いよいよ今晩に迫った本番に向けて、最後の実戦調整です。
その前に、MPDC 6.05からSPDC 9.08までの各プレイヤーの戦績をエクセルにブチこんで、有力アーキタイプの分析をしました。

■メタ分析
・Dark Star (白青黒コントロール)
サンプルはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=8793
勝率65.6%。30マッチ以上のデータのあるデッキの中では最も高勝率です。
だいたいどのデッキに対しても互角かそれ以上に戦えますが、唯一《大霊の盾》デッキが苦手です。
《大霊の盾》が出ちゃうと、除去エンチャントで除去するしかないんですが、緑白には《クァーサルの群れ魔道士》をはじめエンチャント対策カードが豊富にあるので、対策に対策されやすい、ということではないかと。
サイド後は特に《ヴァレロンの異国者》が出てくるので難しくなります。
黒赤もちょっと苦手です。向こうは土地4枚で回って、余った土地はすべて《カラスの罪》に突っ込んでくるのに、こっちは土地8枚並んでから勝負というデッキですから、ハンデスが効きやすいのではないかと思います。

・ステロイド (赤緑ビートダウン)
サンプルはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=9027
勝率64.9%。
黒赤アグロとロックが苦手なのは、ビートダウンの宿命として、ボード・コントロールには弱い、ということではないかと思います。
Strixyにも弱いようです。これは、《ゾンビの異国者》のせいかもしれません。

・Strixy (青黒CIPビートダウン)
サンプルはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=8968
勝率64.6%。
未だにこのデッキはどこに分類すればいいのか良く分からないんですが…。
生物が24枚以上入っていて、コントロール用の呪文は12枚以下、序盤からパワー2,3の飛行クリーチャーで殴っていってコントロールされる前に倒す、という戦い方ですから、たぶんビートダウンだと思います。
ドローしたり墓地利用したりしてバウンスしたりする、コントロール・デッキに入ってるようなCIPクリーチャーがいっぱい入っているので、リストだけ見るとアグロ・コントロールかと思いがちなのですが、別段対戦相手のリソースをコントロールするわけじゃないんですよね。
苦手なのは、Dark Starと黒赤アグロのようです。
ということは、よりコントロール色の強いデッキには弱いということですか。
ただし、Rockに対しては例外的に互角です。それは多分、《ゾンビの異国者》のおかげではないかと。

・緑白《大霊の盾》ビートダウン
サンプルはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=8457
勝率64.0%。Dark Starと同じくらい勝てるデッキです。
唯一Steelを苦手としていますが、他は互角という感じです。
が、何故Steelが苦手なのかは良く分かりません…。
エンチャント/アーティファクトを壊せるカードは多いので、Steelに対しても戦えそうな気もするんですけども。
Steelはアンブロッカブルになって殴って来るから、「破壊されない」があまり効かないとか、そういうことじゃないですよね。

・Steel (白青《神格の鋼》ビートダウン)
サンプルはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=8732
勝率61.5%。
DDW系が苦手です。
多分、インスタントの妨害手段がないせいでしょう。

・黒赤アグロ/黒赤バーン
サンプルはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=8909
「《荒廃稲妻》の入った黒赤のデッキ」はすべてここに分類して集計しました。
サンプルはややバーン寄りですが、もっとクリーチャーの多いもの、ハンデスのキツイもの、いろいろなバージョンがあります。
ひっくるめて勝率60%くらいです。
Steelに弱いです。《ヴィダルケンの異国者》に《神格の鋼》がついてしまうとどうしようもないからだと思います。
その他、オーラを使うデッキ全般(DDW系、Shieldなど)には弱い傾向にあるようです。エンチャントに触れないからしょうがないと思いますが。
一方、Rockには強いです。Rockが繰り出してくる少数精鋭的クリーチャーは全部焼けますし、ハンデスも効きやすいからだと思います。
Dark Starには少し有利なようです。

・黒赤DDW
サンプルはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=8912
勝率55%くらい。
何故か赤単DDWよりも勝率は悪いという…。使ってたヒトが弱かっただけかもしれませんが。
基本はコンボなので、黒赤アグロよりは赤単DDWに傾向が似ているようです。
例えば、赤いけどSteelにもそこそこ勝てています。
でも、ドロー・ソースのないコンボなので、いつまでもパーツを引けないと勝てないんですよね。引けば勝てるし引けないと勝てない。
あんまり勝率が上がらないのはそういうこともあるのではないかと思います。

以下は、使ってるヒトが少ないので参考記録ですが。

・Rock (黒緑アグロ・コントロール)
サンプルはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=8694
勝率70%超。ただし、データが29マッチしかありません。
Rockの定義は、と言われるとややこしいことになりますけども、《護民官の道探し》《ファイレクシアの憤怒鬼》《熟考漂い》がメインから入ってるアグロ・コントロール、くらいの感じで集計しました。
勝率70%超えるっていうことは、だいたいどのデッキに対しても互角かそれ以上ということです。
ただし、黒赤には弱いようです。

・Stars ’N’ Bars (赤白青コントロール)
サンプルはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=8830
勝率75%。データは12マッチだけ。
データが少な過ぎるので、どれが得意とか苦手とかはデータからは何とも言えないところです。
Dark Starのご先祖様ですから、黒と赤の違いはあるでしょうけれど、それ以外は似てるのじゃないかしら。

他にも、絶対数が少ないけど強そうなデッキというのはいくつかあります。
白ウィニー、ナヤ・アグロ・コントロール、赤単DDWなどですが。

■今回の使用デッキ
上の分析を踏まえて、今回は、Rockを使ってみることにしました。
勝率が高いけどデータが少ないので、どんなもんか試してみようというわけです。
レシピはこちらです。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=9073

でもこれは、現在主流のRockとは少し傾向の違うレシピです。
というのも、Dark Starと軽くスパーリングしたところ、全然勝てなかったんですよね。
というのは《器用な決闘者》を突破できないんです。
特に、2枚並んじゃうとメインではムリで、サイドから《膿絡み》を投入する他なくなります。
Dark Starには勝てるようにしておきたいので、メインでも勝ち筋を作っておきたい、というわけで、
・タフネスが4以上になる《マトカの暴動者》を入れた。
・メインから《魂の操作》を2枚入れて、運が良ければ2枚目の《器用な決闘者》はカウンターできるようにした。
というふうにしてみました。
Dark Starのメインの除去は、大抵、《苦悶のねじれ》と《至福の休息》で、《至福の休息》は《枝細工下げの古老》で無力化できますから、タフネスが4あるとだいぶ除去されにくくなります。
《マトカの暴動者》の代わりにハンデス要素が抜けました。
もともと《カラスの罪》によるハンデスは、自分よりも土地を置くデッキに対してしか効きにくいところがあります。
となると実質上はDark Starかドメインくらいしか効かないので、Dark Starには別の方法で対策したからいらないか、という判断をしました。
Rockと言えば、たいてい、《貪欲なるネズミ》は入っているものなので、これを抜いてRockと言えるのかは怪しいところですが…。
とりあえずDark Starに対してはこれで良さそうだったので、これでいってみましょう。
というか、そんな調整を始めたのも参加登録直前なので、ゆっくり調整しているヒマはないのです。

■SPDC 9.09
そういうわけで、新作のなんちゃってRockを引っさげ、SPDC 9.09に参加してきました。
SPDCシーズン9マスター・ドキュメント= http://forums.pdcmagic.com/viewtopic.php?t=3044
SPDC 9.09= http://forums.gleemax.com/showthread.php?t=1220241

参加者は25名。
スイス4ラウンドの後にトップ8によるシングル・エリミネーションがあります。
4連勝と3勝1敗はトップ8確定、2勝2敗からも少なくとも1名抜けられますが、それ以上抜けられるかどうかは状況次第です。

ところで前回、SPDCではランダムではなく順位によってペアリングしているらしいという疑惑が持ち上がったのですが、jamuraaによると、そうするのは最終ラウンドだけだということでした。
それ以前のラウンドでは、ちゃんとランダムに組み合わせるのだそうで、前回の記事は訂正しておきます。

■第1ラウンド vs seancperry
・第1ゲーム
あちらが先手を選んで1マリガン。こちらは森《広漠なる変幻地》の初手をキープ。
沼島と出てきたターン2に《貪欲なるネズミ》。
ターン3にも《貪欲なるネズミ》で、マリガン分を逆転されてしまいました。
が、そのターン3に土地を置けなかったところを《ファイレクシアの憤怒鬼》を連打して再び取り返しました。
その後も土地が詰まり気味のあちらに対して《苦悶のねじれ》などで少しずつアドバンテージを取っていって勝ちました。

最初は同系かと思いましたが、出てきたクリーチャーからして、どうやらStrixyのようです。
サイドボーディングしましょう。

IN: 《霊魂放逐》4《帰化》2《苦悶のねじれ》1
OUT:《至福の休息》4《巣穴のこそ泥》3

Strixyの場合、《セドラクシスの錬金術師》4枚に、最近のレシピでは《霊気撃ち》まで入ってることもあるので、《至福の休息》はあんまり効きません。
テンポのいい早いデッキなので、《帰化》で減速できるといいんですが。

・第2ゲーム
あちらが先手を選んで1マリガン。こちらは森山沼《放浪者の小枝》の初手をキープ。
こちらのハンドには《巣穴のこそ泥》や《枝細工下げの古老》など4マナ5マナのクリーチャーがいっぱい。
それを出しては《セドラクシスの錬金術師》に戻される展開で、あっという間に20点殴り切られてしまいました。
負けたときのこちらのハンドは7枚。
いくらアドバンテージを取れても勝てなければ意味ありません。

・第3ゲーム
先手を選んで森平地沼の初手をキープ。あちらもキープでした。
ところが実はハンドは青い呪文ばかり。
なんか、島があるような気がしたんですが、よくよく見たらなかったという。
その後も島を全く引けずに、一つも呪文を唱えられない間に負けてしまいました。

《貪欲なるネズミ》が《マトカの暴動者》に変わっただけなのに、随分テンポが悪くなってしまったように感じます。
それと、《至福の休息》が効かない相手に対して、除去の手数が非常に少なくなるのも問題でした。
《眼腐りの終焉》くらい入れとくべきでしたか。

■第2ラウンド vs 1_bwm
・第1ゲーム
あちらが先手を選んでキープ。こちらも森島平地沼《放浪者の小枝》の初手をキープ。
あちらのデッキはSteelでした。
このマッチ・アップはこちらが圧倒的に有利です。
ところが、あちらが最初に出してきた《器用な決闘者》が全然止まりません。
別に、2/2を2体並べればいいだけなんですけども、こちらが出す《護民官の道探し》も《ファイレクシアの憤怒鬼》も、返しにあちらの除去エンチャントに除去されてしまいます。
《枝細工下げの古老》を引ければすべて解決することなんですが、引いても引いても全然出てきません。
ハンドにはカウンターはあるけれど除去はなく、タップ・アウトしてブロッカーを出したらそれが除去され、更にアタッカーが追加されるという悪いループに入ってしまって負けてしまいました。

こちらの強いところを引けなかったのなら仕方がありません。
サイドボーディング。
IN: 《帰化》2《苦悶のねじれ》1《妖精の計略》2
OUT:《巣穴のこそ泥》4《ファイレクシアの憤怒鬼》1

あちらの除去は墓地に落としてくれないし、アンブロッカブルで殴ってくるので戦闘にはなりにくく、《巣穴のこそ泥》はあまり役に立ちません。

・第2ゲーム
先手を選んで森森森沼《広漠なる変幻地》の初手をキープ。あちらもキープです。
このゲームはこちらが先手ということもあって、先に3マナ生物を出し、カウンターを構えながら後続を出し、で、順当に勝ちました。

次は再び後手になるので、テンポで負けないようにしないといけません。
さっきのStrixyとのゲームのようになるのはイヤなので、テンポ・アップを図りましょう。
IN: 《霊魂放逐》4
OUT:《妖精の計略》2《マトカの暴動者》2

・第3ゲーム
あちらが先手を選んでキープ。
こちらはマナ基盤のない初手をマリガンして、森平地の6枚をキープ。
このゲームはあちらがぶん回りでした。
ターン1《原霧の境界石》ターン2《エスパーの嵐刃》ターン3《神格の鋼》がついて10点スイング。
その返しにこちらはようやく初動で《護民官の道探し》。
ターン4再び10点スイングして《エスパーの嵐刃》弐号機。
返しにこちらは《熟考漂い》想起。
ターン5は8点殴られて《バントの信刃》。投了です。
ハンドには《枝細工下げの古老》が2枚ありましたが、ターン5に殴り切られてたら意味がありません。
結局《帰化》は一度も引けませんでした。

圧倒的に有利なマッチ・アップを落とすと凹みますなー。
ちなみに、終了後カジュアル部屋でリターン・マッチをする機会があったのですが、一本事故ったもののoxoの2-1で勝てました。
それは普通に楽勝だったので、やっぱり本来は有利なんだろうと思います。

それはともかく、2敗してトップ8の目がなくなりました。
が、練習のために最後までやります。

■第3ラウンド vs mfmage
・第1ゲーム
先手を選んで森森《広漠なる変幻地》の初手をキープ。あちらもキープです。
あちらのデッキは黒赤《荒廃稲妻》アグロでした。
序盤こそ除去が厳しかったんですが、《終止》で殺された《マトカの暴動者》を《巣穴のこそ泥》で拾ってもう一度出したら攻撃が止まりました。
そこから《苦悶のねじれ》でアドバンテージを取りながら《枝細工下げの古老》と《巣穴のこそ泥》で殴って勝ちました。

調査ではRockは黒赤には弱いということだったんですが、ハンデスされなければそうでもないようです。
あるいは、5/5《マトカの暴動者》が強かったということでしょうか。あちらはこれを《終止》でなければ対処できないようですし。

サイドボーディングしましょう。
IN: 《霊魂放逐》2《苦悶のねじれ》1
OUT:《ファイレクシアの憤怒鬼》3

・第2ゲーム
あちらがダブル・マリガン。こちらは森《広漠なる変幻地》をキープです。
あちらの土地は2枚でストップしてしまい、その間にこちらがやりたい放題で勝ちました。

どうもこれはあんまり参考になりませんね。

■第4ラウンド vs ninruin3r
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらは山だけの初手をマリガンして、島平地《放浪者の小枝》の6枚をキープ。
あちらのデッキはStrixyでした。
ターン2からテンポ良くクリーチャーが出てきて、除去のないこちらは順番に殴られて負けました。

どうもこのデッキはテンポが悪いですね。
軽い除去が少ないということなんでしょうか。

IN: 《霊魂放逐》4《帰化》2《苦悶のねじれ》1
OUT:《巣穴のこそ泥》4《マトカの暴動者》3

今度は《至福の休息》を抜かずにやってみましょう。

・第2ゲーム
先手を選びますが、森だけの初手をキープできず、島《広漠なる変幻地》の6枚をキープです。
あちらは初手をキープ。
そのあちらの土地が3枚で詰まってくれたので、途中で追いついてまくれました。

・第3ゲーム
あちらが先手を選んでキープ。こちらも森島平地沼《広漠なる変幻地》をキープです。
ところがその後も順調に土地を引き、土地10枚呪文6枚の大洪水になってしまいました。
最初は除去/カウンターしてたものの、5枚の土地から毎ターン生物を繰り出されて手数が不足し、殴り切られてしまいました。

1勝3敗の負け越しで、18位で終了でした。

■このデッキどうでした?
良くありませんでした。

4色デッキということで、最初はマナが心配だったのですが。
マナ基盤25枚と《護民官の道探し》4枚のおかげで、土地はそれなりに伸びるし、5色揃えるのも早いです。
しかも、なるべくダブル・シンボルの呪文を避けるように配慮されているので、マナのトラブルは思ったほど多くない印象です。
2色だけどステロイドの方がよっぽどたいへんです。

が、1枚1枚の呪文が重くて、回り始めるのは6マナ出てからという感じです。
Dark Starみたいなゆっくりしたデッキならいいんですが、普通のビートダウンに対しては、良く回ったときでも速度が足りません。
負けるパターンはだいたい同じで、除去が間に合わずに、高カロリーの生物が手札に溢れた状態で殴り切られます。
相手の手札が1枚か2枚で、こちらの手札が5枚以上で負けるんですね。
ということは、《貪欲なるネズミ》は抜いちゃいけないカードだったようです。

《器用な決闘者》対策として入れた《マトカの暴動者》はあんまり機能しませんでした。
《マトカの暴動者》で殴ることしか考えてなかったんですが、《器用な決闘者》に殴られる状況では全然役に立ちませんなー。
多分、一般的なRockの方が、このバージョンよりも強いのでしょう。

今晩8時からの本番ではどのデッキを使おうか、これから考えます。

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