第21回「The Dark」クラン・トーナメント参加報告
2009年11月28日 ゲームスタンダード・コモン構築のイベント報告です。
公式報告(http://73420.diarynote.jp/200911262350328350/)が終ったので、ここからは自分のレポートです。
■デッキ選定経緯
今回は、「ゼンディカー」導入後の初の大会ですので、考えてるだけじゃどういう環境になるかさっぱり分かりません。
というわけで、リサーチしました。
・調査対象:SPDC 11.1-11.3およびMPDC 7.1,7.2
・集計方法:1-2位=5点, 3-4位=4点, 5-8位=3点として、各アーキタイプの得点を集計
集計の重み付けの5,4,3というのは、わたしもこれがすごくいいと思っているわけではないんですけど、Frank Karstenが使って実績を残している値なので、敬意を表して使いました。
すると、上位はこんな感じに。
黒赤アグロ … 42点
エスパー・アグロ・コントロール(“Sanctified”) … 20点
赤白上陸 … 13点
ジャンド・アグロ … 10点
青黒アグロ・コントロール(“Strixy”) … 9点
赤緑アグロ … 7点
ナヤ上陸 … 6点
上陸は、ナヤとボロスを併せると19点で、Sanctifiedに匹敵することになります
が、そんなことはどうでもいいくらい、黒赤アグロ圧勝ですなー。
黒赤アグロっていうのはどんなデッキかということですが、Frankと同じ方法で作った、「平均的黒赤アグロ・デッキ」をご紹介しましょう。
■平均的黒赤アグロ・デッキ
メイン・デッキ (60)
土地 (19)
7 《山/Mountain》
7 《沼/Swamp》
1 《ぐらつく峰/Teetering Peaks》
4 《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
クリーチャー (18)
1 《死を出迎える者/Deathgreeter》
1 《吸血鬼の裂断者/Vampire Lacerator》
2 《板金鎧の土百足/Plated Geopede》
1 《グリクシスの邪刃/Grixis Grimblade》
2 《ジャンドの斬刃/Jund Hackblade》
2 《ゴブリンの異国者/Goblin Outlander》
1 《吸血鬼の貴族/Vampire Aristocrat》
1 《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》
3 《カターリの爆撃兵/Kathari Bomber》
1 《臓物を引きずる者/Viscera Dragger》
3 《縫い目のドレイク/Sewn-Eye Drake》
その他の呪文 (23)
1 《見栄え損ない/Disfigure》
3 《噴出の稲妻/Burst Lightning》
4 《稲妻/Lightning Bolt》
2 《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》
1 《血の署名/Sign in Blood》
4 《終止/Terminate》
4 《荒廃稲妻/Blightning》
4 《脈火の境界石/Veinfire Borderpost》
サイドボード (15)
2 《ゴブリンの異国者/Goblin Outlander》
1 《臓物を引きずる者/Viscera Dragger》
3 《強迫/Duress》
3 《マグマのしぶき/Magma Spray》
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2 《破滅の刃/Doom Blade》
2 《地鳴りの揺るぎ/Seismic Shudder》
2色でマナ基盤も安定し、まんべんなく、どんなデッキ相手でも強そうな、丸くていいデッキです。
非クリーチャー呪文の選択が定番なのに較べると、クリーチャーについてはいろいろ使われるようです。
が、定番は《カターリの爆撃兵》と《縫い目のドレイク》。
《ドラゴンの餌》などで出てくるトークンを有効活用できる《吸血鬼の貴族》はおもしろいアイディアですね。
ですがしかし、このデッキ、そんなに突出して強いっていう感じもしないです。
両手を挙げて採用という感じじゃないんですなー。
というわけで、今回は、以下のアーキタイプのデッキを組んで、マッチアップ分析をしてみました。
・白青アグロ
・エスパー・アグロ・コントロール(Sanctified)
・エスパー・コントロール(Dark Star)
・青黒アグロ・コントロール(Strixy)
・青黒赤緑上陸
・黒赤アグロ
・ジャンド・アグロ
・赤緑アグロ(ステロイド)
・ナヤ上陸
・赤白上陸
・赤白青コントロール(Stars and Bars)
・緑白アグロ
・緑白青同盟者
・緑青黒アグロ
・緑青黒コントロール
・ドメイン・アグロ
・ドメイン・コントロール
総当りなんてやったら大変なことになっちゃうので、これらを、なるべくいろんなタイプのデッキが混ざるようにして、4デッキずつのグループに分けます。
そして、各グループで、先手後手を入れ替えて総当りさせ、成績を求め、弱過ぎるアーキタイプをふるい落します。
これを何度か繰り返したところ、うむ、こりゃ確かに強いね、というアーキタイプが4種類残りました。
・エスパー・アグロ・コントロール(Sanctified)
・エスパー・コントロール(Dark Star)
・赤白青コントロール(Stars and Bars)
・緑白アグロ
やっぱり、強いデッキには、それなりに名前がついてるもんですね。
黒赤アグロは、ジャンド・アグロや緑青黒アグロに全然勝てず、早々に退場になりました。
てことは、《朽ちゆくヒル》が苦手ってことかしら。それは偶然かな。
その、強力な3色アグロも、Sanctifiedには手も足も出ません。
黒赤アグロもSanctifiedには分が悪いです。
というか、Santifiedは、上陸を除くアグロ・デッキ全般に強いようです。
アグロ・コントロールはアグロには強いはずだから当たり前ですが。
しかし、そのSanctifiedも、Dark StarやStars and Barsなどのコントロール勢には敵いません。
《熟考漂い》がいなくなったからコントロールは死んだんじゃ、って?
いやいや、そんなことないんですなー。
■Dark Star (「ゼンディカー」版)
メイン・デッキ (60)
土地 (24)
4 《エスパーの全景/Esper Panorama》
9 《島/Island》
4 《平地/Plains》
3 《沼/Swamp》
4 《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
クリーチャー (12)
4 《器用な決闘者/Deft Duelist》
4 《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》
4 《意思切る者/Architects of Will》
その他の呪文 (24)
4 《未達への旅/Journey to Nowhere》
4 《急使の薬包/Courier’s Capsule》
4 《本質の散乱/Essence Scatter》
4 《否認/Negate》
4 《苦悶のねじれ/Agony Warp》
2 《忘却の輪/Oblivion Ring》
2 《魂の操作/Soul Manipulation》
サイドボード (15)
3 《祓い士の薬包/Dispeller’s Capsule》
4 《影餌付け/Shadowfeed》
4 《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander》
4 《アーシャへの捧げ物/Offering to Asha》
これで十分いけますよう。
ただ、対アグロ・デッキ耐性は、少し、落ちたかもしれません。
実際、ジャンド・アグロにはなかなか勝てません。
《至福の休息》が落ちたのも響いています。
さてそれで、どれを使いましょう。
ここはやっぱり、「他人のメタの一歩先を歩く」がいいでしょう。
世の中はたぶん、「黒赤アグロが強い」→「3色アグロを使おう」という流れのはずですから、3色アグロを食えるアグロ・コントロールが良いはず。
てことはSanctifiedですね。
■Sanctified
メイン・デッキ (60)
土地 (18)
4 《エスパーの全景/Esper Panorama》
3 《島/Island》
5 《平地/Plains》
2 《沼/Swamp》
4 《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
クリーチャー (26)
4 《コーの空漁師/Kor Skyfisher》
4 《エスパーの嵐刃/Esper Stormblade》
4 《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》
2 《コーの奉納者/Kor Sanctifiers》
4 《寄生的な大梟/Parasitic Strix》
4 《セドラクシスの錬金術師/Sedraxis Alchemist》
4 《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》
その他の呪文 (16)
4 《未達への旅/Journey to Nowhere》
4 《急使の薬包/Courier’s Capsule》
4 《苦悶のねじれ/Agony Warp》
1 《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》
3 《霧脈の境界石/Mistvein Borderpost》
サイドボード (15)
2 《見栄え損ない/Disfigure》
3 《影餌付け/Shadowfeed》
4 《破滅の刃/Doom Blade》
4 《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander》
2 《コーの奉納者/Kor Sanctifiers》
《セドラクシスの錬金術師》とか《コーの空漁師》とか《聖域のガーゴイル》とかで《寄生的な大梟》を使いまわして耐えている間に、《急使の薬包》や《聖域のガーゴイル》や《コーの奉納者》でアドバンテージを積み重ね、最終的には飛行部隊を並べて上から殴って勝つデッキです。
本当は、沼をもう一枚平地に替えて、《原霧の境界石》を《霧脈の境界石》にしたいんですよね。《寄生的な大梟》のことを考えると。
しかし、それをやると《沼》が一枚だけになってしまうので、黒マナが出せなくなっちゃう不安が。
メイン・カラーを出す基本土地は、最低でも二枚入れたいヒトなんです。
《エスパーの嵐刃》を入れたのは、青と黒の両方の色のパーマネントで強そうなものを入れたいということで、独自の工夫です。
《見栄え損ない》は上陸対策。
《影餌付け》は墓地対策です。
《大祖始の遺産》を使わないのは、自分も墓地を使うからです。
バーンにも効くかな、と思ったりも。《カターリの爆撃兵》とか《臓物を引きずる者》とかを取り除いて3点ゲインしたり。
でも、《ヴィダルケンの異国者》4枚もサイドインするので、抜くものがないか。
《破滅の刃》はステロイド対策。
《ヴィダルケンの異国者》は、赤いデッキ全般に。
追加の《コーの奉納者》は、《冒険者の装具》や、除去エンチャントを使うデッキ向けです。
さて、Sanctifiedの敵は、コントロールを除けば、Sanctified自身です。
《コーの奉納者》をより多くキッカーつきで唱えた方が勝つでしょう。
対策するには《本質の散乱》でしょうが…。
SanctifiedはSPDCやMPDCでも、目だった活躍はしていない(優勝してないし、準優勝も1回だけ)ので、使うヒトは多分いないでしょう、と予想して、対策せず。
■第1ラウンド vs oryzaeさん
・第1ゲーム
先手で島平地平地沼《広漠なる変幻地》《コーの空漁師》《セドラクシスの錬金術師》をキープ。
あちらもキープ。
黒マナと赤マナしか出ていないのに、《ジャンドの全景》で森を引っ張ってこないので、あちらはどうやら(ジャンドではなく)黒赤アグロと分かりました。
次々と繰り出される《ヴィティアのとげ刺し》と《火花魔道士の弟子》で、こちらの《潮の虚ろの大梟》と《エスパーの嵐刃》が悉く紙屑となり、有効な抵抗ができません。
とげ刺しのボディブローと《ぐらつく峰》で火力圏内に引きずり込まれ、最後は《稲妻》でトドメを刺されました。
一般的にはSanctifiedは黒赤アグロには強いはずですが、工夫したつもりの《エスパーの嵐刃》が徒になった格好です。
OUT:《潮の虚ろの大梟》*4《エスパーの嵐刃》*4
IN: 《見栄え損ない》*2《破滅の刃》*2《ヴィダルケンの異国者》*4
これでだいじょぶでしょう。
・第2ゲーム
先手で沼《原霧の境界石》《ヴィダルケンの異国者》《コーの奉納者》《見栄え損ない》《急使の薬包》《苦悶のねじれ》をキープ。
あちらもキープ。
こちらが2マナから伸びずにディスカードしているところに、あちらの《荒廃稲妻》《精神腐敗》が刺さりまくって苦しい展開になりました。
しかし、あちらはクリーチャー不足らしく、その間にダメージをもらわずに済んだのが幸いしました。
どうにか《ヴィダルケンの異国者》2枚が間に合い、《セドラクシスの錬金術師》と合わせて逆に殴り始めます。
あちらは結局6枚の手札(おそらく土地と火力)を抱えたまま、こちらの3体の2/2を止められず、投了でした。
そちてこちらは《急使の薬包》を2つも割ったのに最後まで3マナしか出ず、手札に3枚の《聖域のガーゴイル》が腐ってました。
どうやら境界石以外壊すものもなさそうだ、というわけで、さらにサイドボーディングしました。
OUT:《コーの奉納者》*2
IN: 《破滅の刃》*2
・第3ゲーム
あちら先手でキープ。
こちらも島平地《霧脈の境界石》《セドラクシスの錬金術師》《見栄え損ない》《破滅の刃》《苦悶のねじれ》の絶好の初手をキープ。
今度は《荒廃稲妻》2発《精神腐敗》2発をくらい、手札をすべて叩き落されてしまいました。
しかし、運良くターン2に出すことのできた《ヴィダルケンの異国者》が延々とダメージを稼ぎ続けてくれて、生物を引けないあちらを尻目に、殴り切りました。
壮絶なハンデスの嵐を乗り切って、なんとか1勝目です。
■第2ラウンド vs saltさん
今回初参戦の方です(だと思いましたけど、違ったらすみません)。
どんなデッキかしらー。
・第1ゲーム
あちらキープ。
こちら《広漠なる変幻地》だけの7枚をキープできず、《霧脈の境界石》だけの6枚もマリガン。
《広漠なる変幻地》2枚の5枚をようやくキープです。
あちらは赤白上陸。
土地も伸びず使える呪文もほとんどなく、頼みの綱の除去である《未達への旅》2枚をあちらの《コーの奉納者》2枚で割られて、何もできずに参りました。
赤白上陸は、アグロ・デッキの中では、おそらく唯一、Sanctifiedに対して互角以上に戦えるデッキではないかと思います。
でも、たいてい、上陸デッキの《コーの奉納者》はサイドボードにあるんですよね。
しかもたいてい、3枚です。
《忘却の輪》もサイドに取ることが多いので、4積みする必要はないんですよね。
その《コーの奉納者》がメインから入ってて、しかも2枚も引くなんてズルイです。
上陸デッキに対しては、上陸クリーチャーを除去することもそうですけど、《冒険者の装具》を潰しとくのも重要です。
第1ゲームでは見ませんでしたけど、入ってると考えるべきでしょう。
OUT:《エスパーの嵐刃》*4《潮の虚ろの大梟》*2《未達への旅》*4
IN: 《コーの奉納者》*2《見栄え損ない》*2《破滅の刃》*4
…というサイドボーディングをしたかったのですが、第1ゲームのメモを取って、MOJを覗いて主催者呼び出しがないことを確認して、とかやってたら、何故か時間切れに。
ありゃー。
うちのパソコンは実はかなりボロっちいので、ときどきこういうことがあります。
というわけで、デッキはそのまま。
・第2ゲーム
こちら先手で平地沼《エスパーの全景》《コーの空漁師》《エスパーの嵐刃》《聖域のガーゴイル》《急使の薬包》をキープ。
あちらもキープです。
ターン1に出てきた《ステップのオオヤマネコ》に《ぐらつく峰》2枚を合わせられて8点も削られたり、《急使の薬包》を《粉砕》されたり、やりたい放題やられてしまいました。
《未達への旅》で、《コーの奉納者》を追放しなければならないところを、何を間違えたのか《コーの空漁師》の方を追放していしまうミスもあって、3枚もの《コーの奉納者》にブロッカーを壊されまくって殴り切られてしまいました。
やっぱり、《コーの奉納者》は強いですなー。
こちらは最後まで平地が1枚だけで(白)(白)を出すことができず、ハンドの《コーの奉納者》を使えませんでした。
キッカーつきで出せてれば、《平和な心》が外せたので、あと1ターンは延命できたかもしれないんですが。
■第3ラウンド vs kaedama3koさん
・第1ゲーム
先手で平地平地《広漠なる変幻地》《霧脈の境界石》《未達への旅》《苦悶のねじれ》*2をキープ。
あちらは1マリガン。
《脈火の境界石》のある状態で、《広漠なる変幻地》から沼が出たので、おそらくは黒赤アグロ、と当たりをつけました。
《荒廃稲妻》で《苦悶のねじれ》を2枚落とされて意気消沈です。
しかし、あちらはもともと1マリガン。
しかも、除去を引けないようで、生物しか出てきません。
3枚目の《苦悶のねじれ》を引き込んだこちらは、居並ぶブロッカーに向かって突撃し、ねじれで1対2交換。
これで盤面をひっくり返せたので、《エスパーの嵐刃》も追加して、航空戦力で殴り切りました。
《ヴィティアのとげ刺し》が見えたので、抜くべきものを抜きましょう。
OUT:《エスパーの嵐刃》*4《潮の虚ろの大梟》*4《コーの奉納者》*1
IN: 《ヴィダルケンの異国者》*4《見栄え損ない》*2《影餌付け》*3
・第2ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらも《エスパーの全景》*2《広漠なる変幻地》《原霧の境界石》《コーの空漁師》《急使の薬包》*2をキープ。
マナの残し方を間違えたり、蘇生を忘れてたりと、細かいミスを突かれて3点3点とダメージを通され、最後は《噴出の稲妻》で焼き切られてしまいました。
有利なマッチアップとはいえ、間違えると勝てませんね。
・第3ゲーム
こちら先手で、平地平地《広漠なる変幻地》*2《霧脈の境界石》《コーの空漁師》《苦悶のねじれ》を悩んでキープ。
あちらもキープです。
早い段階で《ヴィダルケンの異国者》を出せて楽な展開になるかと思いきや、直ちに《見栄え損ない》されてしまいます。
そりゃ、対策してるはずです。
こちらはその後もマナ基盤ばかり引き続け、ハンドにはマナ基盤ばかり5枚。
大ピンチなのですが、あちらも引きが悪いみたいで、こちらの《コーの空漁師》1体が延々殴り続ける展開です。
15-10としたところで、とうとう引かれた《噴出の稲妻》で《コーの空漁師》が除去され、お互いトップ・デッキ勝負になりました。
ここから引きが強く、《寄生的な大梟》《寄生的な大梟》《セドラクシスの錬金術師》土地《聖域のガーゴイル》と引き込んだこちらが、《稲妻》《荒廃稲妻》《終止》《ジャンドの斬刃》《縫い目のドレイク》のあちらに勝り、接戦を制しました。
ガーゴイル強いんですなー。
あちらは、急場を凌ぐために、途中で《大祖始の遺産》を換金しなくてはならなくなったのが、最後の最後に災いしてしまった形でした。
■第4ラウンド vs satopoonaryさん
・第1ゲーム
あちら1マリガン。
こちらは平地《エスパーの全景》《広漠なる変幻地》*2《潮の虚ろの大梟》《セドラクシスの錬金術師》《聖域のガーゴイル》をキープ。
あちらは《広漠なる変幻地》2枚を平地と森に変え、そこから《ヴァレロンに仕える者》。
緑白アグロですなー。
とか思った端から《ジャンドの全景》。
ノー・ドラン・アグロ? それとも、ドメイン・アグロかしら。
全景から山が出てきて、ノー・ドランでないことは分かりました。
更に沼が出て、《終止》を撃ってきます。
ひとつのデッキに《ヴァレロンに仕える者》と《終止》が両方入ってるところを初めて見ました。
かといって、ドメインのような動きでもありません。
島を出さないんですよ。他の基本土地は全部2枚以上出てるのにも関わらず。
頭の上にギモンフが3つくらい浮かんだ状態になりましたが、あちらは実は呪文4枚以外はすべてマナ基盤という大洪水です。
その状態で負けるはずもなく、《潮の虚ろの大梟》と《寄生的な大梟》で4点ずつ殴って勝ちました。
洪水に乗じて勝っただけですが、しかし、さっぱりデッキが分かりませんなー。
まあ、アーティファクトもエンチャントも見なかったので、とりあえず、こんな感じでいいかしら。
OUT:《コーの奉納者》*2
IN: 《破滅の刃》*2
・第2ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらも島《霧脈の境界石》《コーの空漁師》*2《エスパーの嵐刃》《聖域のガーゴイル》《未達への旅》をキープ。
《国境地帯のレインジャー》、《コーの奉納者》キッカー、《コーの空漁師》と出てきたあたりでようやく分かりました。
なるほど、これは、4色CIPアグロ・コントロールですね?
《コーの空漁師》で、CIPクリーチャーを使いまわしてアドバンテージを取っていくというわけですか。
しかし、そう分かったときにはもう手遅れでした。
なんと自分の《セドラクシスの錬金術師》であちらの《コーの空漁師》を戻してしまうというお手伝いまでしてしまい、あちらの《コーの奉納者》で《霧脈の境界石》*2を割られてしまいました。
色マナもマナ数も不足で、身動きが取れません。
あちらはムリ攻めをしつつ、《松明投げ》でこちらのブロッカーを切り崩し、ずいぶん殴られましたが、どうやらそこで手札が尽きたようです。
そこからこちらは《急使の薬包》を使いまわしてどんどん除去を引き込んで戦線を建て直し、《寄生的な大梟》でライフを回復し、盤面をひっくり返して攻勢に出ました。
ところがそこであちらが《グレイブディガー》を引き込み、《コーの空漁師》を拾って《グレイブディガー》を戻して出してまた《コーの空漁師》を拾って、で一気に戦線を再構築され、盤面で再逆転されてしまいました。
万事休すかと思った矢先に、トップが《苦悶のねじれ》。今日はトップが強いです。
ブロッカーを外して総攻撃してライフを6-2とすると、あちらは1ターンではこちらを殴りきれず、さりとて十分な量の飛行ブロッカーを用意することもできず、という状態になり、接戦を制しました。
■結果
3勝1敗9MPは2位タイなので、オポ差勝負です。
が、2回戦で負けたわたしは、3回戦で負けたkaedama3koさんよりもオポが悪く、3位となりました。
賞品は「基本セット2010」ブースター2パック。
どうもありがとうございました。
■感想
予想よりも良くありませんでした。
コントロールがいないだろうという予測は当たってましたけど、少しはいるだろうと思っていた3色アグロは一人もおらず、Sanctifiedを使って良かった、という場面はとうとう一度もありませんでした。
加えて、上陸対策なのか、《ヴィティアのとげ刺し》が多く(《ステップのオオヤマネコ》も《板金鎧の土百足》もタフネス1)、こちらの《潮の虚ろの大梟》がなかなか場に残れません。
ということは《エスパーの嵐刃》も2/1のままで、腐るケースが多かったです。
それは予想してなかった…。
そうでなくても、《エスパーの嵐刃》はなかなか3/2になれず、ちょっと微妙でした。
次回これを使うことがあるとしたら、この辺のスタッフは要変更でしょう。《闇光りのガーゴイル》あたりかな。
あるいは、《グレイブディガー》もいいかも。《聖域のガーゴイル》と両方じゃ、ちょっと重いかしら。
相手の《コーの奉納者》に対する対策が不十分であったことで、かなり苦しみました。
やっぱり《本質の散乱》か《魂の操作》あたりが必要だったようです。
総じて、今回のこの環境で結果を出すには厳しいデッキだったようです。
運が良かったから勝てたようなものの。
が、Strixyに《コーの空漁師》と《未達への旅》を足す形でエスパー・カラーのアグロ・コントロールを組むというコンセプト自体は悪くないと思うので、細かいところを環境に合わせて調整していけば、もう少しは良くなるかもしれません。
この後、Gathiiの方では、リプレイの残っている対戦の棋譜をご紹介しようと思います。
公式報告(http://73420.diarynote.jp/200911262350328350/)が終ったので、ここからは自分のレポートです。
■デッキ選定経緯
今回は、「ゼンディカー」導入後の初の大会ですので、考えてるだけじゃどういう環境になるかさっぱり分かりません。
というわけで、リサーチしました。
・調査対象:SPDC 11.1-11.3およびMPDC 7.1,7.2
・集計方法:1-2位=5点, 3-4位=4点, 5-8位=3点として、各アーキタイプの得点を集計
集計の重み付けの5,4,3というのは、わたしもこれがすごくいいと思っているわけではないんですけど、Frank Karstenが使って実績を残している値なので、敬意を表して使いました。
すると、上位はこんな感じに。
黒赤アグロ … 42点
エスパー・アグロ・コントロール(“Sanctified”) … 20点
赤白上陸 … 13点
ジャンド・アグロ … 10点
青黒アグロ・コントロール(“Strixy”) … 9点
赤緑アグロ … 7点
ナヤ上陸 … 6点
上陸は、ナヤとボロスを併せると19点で、Sanctifiedに匹敵することになります
が、そんなことはどうでもいいくらい、黒赤アグロ圧勝ですなー。
黒赤アグロっていうのはどんなデッキかということですが、Frankと同じ方法で作った、「平均的黒赤アグロ・デッキ」をご紹介しましょう。
■平均的黒赤アグロ・デッキ
メイン・デッキ (60)
土地 (19)
7 《山/Mountain》
7 《沼/Swamp》
1 《ぐらつく峰/Teetering Peaks》
4 《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
クリーチャー (18)
1 《死を出迎える者/Deathgreeter》
1 《吸血鬼の裂断者/Vampire Lacerator》
2 《板金鎧の土百足/Plated Geopede》
1 《グリクシスの邪刃/Grixis Grimblade》
2 《ジャンドの斬刃/Jund Hackblade》
2 《ゴブリンの異国者/Goblin Outlander》
1 《吸血鬼の貴族/Vampire Aristocrat》
1 《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》
3 《カターリの爆撃兵/Kathari Bomber》
1 《臓物を引きずる者/Viscera Dragger》
3 《縫い目のドレイク/Sewn-Eye Drake》
その他の呪文 (23)
1 《見栄え損ない/Disfigure》
3 《噴出の稲妻/Burst Lightning》
4 《稲妻/Lightning Bolt》
2 《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》
1 《血の署名/Sign in Blood》
4 《終止/Terminate》
4 《荒廃稲妻/Blightning》
4 《脈火の境界石/Veinfire Borderpost》
サイドボード (15)
2 《ゴブリンの異国者/Goblin Outlander》
1 《臓物を引きずる者/Viscera Dragger》
3 《強迫/Duress》
3 《マグマのしぶき/Magma Spray》
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2 《破滅の刃/Doom Blade》
2 《地鳴りの揺るぎ/Seismic Shudder》
2色でマナ基盤も安定し、まんべんなく、どんなデッキ相手でも強そうな、丸くていいデッキです。
非クリーチャー呪文の選択が定番なのに較べると、クリーチャーについてはいろいろ使われるようです。
が、定番は《カターリの爆撃兵》と《縫い目のドレイク》。
《ドラゴンの餌》などで出てくるトークンを有効活用できる《吸血鬼の貴族》はおもしろいアイディアですね。
ですがしかし、このデッキ、そんなに突出して強いっていう感じもしないです。
両手を挙げて採用という感じじゃないんですなー。
というわけで、今回は、以下のアーキタイプのデッキを組んで、マッチアップ分析をしてみました。
・白青アグロ
・エスパー・アグロ・コントロール(Sanctified)
・エスパー・コントロール(Dark Star)
・青黒アグロ・コントロール(Strixy)
・青黒赤緑上陸
・黒赤アグロ
・ジャンド・アグロ
・赤緑アグロ(ステロイド)
・ナヤ上陸
・赤白上陸
・赤白青コントロール(Stars and Bars)
・緑白アグロ
・緑白青同盟者
・緑青黒アグロ
・緑青黒コントロール
・ドメイン・アグロ
・ドメイン・コントロール
総当りなんてやったら大変なことになっちゃうので、これらを、なるべくいろんなタイプのデッキが混ざるようにして、4デッキずつのグループに分けます。
そして、各グループで、先手後手を入れ替えて総当りさせ、成績を求め、弱過ぎるアーキタイプをふるい落します。
これを何度か繰り返したところ、うむ、こりゃ確かに強いね、というアーキタイプが4種類残りました。
・エスパー・アグロ・コントロール(Sanctified)
・エスパー・コントロール(Dark Star)
・赤白青コントロール(Stars and Bars)
・緑白アグロ
やっぱり、強いデッキには、それなりに名前がついてるもんですね。
黒赤アグロは、ジャンド・アグロや緑青黒アグロに全然勝てず、早々に退場になりました。
てことは、《朽ちゆくヒル》が苦手ってことかしら。それは偶然かな。
その、強力な3色アグロも、Sanctifiedには手も足も出ません。
黒赤アグロもSanctifiedには分が悪いです。
というか、Santifiedは、上陸を除くアグロ・デッキ全般に強いようです。
アグロ・コントロールはアグロには強いはずだから当たり前ですが。
しかし、そのSanctifiedも、Dark StarやStars and Barsなどのコントロール勢には敵いません。
《熟考漂い》がいなくなったからコントロールは死んだんじゃ、って?
いやいや、そんなことないんですなー。
■Dark Star (「ゼンディカー」版)
メイン・デッキ (60)
土地 (24)
4 《エスパーの全景/Esper Panorama》
9 《島/Island》
4 《平地/Plains》
3 《沼/Swamp》
4 《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
クリーチャー (12)
4 《器用な決闘者/Deft Duelist》
4 《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》
4 《意思切る者/Architects of Will》
その他の呪文 (24)
4 《未達への旅/Journey to Nowhere》
4 《急使の薬包/Courier’s Capsule》
4 《本質の散乱/Essence Scatter》
4 《否認/Negate》
4 《苦悶のねじれ/Agony Warp》
2 《忘却の輪/Oblivion Ring》
2 《魂の操作/Soul Manipulation》
サイドボード (15)
3 《祓い士の薬包/Dispeller’s Capsule》
4 《影餌付け/Shadowfeed》
4 《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander》
4 《アーシャへの捧げ物/Offering to Asha》
これで十分いけますよう。
ただ、対アグロ・デッキ耐性は、少し、落ちたかもしれません。
実際、ジャンド・アグロにはなかなか勝てません。
《至福の休息》が落ちたのも響いています。
さてそれで、どれを使いましょう。
ここはやっぱり、「他人のメタの一歩先を歩く」がいいでしょう。
世の中はたぶん、「黒赤アグロが強い」→「3色アグロを使おう」という流れのはずですから、3色アグロを食えるアグロ・コントロールが良いはず。
てことはSanctifiedですね。
■Sanctified
メイン・デッキ (60)
土地 (18)
4 《エスパーの全景/Esper Panorama》
3 《島/Island》
5 《平地/Plains》
2 《沼/Swamp》
4 《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》
クリーチャー (26)
4 《コーの空漁師/Kor Skyfisher》
4 《エスパーの嵐刃/Esper Stormblade》
4 《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》
2 《コーの奉納者/Kor Sanctifiers》
4 《寄生的な大梟/Parasitic Strix》
4 《セドラクシスの錬金術師/Sedraxis Alchemist》
4 《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》
その他の呪文 (16)
4 《未達への旅/Journey to Nowhere》
4 《急使の薬包/Courier’s Capsule》
4 《苦悶のねじれ/Agony Warp》
1 《原霧の境界石/Fieldmist Borderpost》
3 《霧脈の境界石/Mistvein Borderpost》
サイドボード (15)
2 《見栄え損ない/Disfigure》
3 《影餌付け/Shadowfeed》
4 《破滅の刃/Doom Blade》
4 《ヴィダルケンの異国者/Vedalken Outlander》
2 《コーの奉納者/Kor Sanctifiers》
《セドラクシスの錬金術師》とか《コーの空漁師》とか《聖域のガーゴイル》とかで《寄生的な大梟》を使いまわして耐えている間に、《急使の薬包》や《聖域のガーゴイル》や《コーの奉納者》でアドバンテージを積み重ね、最終的には飛行部隊を並べて上から殴って勝つデッキです。
本当は、沼をもう一枚平地に替えて、《原霧の境界石》を《霧脈の境界石》にしたいんですよね。《寄生的な大梟》のことを考えると。
しかし、それをやると《沼》が一枚だけになってしまうので、黒マナが出せなくなっちゃう不安が。
メイン・カラーを出す基本土地は、最低でも二枚入れたいヒトなんです。
《エスパーの嵐刃》を入れたのは、青と黒の両方の色のパーマネントで強そうなものを入れたいということで、独自の工夫です。
《見栄え損ない》は上陸対策。
《影餌付け》は墓地対策です。
《大祖始の遺産》を使わないのは、自分も墓地を使うからです。
バーンにも効くかな、と思ったりも。《カターリの爆撃兵》とか《臓物を引きずる者》とかを取り除いて3点ゲインしたり。
でも、《ヴィダルケンの異国者》4枚もサイドインするので、抜くものがないか。
《破滅の刃》はステロイド対策。
《ヴィダルケンの異国者》は、赤いデッキ全般に。
追加の《コーの奉納者》は、《冒険者の装具》や、除去エンチャントを使うデッキ向けです。
さて、Sanctifiedの敵は、コントロールを除けば、Sanctified自身です。
《コーの奉納者》をより多くキッカーつきで唱えた方が勝つでしょう。
対策するには《本質の散乱》でしょうが…。
SanctifiedはSPDCやMPDCでも、目だった活躍はしていない(優勝してないし、準優勝も1回だけ)ので、使うヒトは多分いないでしょう、と予想して、対策せず。
■第1ラウンド vs oryzaeさん
・第1ゲーム
先手で島平地平地沼《広漠なる変幻地》《コーの空漁師》《セドラクシスの錬金術師》をキープ。
あちらもキープ。
黒マナと赤マナしか出ていないのに、《ジャンドの全景》で森を引っ張ってこないので、あちらはどうやら(ジャンドではなく)黒赤アグロと分かりました。
次々と繰り出される《ヴィティアのとげ刺し》と《火花魔道士の弟子》で、こちらの《潮の虚ろの大梟》と《エスパーの嵐刃》が悉く紙屑となり、有効な抵抗ができません。
とげ刺しのボディブローと《ぐらつく峰》で火力圏内に引きずり込まれ、最後は《稲妻》でトドメを刺されました。
一般的にはSanctifiedは黒赤アグロには強いはずですが、工夫したつもりの《エスパーの嵐刃》が徒になった格好です。
OUT:《潮の虚ろの大梟》*4《エスパーの嵐刃》*4
IN: 《見栄え損ない》*2《破滅の刃》*2《ヴィダルケンの異国者》*4
これでだいじょぶでしょう。
・第2ゲーム
先手で沼《原霧の境界石》《ヴィダルケンの異国者》《コーの奉納者》《見栄え損ない》《急使の薬包》《苦悶のねじれ》をキープ。
あちらもキープ。
こちらが2マナから伸びずにディスカードしているところに、あちらの《荒廃稲妻》《精神腐敗》が刺さりまくって苦しい展開になりました。
しかし、あちらはクリーチャー不足らしく、その間にダメージをもらわずに済んだのが幸いしました。
どうにか《ヴィダルケンの異国者》2枚が間に合い、《セドラクシスの錬金術師》と合わせて逆に殴り始めます。
あちらは結局6枚の手札(おそらく土地と火力)を抱えたまま、こちらの3体の2/2を止められず、投了でした。
そちてこちらは《急使の薬包》を2つも割ったのに最後まで3マナしか出ず、手札に3枚の《聖域のガーゴイル》が腐ってました。
どうやら境界石以外壊すものもなさそうだ、というわけで、さらにサイドボーディングしました。
OUT:《コーの奉納者》*2
IN: 《破滅の刃》*2
・第3ゲーム
あちら先手でキープ。
こちらも島平地《霧脈の境界石》《セドラクシスの錬金術師》《見栄え損ない》《破滅の刃》《苦悶のねじれ》の絶好の初手をキープ。
今度は《荒廃稲妻》2発《精神腐敗》2発をくらい、手札をすべて叩き落されてしまいました。
しかし、運良くターン2に出すことのできた《ヴィダルケンの異国者》が延々とダメージを稼ぎ続けてくれて、生物を引けないあちらを尻目に、殴り切りました。
壮絶なハンデスの嵐を乗り切って、なんとか1勝目です。
■第2ラウンド vs saltさん
今回初参戦の方です(だと思いましたけど、違ったらすみません)。
どんなデッキかしらー。
・第1ゲーム
あちらキープ。
こちら《広漠なる変幻地》だけの7枚をキープできず、《霧脈の境界石》だけの6枚もマリガン。
《広漠なる変幻地》2枚の5枚をようやくキープです。
あちらは赤白上陸。
土地も伸びず使える呪文もほとんどなく、頼みの綱の除去である《未達への旅》2枚をあちらの《コーの奉納者》2枚で割られて、何もできずに参りました。
赤白上陸は、アグロ・デッキの中では、おそらく唯一、Sanctifiedに対して互角以上に戦えるデッキではないかと思います。
でも、たいてい、上陸デッキの《コーの奉納者》はサイドボードにあるんですよね。
しかもたいてい、3枚です。
《忘却の輪》もサイドに取ることが多いので、4積みする必要はないんですよね。
その《コーの奉納者》がメインから入ってて、しかも2枚も引くなんてズルイです。
上陸デッキに対しては、上陸クリーチャーを除去することもそうですけど、《冒険者の装具》を潰しとくのも重要です。
第1ゲームでは見ませんでしたけど、入ってると考えるべきでしょう。
OUT:《エスパーの嵐刃》*4《潮の虚ろの大梟》*2《未達への旅》*4
IN: 《コーの奉納者》*2《見栄え損ない》*2《破滅の刃》*4
…というサイドボーディングをしたかったのですが、第1ゲームのメモを取って、MOJを覗いて主催者呼び出しがないことを確認して、とかやってたら、何故か時間切れに。
ありゃー。
うちのパソコンは実はかなりボロっちいので、ときどきこういうことがあります。
というわけで、デッキはそのまま。
・第2ゲーム
こちら先手で平地沼《エスパーの全景》《コーの空漁師》《エスパーの嵐刃》《聖域のガーゴイル》《急使の薬包》をキープ。
あちらもキープです。
ターン1に出てきた《ステップのオオヤマネコ》に《ぐらつく峰》2枚を合わせられて8点も削られたり、《急使の薬包》を《粉砕》されたり、やりたい放題やられてしまいました。
《未達への旅》で、《コーの奉納者》を追放しなければならないところを、何を間違えたのか《コーの空漁師》の方を追放していしまうミスもあって、3枚もの《コーの奉納者》にブロッカーを壊されまくって殴り切られてしまいました。
やっぱり、《コーの奉納者》は強いですなー。
こちらは最後まで平地が1枚だけで(白)(白)を出すことができず、ハンドの《コーの奉納者》を使えませんでした。
キッカーつきで出せてれば、《平和な心》が外せたので、あと1ターンは延命できたかもしれないんですが。
■第3ラウンド vs kaedama3koさん
・第1ゲーム
先手で平地平地《広漠なる変幻地》《霧脈の境界石》《未達への旅》《苦悶のねじれ》*2をキープ。
あちらは1マリガン。
《脈火の境界石》のある状態で、《広漠なる変幻地》から沼が出たので、おそらくは黒赤アグロ、と当たりをつけました。
《荒廃稲妻》で《苦悶のねじれ》を2枚落とされて意気消沈です。
しかし、あちらはもともと1マリガン。
しかも、除去を引けないようで、生物しか出てきません。
3枚目の《苦悶のねじれ》を引き込んだこちらは、居並ぶブロッカーに向かって突撃し、ねじれで1対2交換。
これで盤面をひっくり返せたので、《エスパーの嵐刃》も追加して、航空戦力で殴り切りました。
《ヴィティアのとげ刺し》が見えたので、抜くべきものを抜きましょう。
OUT:《エスパーの嵐刃》*4《潮の虚ろの大梟》*4《コーの奉納者》*1
IN: 《ヴィダルケンの異国者》*4《見栄え損ない》*2《影餌付け》*3
・第2ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらも《エスパーの全景》*2《広漠なる変幻地》《原霧の境界石》《コーの空漁師》《急使の薬包》*2をキープ。
マナの残し方を間違えたり、蘇生を忘れてたりと、細かいミスを突かれて3点3点とダメージを通され、最後は《噴出の稲妻》で焼き切られてしまいました。
有利なマッチアップとはいえ、間違えると勝てませんね。
・第3ゲーム
こちら先手で、平地平地《広漠なる変幻地》*2《霧脈の境界石》《コーの空漁師》《苦悶のねじれ》を悩んでキープ。
あちらもキープです。
早い段階で《ヴィダルケンの異国者》を出せて楽な展開になるかと思いきや、直ちに《見栄え損ない》されてしまいます。
そりゃ、対策してるはずです。
こちらはその後もマナ基盤ばかり引き続け、ハンドにはマナ基盤ばかり5枚。
大ピンチなのですが、あちらも引きが悪いみたいで、こちらの《コーの空漁師》1体が延々殴り続ける展開です。
15-10としたところで、とうとう引かれた《噴出の稲妻》で《コーの空漁師》が除去され、お互いトップ・デッキ勝負になりました。
ここから引きが強く、《寄生的な大梟》《寄生的な大梟》《セドラクシスの錬金術師》土地《聖域のガーゴイル》と引き込んだこちらが、《稲妻》《荒廃稲妻》《終止》《ジャンドの斬刃》《縫い目のドレイク》のあちらに勝り、接戦を制しました。
ガーゴイル強いんですなー。
あちらは、急場を凌ぐために、途中で《大祖始の遺産》を換金しなくてはならなくなったのが、最後の最後に災いしてしまった形でした。
■第4ラウンド vs satopoonaryさん
・第1ゲーム
あちら1マリガン。
こちらは平地《エスパーの全景》《広漠なる変幻地》*2《潮の虚ろの大梟》《セドラクシスの錬金術師》《聖域のガーゴイル》をキープ。
あちらは《広漠なる変幻地》2枚を平地と森に変え、そこから《ヴァレロンに仕える者》。
緑白アグロですなー。
とか思った端から《ジャンドの全景》。
ノー・ドラン・アグロ? それとも、ドメイン・アグロかしら。
全景から山が出てきて、ノー・ドランでないことは分かりました。
更に沼が出て、《終止》を撃ってきます。
ひとつのデッキに《ヴァレロンに仕える者》と《終止》が両方入ってるところを初めて見ました。
かといって、ドメインのような動きでもありません。
島を出さないんですよ。他の基本土地は全部2枚以上出てるのにも関わらず。
頭の上にギモンフが3つくらい浮かんだ状態になりましたが、あちらは実は呪文4枚以外はすべてマナ基盤という大洪水です。
その状態で負けるはずもなく、《潮の虚ろの大梟》と《寄生的な大梟》で4点ずつ殴って勝ちました。
洪水に乗じて勝っただけですが、しかし、さっぱりデッキが分かりませんなー。
まあ、アーティファクトもエンチャントも見なかったので、とりあえず、こんな感じでいいかしら。
OUT:《コーの奉納者》*2
IN: 《破滅の刃》*2
・第2ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらも島《霧脈の境界石》《コーの空漁師》*2《エスパーの嵐刃》《聖域のガーゴイル》《未達への旅》をキープ。
《国境地帯のレインジャー》、《コーの奉納者》キッカー、《コーの空漁師》と出てきたあたりでようやく分かりました。
なるほど、これは、4色CIPアグロ・コントロールですね?
《コーの空漁師》で、CIPクリーチャーを使いまわしてアドバンテージを取っていくというわけですか。
しかし、そう分かったときにはもう手遅れでした。
なんと自分の《セドラクシスの錬金術師》であちらの《コーの空漁師》を戻してしまうというお手伝いまでしてしまい、あちらの《コーの奉納者》で《霧脈の境界石》*2を割られてしまいました。
色マナもマナ数も不足で、身動きが取れません。
あちらはムリ攻めをしつつ、《松明投げ》でこちらのブロッカーを切り崩し、ずいぶん殴られましたが、どうやらそこで手札が尽きたようです。
そこからこちらは《急使の薬包》を使いまわしてどんどん除去を引き込んで戦線を建て直し、《寄生的な大梟》でライフを回復し、盤面をひっくり返して攻勢に出ました。
ところがそこであちらが《グレイブディガー》を引き込み、《コーの空漁師》を拾って《グレイブディガー》を戻して出してまた《コーの空漁師》を拾って、で一気に戦線を再構築され、盤面で再逆転されてしまいました。
万事休すかと思った矢先に、トップが《苦悶のねじれ》。今日はトップが強いです。
ブロッカーを外して総攻撃してライフを6-2とすると、あちらは1ターンではこちらを殴りきれず、さりとて十分な量の飛行ブロッカーを用意することもできず、という状態になり、接戦を制しました。
■結果
3勝1敗9MPは2位タイなので、オポ差勝負です。
が、2回戦で負けたわたしは、3回戦で負けたkaedama3koさんよりもオポが悪く、3位となりました。
賞品は「基本セット2010」ブースター2パック。
どうもありがとうございました。
■感想
予想よりも良くありませんでした。
コントロールがいないだろうという予測は当たってましたけど、少しはいるだろうと思っていた3色アグロは一人もおらず、Sanctifiedを使って良かった、という場面はとうとう一度もありませんでした。
加えて、上陸対策なのか、《ヴィティアのとげ刺し》が多く(《ステップのオオヤマネコ》も《板金鎧の土百足》もタフネス1)、こちらの《潮の虚ろの大梟》がなかなか場に残れません。
ということは《エスパーの嵐刃》も2/1のままで、腐るケースが多かったです。
それは予想してなかった…。
そうでなくても、《エスパーの嵐刃》はなかなか3/2になれず、ちょっと微妙でした。
次回これを使うことがあるとしたら、この辺のスタッフは要変更でしょう。《闇光りのガーゴイル》あたりかな。
あるいは、《グレイブディガー》もいいかも。《聖域のガーゴイル》と両方じゃ、ちょっと重いかしら。
相手の《コーの奉納者》に対する対策が不十分であったことで、かなり苦しみました。
やっぱり《本質の散乱》か《魂の操作》あたりが必要だったようです。
総じて、今回のこの環境で結果を出すには厳しいデッキだったようです。
運が良かったから勝てたようなものの。
が、Strixyに《コーの空漁師》と《未達への旅》を足す形でエスパー・カラーのアグロ・コントロールを組むというコンセプト自体は悪くないと思うので、細かいところを環境に合わせて調整していけば、もう少しは良くなるかもしれません。
この後、Gathiiの方では、リプレイの残っている対戦の棋譜をご紹介しようと思います。
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