SPDC 12.04参加報告
2010年4月4日 ゲーム4/10のスタンダード・コモン構築の大会に向けた調整を続けています。
というわけで、4/2のSPDC 12.04に参加しました。
SPDCシーズン12マスター・ドキュメント= http://forums.pdcmagic.com/viewtopic.php?t=4109
SPDC 12.04= http://bit.ly/spdc1204
SPDCに出るのもずいぶん久しぶりです。
今回の参加者は32名。
MPDCと比べて、相変わらずの盛況ぶりです。
賞品はMPDCの方がいいんですけどね。
SPDCの方が運営が安定しているからでしょうか。
それともMPDCは(米国東部時間で)昼間にやるのに対して、SPDCは夜だからでしょうか。
今回の使用デッキは、前回のクラン大会で使おうかどうしようか迷って結局やめた、黒緑白コントロール(を少しいじったもの)です。
リストはこちらです。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11368
MPDC/SPDCの環境は、亀コンなどのボード・コントロールが幅を利かせている気がしたので、亀コンに滅法強いこのデッキを採用してみました。
以前のリストからの変更点は、次のとおり。
・土地を1枚増やして《青ざめた出家蜘蛛》を3枚に。
序盤にいっぱい引いてもサイクリングして《グレイブディガー》で拾えるので、蜘蛛は余裕で4枚入れてたのですが。
土地と境界石合わせて22枚だと、やっぱりマリガンすることが多かったために、1枚入れ替えました。
・《カビーラの交差路》を採用。
黒赤に勝てないので、少しでもライフ・ゲインを入れようかと。
・除去を強化
《心臓刺しの蚊》を抜き、《墳墓の呪詛》も減らして、《未達への旅》を4枚採用しました。
蚊は、中速デッキには強いんですが、高速ビートダウンには間に合わないんですよね。
《墳墓の呪詛》も、-4/-4は強いんですが、ほとんど場合自分のターンにしか使えず、いまいち使いにくいので減量しました。
ただし、このデッキが苦手としている黒赤ビートダウンに対して効く(速攻クリーチャー、つまり《破壊者のゼンディコン》《縫い目のドレイク》《ゼクター祭殿の探検》トークンをインスタント・タイミングで除去できる)カードなので、全部は抜かず、半分に。
エンチャントは壊されるという問題があるにはあるのですが、メインからエンチャントを壊す手段を持っているような相手には、このデッキは元々強いので、まあいいかと。
黒赤と当たった場合は、なるべく《未達への旅》を使うようにして、《見栄え損ない》と《墳墓の呪詛》は速攻クリーチャー用にとっておくようなプレイングが必要です。
この関係で、サイドの《蜘蛛糸の網》を《疲弊の休息》にしました。
同盟者や上陸みたいにデカくなるデッキと、SanctifiedやStormcallerのように上から殴ってくるデッキの両方への対策として《蜘蛛糸の網》を入れたのですが。
それだったら除去した方が早いということに気が付きました。
でも、除去だったらメインにあるべきです。
蚊が《未達への旅》になりましたから、それによって《蜘蛛糸の網》でやりたかったことはだいぶできるようになったはず、ということで、苦手の黒赤に効きそうな《疲弊の休息》に入れ替えました。
■第1ラウンド vs this_guy_dan
・第1ゲーム
先手が取れて、マナ基盤5枚の良さそうな初手をキープ。あちらもキープ。
このデッキは序盤からマナがいっぱい出ればそれだけ強いので、土地が5枚もあるのはいいことです。
あちらは山山から2匹の《板金鎧の土百足》。
1匹は《見栄え損ない》で対処したものの、2匹目に7点削られ。
《未達への旅》トップでそれに対処したら、続いて《破壊者のゼンディコン》に4点。
残りを《焼尽の猛火》3発で削りきられてしまいました。
良くできた黒赤アグロです。
リストと解説はこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11375
IN: 《疲弊の休息》2《破滅の刃》4
OUT:《青ざめた出家蜘蛛》3《グレイブディガー》1《墳墓の呪詛》2
墓地を使うカードは見なかったので、とりあえず《影餌付け》は保留。
《縫い目のドレイク》を見かけなかったので、《破滅の刃》と入れ替えで《墳墓の呪詛》を下げましたが、これは残すべきでした。
・第2ゲーム
先手を選んで土地3枚と《見栄え損ない》2枚を含む初手をキープ。あちらもキープです。
再び《板金鎧の土百足》2匹からのスタートでしたが、これは《未達への旅》と《見栄え損ない》2枚で対処。
しかし、除去を連打している間にハンドが生物2枚だけになってしまって、《荒廃稲妻》で大きくプランが損なわれます。
《疲弊の休息》2発で16点も回復しているのですが、ブロッカーを出すことができない状態で《破壊者のゼンディコン》と《縫い目のドレイク》に7点ずつ削られて死にました。
今回は32名の参加ということで、スイス・ラウンド4回戦の後、トップ8によるシングル・エリミネーションだそうです。
それで初戦を落とした、ということは残り全部勝ってもオポ差でだいぶ不利です。
この人が残り全勝でもしてくれないと厳しいですなー。
第1ラウンドがあまりにも早く終ったので、他のテーブルを偵察しました。
全部は見られなかったのですが、
黒赤:7名(黒タッチ《荒廃稲妻》1名と赤タッチ黒1名を含む)
白黒コン:2名
ジャンド・アグロ:2名
白青アグロ:1名
白青同盟者:1名
白青黒Crash Bang Boon:1名
白青黒Sanctified:1名
青黒亀コン:1名
グリクシス亀コン:1名
青赤亀コン:1名
黒緑ロック:1名
黒緑白アグロ・コントロール:1名
赤単:1名
赤緑同盟者:1名
赤白上陸:1名
緑単上陸コンボ:1名
緑白兵士:1名
アグロ・ドメイン:1名
というわけで、軽く黒赤だらけ。
先行きが思い遣られます。
■第2ラウンド vs mwkelley
偵察によれば、この方のデッキは青赤亀コン。
リストはこちらです。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11381
こちらが除去をいっぱい引かなければ勝てるでしょう。
・第1ゲーム。
あちらが先手で1マリガン。こちらは土地3枚と除去1枚の7枚をキープです。
が、結局その後3枚引いた除去が全部腐り、ターン3に出てきた亀に2回殴られて、残りを火力で削りきられてしまいました。
ま、しかし、この相手はサイドボーディング後ならば8割勝てます。
IN: 《影餌付け》3《疲弊の休息》2《ヴァレロンの異国者》4
OUT:《未達への旅》4《見栄え損ない》3《墳墓の呪詛》2
プロ黒なんて役に立つの?
いえいえ、とにかく生物をいっぱい詰め込むが重要なのです。
アグレッシブ・サイドボーディング。
・第2ゲーム
先手を選んでマナ基盤4枚と生物3枚の初手をキープ。あちらもキープです。
《エルフの幻想家》と《ロウクスの瞑黙者》で生物を引きまくり、出てきた亀には一度も殴らせません。
あちらは《溶岩の斧》と《稲妻》で8点削ってきましたが、そこでストップ。
残りの火力はこちらのクリーチャーに向けざるを得ず、次から次へと繰り出す大量の生物で圧殺しました。
・第3ゲーム
あちらが先手で1マリガン。
こちらは《森》2《コーの空漁師》《エルフの幻想家》《ヴァレロンの異国者》2《青ざめた出家蜘蛛》をキープです。
3色デッキですけど、蜘蛛と幻想家がいるので、森2枚でも十分マナはつながります。
あちらのキープは土地1枚だったみたいですが、《稲妻》《噴出の稲妻》2と火力は十分で、こちらのクリーチャーがどんどん焼かれます。
ターン6に《青ざめた出家蜘蛛》を出して、アタックに転じたら、あちらはまさかの《マグマの裂け目》。
亀に1発殴られてしまいました。
が、抵抗もそこまで。
《ロウクスの瞑黙者》2《青ざめた出家蜘蛛》2と並べて猛然と殴り出したら、あちらは亀2匹をチャンプ・ブロックに回さざるを得なくなり、投了でした。
こういう相手ばっかだと楽なんですが。
■第3ラウンド vs Mupps84
偵察によればこの方のデッキは緑白兵士です。
リストはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11363
こちらのデッキにとっては、こういう中速のビートダウンが最も楽な相手かもしれません。
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらも土地3枚の初手をキープです。
序盤からこちらの除去が良く回って、あちらの致命的なクリーチャー(主に《古参兵の剣鍛冶》)を除去し、殴り進めました。
終盤になって、《未達への旅》で除去せざるを得なかった《レオニンの鎧守護兵》を《コーの奉納者》で復活されたりしてがっつり反撃食らいましたが、あちらはブロッカーを残さずタップ・アウトだったので、総攻撃して勝ちました。
IN: 《破滅の刃》4
OUT:《未達への旅》4
・第2ゲーム
あちらが先手で1マリガン。
こちらは土地4枚をキープです。
序盤、賛美された《ヴァレロンの異国者》で殴られましたが、3発殴らせたところでブロッカーが揃い、膠着させました。
こうなると物量に勝るこちらが有利です。
《コーの空漁師》で《エルフの幻想家》を使いまわして生物引いて出して、上から4点ずつ殴って追い詰めます。
最終盤に、やはり《レオニンの鎧守護兵》からの総攻撃を食らいましたが、落ち着いてチャンプ・ブロックして次のターン殴り切りました。
あちらは赤をタッチしてきたようですが、結局赤い呪文は見えず。
サイド・インしたカードを引けなかったんですね。
運も味方したみたいです。
ここまでの順位が発表されたので見てみると、わたしは6MPタイで、9位です。
が、どういう事情か、6位の方がドロップされたので、実質的には8位。
最終ラウンドに勝てばカット・オフを通過できそうな勢いです。
それは予想外だなー、と思って見たら、初戦の相手のthis_guy_danがここまで全勝です。
いやー、頼りになります。
感謝しつつ最終ラウンドへ。
■第4ラウンド vs arcbounddaylabor
偵察によると、この方のデッキは黒単タッチ《荒廃稲妻》。
リストは上がってませんが、だいたいこんな感じのデッキです。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11322
わりと苦手な感じですが、それでも火力多めの黒赤よりはだいぶマシだと思います。
特に、サイド後は何とかなることも多いかと。
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。こちらも土地5枚と《エルフの幻想家》《墳墓の呪詛》の初手をキープ。
ところがあちらは、見えてるだけで、呪文4枚土地7枚の大洪水。
クリーチャーが2体しか出てこず、こちらの除去が余る展開です。
ライフはまだ(《堕落の触手》を食らったので)20-19ですが、早めに投了されました。
まあ、こっちも土地9枚呪文7枚のややフラッドだったんですけども。
IN: 《ヴァレロンの異国者》4
OUT:《青ざめた出家蜘蛛》3《クァーサルの群れ魔道士》1
・第2ゲーム。
あちら1マリガンで、こちらはやはり土地5枚をキープ。
ところが今度はあちらがターン4まで土地1枚。
そしてターン8まで土地2枚。
そのターン8に《荒廃稲妻》を食らった時点で17-12。
次のターンに投了なさいました。
苦手なデッキを相手に2ゲーム連続事故でラッキーな勝利を拾いました。
おかげでスイス・ラウンドを7位で通過。
シングル・エリミネーションに進みました。
■準々決勝 vs Niabock
偵察によればこの方のデッキは黒赤アグロ(《ゴブリンの奇襲隊》型)です。
リストはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11380
苦手の黒赤アグロとはいえ、このタイプはまだ何とかなる方です。
速攻クリーチャーが《縫い目のドレイク》と《ゴブリンの奇襲隊》しかいませんし、《板金鎧の土百足》もいませんし。
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。こちらも土地3枚の初手をキープ。
したのですが、《荒廃稲妻》を2発くらって立ち上がりが遅れたところに出てきた《縫い目のドレイク》を暫く除去できずに削らせ過ぎて負けました。
だけど戦線は膠着させることができましたし、意外と長持ちしたので、ライフ・ゲインがあれば何とかなる感じ。
IN: 《影餌付け》3《疲弊の休息》2《ヴァレロンの異国者》4
OUT:《クァーサルの群れ魔道士》4《国境地帯のレインジャー》1《グレイブディガー》1《青ざめた出家蜘蛛》3
・第2ゲーム
ところがどっこい、こちらは沼1枚だけの初手をキープできず、1マリガン。
あちらはキープです。
こりゃマズいかな、と思ったら、あちらは見えてる範囲で土地9枚呪文8枚の洪水。
しかもクリーチャーは《縫い目のドレイク》を1体見ただけでした。
火力をしこたま本体に叩き込まれましたが、《影餌付け》の3点ゲインが効いて、4-1のターン10で投了されました。
ともあれ、先手1マリガンで勝てたのは僥倖です。
こちらは手札に除去が4枚腐る展開。
どうも、ソーサリー・タイミングの除去はそんなにいらないのかな。
IN: 《国境地帯のレインジャー》《グレイブディガー》
OUT:《未達への旅》2
・第3ゲーム
今度はあちらが先手で1マリガン。
こちらはマナ基盤3枚をキープです。
そんな手札2枚の差はしかし、《荒廃稲妻》2発でチャラに。
だがしかし今度もまたあちらはフラッドしたようです。
見えてる範囲で土地7枚呪文7枚。
多分、投了時の手札4枚もほとんど土地だったんでしょう。
例によって本体にしこたま食らいましたが、今度は11点ライフ・ゲインしたのが効きました。
8-1と、ちょっと余裕のある状態で投了に追い込めました。
またしても苦手なマッチアップをラッキーで拾いました。
■準決勝 vs MystikDuck
偵察によれば、この方のデッキはCrash Bang Boon(白青黒《嵐呼びの加護》)です。
リストはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11374
このマッチアップはこちらがちょっと有利です。
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらもマナ基盤4枚の初手をキープです。
あちらは早速亀が出てきて、したたかに殴られましたが、こちらもすぐに大量のクリーチャーをばら撒いて防御線を構築します。
それから《クァーサルの群れ魔道士》×3でバックアップした《コーの空漁師》が上から殴って勝ちました。
あちらが苦労して除去した《コーの空漁師》が《グレイブディガー》ですぐに戻って来て、しかもその《グレイブディガー》が手札に戻るのを見ての投了だったので、ということは、あちらはメインには墓地対策がないんでしょう。
白青黒で、自分が墓地を使わないデッキですから、墓地対策はサイドの《大祖始の遺産》てところですか。
と、そこまで読んで。
IN: 《破滅の刃》4《秘宝の破壊》1
OUT:《未達への旅》4《国境地帯のレインジャー》1
《秘宝の破壊》は《嵐呼びの加護》も割れますし、遺産が複数出ててもケアできますし。
・第2ゲーム
あちらが先手でダブル・マリガン。
今日はなんかついてますね。
あちらがマリガンしたのを見てこちらは、《広漠なる変幻地》《コーの空漁師》《エルフの幻想家》2《グレイブディガー》《青ざめた出家蜘蛛》《見栄え損ない》をキープ。
これが大当たりで、《広漠なる変幻地》から《沼》を出した次のドローで《森》を引き、《エルフの幻想家》2枚でどんどん土地を引き込んで、ぶんぶん回りました。
あちらもダブル・マリガンの割には良く回っていて、《方解石のカミツキガメ》《器用な決闘者》《ゾンビの異国者》《アクラサの従者》と並べて迫られましたが、《ロウクスの瞑黙者》《青ざめた出家蜘蛛》と並べたこちらの防御線はおいそれとは突破できません。
2体目の《青ざめた出家蜘蛛》が出たターン8の返しであちら投了でした。
いよいよ決勝ですなー。
相手は誰ぢゃ?
■決勝 vs this_guy_dan
マジですか。
今日唯一負けた相手と再び相見えることに。
そもそもわたしが決勝トーナメントに残れたのはこの方が全勝したおかげなので、全然勝てる気がしないんですが・・・。
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。こちらもマナ基盤4枚をキープです。
が、除去を全く引けないまま、《板金鎧の土百足》と《縫い目のドレイク》2に殴られてターン5に削りきられました。
IN: 《影餌付け》3《疲弊の休息》2《破滅の刃》2
OUT:《エルフの幻想家》1《クァーサルの群れ魔道士》4《国境地帯のレインジャー》1《グレイブディガー》1
・第2ゲーム
先手を選びましたが、《広漠なる変幻地》1枚だけの初手をキープできず、やはり《広漠なる変幻地》1枚だけの6枚もマリガン。
土地3枚の5枚をキープです。
あちらはキープ。
そんなんで勝てるわけもなく、火力6枚を立て続けに本体にくらってターン9で死にました。
同じヒトに2回負けただけの準優勝で、賞品2Tixをゲットです。
■このデッキどうでした?
いいデッキです。
が、メタに合ってないんですなー。
亀コンや中速の多い環境でなら成績を残すこともできると思いますが、クラン大会に持ち込んだら黒赤の海に沈むことでしょう。
今回も、4回黒赤に当たって2回勝ってはいますが、両方共事故で2ゲーム取っただけですしね。
黒赤耐性を飛躍的に高めるいい方法が何かあればいいのですが。
黒赤がダメっていうよりも、《板金鎧の土百足》《破壊者のゼンディコン》《縫い目のドレイク》の3点セットがダメなんですよね。
《破滅の刃》はドレイクに効かないし、《見栄え損ない》は《板金鎧の土百足》に効かないし、《未達への旅》は《板金鎧の土百足》にしか効かない。
全部に効くのは《終止》くらいなんですが。赤タッチですかねぇ。
試してないので何とも言えませんが、《疲弊の休息》よりも《捕らえられた陽光》の方がいいかもしれません。
方向性がこのデッキに合っている気がします。
実際試したら境界石がめくれてぎゃふんと言いそうですが。
というわけで、4/2のSPDC 12.04に参加しました。
SPDCシーズン12マスター・ドキュメント= http://forums.pdcmagic.com/viewtopic.php?t=4109
SPDC 12.04= http://bit.ly/spdc1204
SPDCに出るのもずいぶん久しぶりです。
今回の参加者は32名。
MPDCと比べて、相変わらずの盛況ぶりです。
賞品はMPDCの方がいいんですけどね。
SPDCの方が運営が安定しているからでしょうか。
それともMPDCは(米国東部時間で)昼間にやるのに対して、SPDCは夜だからでしょうか。
今回の使用デッキは、前回のクラン大会で使おうかどうしようか迷って結局やめた、黒緑白コントロール(を少しいじったもの)です。
リストはこちらです。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11368
MPDC/SPDCの環境は、亀コンなどのボード・コントロールが幅を利かせている気がしたので、亀コンに滅法強いこのデッキを採用してみました。
以前のリストからの変更点は、次のとおり。
・土地を1枚増やして《青ざめた出家蜘蛛》を3枚に。
序盤にいっぱい引いてもサイクリングして《グレイブディガー》で拾えるので、蜘蛛は余裕で4枚入れてたのですが。
土地と境界石合わせて22枚だと、やっぱりマリガンすることが多かったために、1枚入れ替えました。
・《カビーラの交差路》を採用。
黒赤に勝てないので、少しでもライフ・ゲインを入れようかと。
・除去を強化
《心臓刺しの蚊》を抜き、《墳墓の呪詛》も減らして、《未達への旅》を4枚採用しました。
蚊は、中速デッキには強いんですが、高速ビートダウンには間に合わないんですよね。
《墳墓の呪詛》も、-4/-4は強いんですが、ほとんど場合自分のターンにしか使えず、いまいち使いにくいので減量しました。
ただし、このデッキが苦手としている黒赤ビートダウンに対して効く(速攻クリーチャー、つまり《破壊者のゼンディコン》《縫い目のドレイク》《ゼクター祭殿の探検》トークンをインスタント・タイミングで除去できる)カードなので、全部は抜かず、半分に。
エンチャントは壊されるという問題があるにはあるのですが、メインからエンチャントを壊す手段を持っているような相手には、このデッキは元々強いので、まあいいかと。
黒赤と当たった場合は、なるべく《未達への旅》を使うようにして、《見栄え損ない》と《墳墓の呪詛》は速攻クリーチャー用にとっておくようなプレイングが必要です。
この関係で、サイドの《蜘蛛糸の網》を《疲弊の休息》にしました。
同盟者や上陸みたいにデカくなるデッキと、SanctifiedやStormcallerのように上から殴ってくるデッキの両方への対策として《蜘蛛糸の網》を入れたのですが。
それだったら除去した方が早いということに気が付きました。
でも、除去だったらメインにあるべきです。
蚊が《未達への旅》になりましたから、それによって《蜘蛛糸の網》でやりたかったことはだいぶできるようになったはず、ということで、苦手の黒赤に効きそうな《疲弊の休息》に入れ替えました。
■第1ラウンド vs this_guy_dan
・第1ゲーム
先手が取れて、マナ基盤5枚の良さそうな初手をキープ。あちらもキープ。
このデッキは序盤からマナがいっぱい出ればそれだけ強いので、土地が5枚もあるのはいいことです。
あちらは山山から2匹の《板金鎧の土百足》。
1匹は《見栄え損ない》で対処したものの、2匹目に7点削られ。
《未達への旅》トップでそれに対処したら、続いて《破壊者のゼンディコン》に4点。
残りを《焼尽の猛火》3発で削りきられてしまいました。
良くできた黒赤アグロです。
リストと解説はこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11375
IN: 《疲弊の休息》2《破滅の刃》4
OUT:《青ざめた出家蜘蛛》3《グレイブディガー》1《墳墓の呪詛》2
墓地を使うカードは見なかったので、とりあえず《影餌付け》は保留。
《縫い目のドレイク》を見かけなかったので、《破滅の刃》と入れ替えで《墳墓の呪詛》を下げましたが、これは残すべきでした。
・第2ゲーム
先手を選んで土地3枚と《見栄え損ない》2枚を含む初手をキープ。あちらもキープです。
再び《板金鎧の土百足》2匹からのスタートでしたが、これは《未達への旅》と《見栄え損ない》2枚で対処。
しかし、除去を連打している間にハンドが生物2枚だけになってしまって、《荒廃稲妻》で大きくプランが損なわれます。
《疲弊の休息》2発で16点も回復しているのですが、ブロッカーを出すことができない状態で《破壊者のゼンディコン》と《縫い目のドレイク》に7点ずつ削られて死にました。
今回は32名の参加ということで、スイス・ラウンド4回戦の後、トップ8によるシングル・エリミネーションだそうです。
それで初戦を落とした、ということは残り全部勝ってもオポ差でだいぶ不利です。
この人が残り全勝でもしてくれないと厳しいですなー。
第1ラウンドがあまりにも早く終ったので、他のテーブルを偵察しました。
全部は見られなかったのですが、
黒赤:7名(黒タッチ《荒廃稲妻》1名と赤タッチ黒1名を含む)
白黒コン:2名
ジャンド・アグロ:2名
白青アグロ:1名
白青同盟者:1名
白青黒Crash Bang Boon:1名
白青黒Sanctified:1名
青黒亀コン:1名
グリクシス亀コン:1名
青赤亀コン:1名
黒緑ロック:1名
黒緑白アグロ・コントロール:1名
赤単:1名
赤緑同盟者:1名
赤白上陸:1名
緑単上陸コンボ:1名
緑白兵士:1名
アグロ・ドメイン:1名
というわけで、軽く黒赤だらけ。
先行きが思い遣られます。
■第2ラウンド vs mwkelley
偵察によれば、この方のデッキは青赤亀コン。
リストはこちらです。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11381
こちらが除去をいっぱい引かなければ勝てるでしょう。
・第1ゲーム。
あちらが先手で1マリガン。こちらは土地3枚と除去1枚の7枚をキープです。
が、結局その後3枚引いた除去が全部腐り、ターン3に出てきた亀に2回殴られて、残りを火力で削りきられてしまいました。
ま、しかし、この相手はサイドボーディング後ならば8割勝てます。
IN: 《影餌付け》3《疲弊の休息》2《ヴァレロンの異国者》4
OUT:《未達への旅》4《見栄え損ない》3《墳墓の呪詛》2
プロ黒なんて役に立つの?
いえいえ、とにかく生物をいっぱい詰め込むが重要なのです。
アグレッシブ・サイドボーディング。
・第2ゲーム
先手を選んでマナ基盤4枚と生物3枚の初手をキープ。あちらもキープです。
《エルフの幻想家》と《ロウクスの瞑黙者》で生物を引きまくり、出てきた亀には一度も殴らせません。
あちらは《溶岩の斧》と《稲妻》で8点削ってきましたが、そこでストップ。
残りの火力はこちらのクリーチャーに向けざるを得ず、次から次へと繰り出す大量の生物で圧殺しました。
・第3ゲーム
あちらが先手で1マリガン。
こちらは《森》2《コーの空漁師》《エルフの幻想家》《ヴァレロンの異国者》2《青ざめた出家蜘蛛》をキープです。
3色デッキですけど、蜘蛛と幻想家がいるので、森2枚でも十分マナはつながります。
あちらのキープは土地1枚だったみたいですが、《稲妻》《噴出の稲妻》2と火力は十分で、こちらのクリーチャーがどんどん焼かれます。
ターン6に《青ざめた出家蜘蛛》を出して、アタックに転じたら、あちらはまさかの《マグマの裂け目》。
亀に1発殴られてしまいました。
が、抵抗もそこまで。
《ロウクスの瞑黙者》2《青ざめた出家蜘蛛》2と並べて猛然と殴り出したら、あちらは亀2匹をチャンプ・ブロックに回さざるを得なくなり、投了でした。
こういう相手ばっかだと楽なんですが。
■第3ラウンド vs Mupps84
偵察によればこの方のデッキは緑白兵士です。
リストはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11363
こちらのデッキにとっては、こういう中速のビートダウンが最も楽な相手かもしれません。
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらも土地3枚の初手をキープです。
序盤からこちらの除去が良く回って、あちらの致命的なクリーチャー(主に《古参兵の剣鍛冶》)を除去し、殴り進めました。
終盤になって、《未達への旅》で除去せざるを得なかった《レオニンの鎧守護兵》を《コーの奉納者》で復活されたりしてがっつり反撃食らいましたが、あちらはブロッカーを残さずタップ・アウトだったので、総攻撃して勝ちました。
IN: 《破滅の刃》4
OUT:《未達への旅》4
・第2ゲーム
あちらが先手で1マリガン。
こちらは土地4枚をキープです。
序盤、賛美された《ヴァレロンの異国者》で殴られましたが、3発殴らせたところでブロッカーが揃い、膠着させました。
こうなると物量に勝るこちらが有利です。
《コーの空漁師》で《エルフの幻想家》を使いまわして生物引いて出して、上から4点ずつ殴って追い詰めます。
最終盤に、やはり《レオニンの鎧守護兵》からの総攻撃を食らいましたが、落ち着いてチャンプ・ブロックして次のターン殴り切りました。
あちらは赤をタッチしてきたようですが、結局赤い呪文は見えず。
サイド・インしたカードを引けなかったんですね。
運も味方したみたいです。
ここまでの順位が発表されたので見てみると、わたしは6MPタイで、9位です。
が、どういう事情か、6位の方がドロップされたので、実質的には8位。
最終ラウンドに勝てばカット・オフを通過できそうな勢いです。
それは予想外だなー、と思って見たら、初戦の相手のthis_guy_danがここまで全勝です。
いやー、頼りになります。
感謝しつつ最終ラウンドへ。
■第4ラウンド vs arcbounddaylabor
偵察によると、この方のデッキは黒単タッチ《荒廃稲妻》。
リストは上がってませんが、だいたいこんな感じのデッキです。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11322
わりと苦手な感じですが、それでも火力多めの黒赤よりはだいぶマシだと思います。
特に、サイド後は何とかなることも多いかと。
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。こちらも土地5枚と《エルフの幻想家》《墳墓の呪詛》の初手をキープ。
ところがあちらは、見えてるだけで、呪文4枚土地7枚の大洪水。
クリーチャーが2体しか出てこず、こちらの除去が余る展開です。
ライフはまだ(《堕落の触手》を食らったので)20-19ですが、早めに投了されました。
まあ、こっちも土地9枚呪文7枚のややフラッドだったんですけども。
IN: 《ヴァレロンの異国者》4
OUT:《青ざめた出家蜘蛛》3《クァーサルの群れ魔道士》1
・第2ゲーム。
あちら1マリガンで、こちらはやはり土地5枚をキープ。
ところが今度はあちらがターン4まで土地1枚。
そしてターン8まで土地2枚。
そのターン8に《荒廃稲妻》を食らった時点で17-12。
次のターンに投了なさいました。
苦手なデッキを相手に2ゲーム連続事故でラッキーな勝利を拾いました。
おかげでスイス・ラウンドを7位で通過。
シングル・エリミネーションに進みました。
■準々決勝 vs Niabock
偵察によればこの方のデッキは黒赤アグロ(《ゴブリンの奇襲隊》型)です。
リストはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11380
苦手の黒赤アグロとはいえ、このタイプはまだ何とかなる方です。
速攻クリーチャーが《縫い目のドレイク》と《ゴブリンの奇襲隊》しかいませんし、《板金鎧の土百足》もいませんし。
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。こちらも土地3枚の初手をキープ。
したのですが、《荒廃稲妻》を2発くらって立ち上がりが遅れたところに出てきた《縫い目のドレイク》を暫く除去できずに削らせ過ぎて負けました。
だけど戦線は膠着させることができましたし、意外と長持ちしたので、ライフ・ゲインがあれば何とかなる感じ。
IN: 《影餌付け》3《疲弊の休息》2《ヴァレロンの異国者》4
OUT:《クァーサルの群れ魔道士》4《国境地帯のレインジャー》1《グレイブディガー》1《青ざめた出家蜘蛛》3
・第2ゲーム
ところがどっこい、こちらは沼1枚だけの初手をキープできず、1マリガン。
あちらはキープです。
こりゃマズいかな、と思ったら、あちらは見えてる範囲で土地9枚呪文8枚の洪水。
しかもクリーチャーは《縫い目のドレイク》を1体見ただけでした。
火力をしこたま本体に叩き込まれましたが、《影餌付け》の3点ゲインが効いて、4-1のターン10で投了されました。
ともあれ、先手1マリガンで勝てたのは僥倖です。
こちらは手札に除去が4枚腐る展開。
どうも、ソーサリー・タイミングの除去はそんなにいらないのかな。
IN: 《国境地帯のレインジャー》《グレイブディガー》
OUT:《未達への旅》2
・第3ゲーム
今度はあちらが先手で1マリガン。
こちらはマナ基盤3枚をキープです。
そんな手札2枚の差はしかし、《荒廃稲妻》2発でチャラに。
だがしかし今度もまたあちらはフラッドしたようです。
見えてる範囲で土地7枚呪文7枚。
多分、投了時の手札4枚もほとんど土地だったんでしょう。
例によって本体にしこたま食らいましたが、今度は11点ライフ・ゲインしたのが効きました。
8-1と、ちょっと余裕のある状態で投了に追い込めました。
またしても苦手なマッチアップをラッキーで拾いました。
■準決勝 vs MystikDuck
偵察によれば、この方のデッキはCrash Bang Boon(白青黒《嵐呼びの加護》)です。
リストはこちら。
http://pdcmagic.com/gatherling/deck.php?mode=view&id=11374
このマッチアップはこちらがちょっと有利です。
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらもマナ基盤4枚の初手をキープです。
あちらは早速亀が出てきて、したたかに殴られましたが、こちらもすぐに大量のクリーチャーをばら撒いて防御線を構築します。
それから《クァーサルの群れ魔道士》×3でバックアップした《コーの空漁師》が上から殴って勝ちました。
あちらが苦労して除去した《コーの空漁師》が《グレイブディガー》ですぐに戻って来て、しかもその《グレイブディガー》が手札に戻るのを見ての投了だったので、ということは、あちらはメインには墓地対策がないんでしょう。
白青黒で、自分が墓地を使わないデッキですから、墓地対策はサイドの《大祖始の遺産》てところですか。
と、そこまで読んで。
IN: 《破滅の刃》4《秘宝の破壊》1
OUT:《未達への旅》4《国境地帯のレインジャー》1
《秘宝の破壊》は《嵐呼びの加護》も割れますし、遺産が複数出ててもケアできますし。
・第2ゲーム
あちらが先手でダブル・マリガン。
今日はなんかついてますね。
あちらがマリガンしたのを見てこちらは、《広漠なる変幻地》《コーの空漁師》《エルフの幻想家》2《グレイブディガー》《青ざめた出家蜘蛛》《見栄え損ない》をキープ。
これが大当たりで、《広漠なる変幻地》から《沼》を出した次のドローで《森》を引き、《エルフの幻想家》2枚でどんどん土地を引き込んで、ぶんぶん回りました。
あちらもダブル・マリガンの割には良く回っていて、《方解石のカミツキガメ》《器用な決闘者》《ゾンビの異国者》《アクラサの従者》と並べて迫られましたが、《ロウクスの瞑黙者》《青ざめた出家蜘蛛》と並べたこちらの防御線はおいそれとは突破できません。
2体目の《青ざめた出家蜘蛛》が出たターン8の返しであちら投了でした。
いよいよ決勝ですなー。
相手は誰ぢゃ?
■決勝 vs this_guy_dan
マジですか。
今日唯一負けた相手と再び相見えることに。
そもそもわたしが決勝トーナメントに残れたのはこの方が全勝したおかげなので、全然勝てる気がしないんですが・・・。
・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。こちらもマナ基盤4枚をキープです。
が、除去を全く引けないまま、《板金鎧の土百足》と《縫い目のドレイク》2に殴られてターン5に削りきられました。
IN: 《影餌付け》3《疲弊の休息》2《破滅の刃》2
OUT:《エルフの幻想家》1《クァーサルの群れ魔道士》4《国境地帯のレインジャー》1《グレイブディガー》1
・第2ゲーム
先手を選びましたが、《広漠なる変幻地》1枚だけの初手をキープできず、やはり《広漠なる変幻地》1枚だけの6枚もマリガン。
土地3枚の5枚をキープです。
あちらはキープ。
そんなんで勝てるわけもなく、火力6枚を立て続けに本体にくらってターン9で死にました。
同じヒトに2回負けただけの準優勝で、賞品2Tixをゲットです。
■このデッキどうでした?
いいデッキです。
が、メタに合ってないんですなー。
亀コンや中速の多い環境でなら成績を残すこともできると思いますが、クラン大会に持ち込んだら黒赤の海に沈むことでしょう。
今回も、4回黒赤に当たって2回勝ってはいますが、両方共事故で2ゲーム取っただけですしね。
黒赤耐性を飛躍的に高めるいい方法が何かあればいいのですが。
黒赤がダメっていうよりも、《板金鎧の土百足》《破壊者のゼンディコン》《縫い目のドレイク》の3点セットがダメなんですよね。
《破滅の刃》はドレイクに効かないし、《見栄え損ない》は《板金鎧の土百足》に効かないし、《未達への旅》は《板金鎧の土百足》にしか効かない。
全部に効くのは《終止》くらいなんですが。赤タッチですかねぇ。
試してないので何とも言えませんが、《疲弊の休息》よりも《捕らえられた陽光》の方がいいかもしれません。
方向性がこのデッキに合っている気がします。
実際試したら境界石がめくれてぎゃふんと言いそうですが。
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