4/10の土曜日にMOでスタンダード・コモン構築の大会が開催されました。
わたしが在籍しているクラン「The Dark」の主催大会、「第25回The Darkクラン・トーナメント」です。
公式報告はこちらです。
http://73420.diarynote.jp/201004121436061859/

今回の参加者は11名で、スイス4ラウンドの持ち時計30分3本勝負で争いました。
全体の成績はこちらにあります。
http://www4.atpages.jp/kakoiku/competition.php?lang=Japanese&id=503

わたしは3勝1敗の9MPで、準優勝でした。
以下はそのレポートです。

■デッキ選定経緯
今回は前回と同じ環境ということで、前回の分析で有力に思えたデッキを、環境に合わせて仕上げていく方向で進めることにしました。
どうやって仕上げていったかは、このブログでも綴ってきたので大幅に省略です。

最初に取り上げたのは、前回使用した赤白バーン&フライヤーだったのですが。
これは、ボード・コントロールに対して脆すぎるという弱点があり、主流の黒赤にも亀コンにも勝てず、諦めました。
次に取り上げた黒緑白コントロールは、もともと中速アグロや亀コンに強い構成であり、それが多いスタンダード・コモン構築のPREで好成績を収めることができました。
ただし、このデッキは、前回優勝の黒赤に対して弱かったので、そのマッチアップを重点的に改善するために、赤いカードとライフ・ゲインを投入し、結果、こういうデッキになりました。

■黒赤緑白コントロール
土地 (18)
3 《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
2 《森/Forest》
1 《カビーラの交差路/Kabira Crossroads》
2 《山/Mountain》
2 《平地/Plains》
2 《断ち割る尖塔/Rupture Spire》
2 《沼/Swamp》
4 《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse》

クリーチャー (26)
4 《コーの空漁師/Kor Skyfisher》
4 《エルフの幻想家/Elvish Visionary》
4 《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
2 《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger》
4 《ロウクスの瞑黙者/Rhox Meditant》
4 《グレイブディガー/Gravedigger》
4 《青ざめた出家蜘蛛/Pale Recluse》

その他の呪文 (12)
4 《稲妻/Lightning Bolt》
4 《終止/Terminate》
1 《火荒の境界石/Firewild Borderpost》
4 《荒原の境界石/Wildfield Borderpost》
3 《捕らえられた陽光/Captured Sunlight》

サイドボード (15)
3 《影餌付け/Shadowfeed》
3 《疲弊の休息/Rest for the Weary》
3 《破滅の刃/Doom Blade》
4 《ヴァレロンの異国者/Valeron Outlander》
2 《秘宝の破壊/Relic Crush》

SPDCやMPDCでは最大勢力である、黒赤にも亀コンにも強い、悪くないデッキなのですが。
SPDC 12.05で、普通のクリーチャー・ビートダウンがわりと苦手という弱点が発覚し、どう調整したものか。
しかし、そこは考え方を変えて、「そんなデッキは黒赤にも亀コンにも勝てないだろうから当たらない」と思うことにしました。
というか、これから調整とかしても間に合わなさそうですし・・・。

というわけで、このデッキをこのまま使うことにして、以下は対戦の様子です。

■第1ラウンド BYE
ラッキー。

苦手なタイプのローグ・デッキに当たる確率が格段に減りました。
しかも、第1ラウンドの間に、運営担当者としての仕事(賞品管理)を片付けることができた上、皆さんのデッキを偵察できたんですなー。

■第2ラウンド vs Kaaneruさん
偵察によればKaaneruさんは、前回優勝のkaedama3koさんの黒赤アグロ・デッキに良く似たデッキを使われているようです。
このデッキに対しては対策十分ですが、それはサイドのハナシでメインは別。

・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらは《ボジューカの沼》2《コーの空漁師》《クァーサルの群れ魔道士》2《青ざめた出家蜘蛛》《終止》をキープです。

あちらは長いこと土地が3枚で止まっていて、大量の手札を使いきれない様子です。
その間に出てきたのはゼンディコン達ですが、それは《クァーサルの群れ魔道士》を《グレイブディガー》で拾って悉く片付けました。
ここまでは良かったのですが、ターン9に4枚目の土地が出たところで《消しえる火》が飛んで来てからは様子が変わります。
こちらの生物には目もくれずにバーン・モードに移行して、ターン11には《尖塔の連射》で削りきられてしまいました。

まあ、メインではこんなもんでしょう。
黒赤用のサイドボーディングをします。

IN: 《疲弊の休息》3《影餌付け》3
OUT:《青ざめた出家蜘蛛》4《グレイブディガー》2

普通は《グレイブディガー》じゃなくて《ロウクスの瞑黙者》を下げるところですが、Kaaneruさんは《腐敗したゼンディコン》を使うので、ブロッカーがあった方がいいかな、と思って変えてみました。

・第2ゲーム
先手を選んで《山》《広漠なる変幻地》《コーの空漁師》《エルフの幻想家》《クァーサルの群れ魔道士》《国境地帯のレインジャー》《疲弊の休息》をキープ。
あちらもキープです。

こちらは、ターン5に《荒原の境界石》を引けるまで2マナで立ち往生していた上に、ターン3に《荒廃稲妻》を撃たれて《クァーサルの群れ魔道士》×2を失いました。
が、その後《国境地帯のレインジャー》からマナがつながり、《捕らえられた陽光》《疲弊の休息》で12点回復して安全圏に。
こちらの出す主要なクリーチャーは、火力で悉く退けられますが、こちらのデッキはクリーチャー密度が非常に高いので、その後も引き続けます。
ターン17に《コーの空漁師》で《エルフの幻想家》を戻して《コーの空漁師》を引いてまた戻して3ドローしたところでさすがに投了でした。
あちらはターン11まで4マナ目を引けず、ようやく《消しえる火》を撃てたときには、こちらの《断ち割る尖塔》の準備ができてしまっていたのが不運でした。

やはり、火力いっぱいの相手に《グレイブディガー》がないと、生物が途切れがちです。
ちょっと戻しましょう。

IN: 《グレイブディガー》1
OUT:《ロウクスの瞑黙者》1

・第3ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらも《山》《平地》《ボジューカの沼》《広漠なる変幻地》《コーの空漁師》2《疲弊の休息》をキープです。

このゲームのターン3に《荒廃稲妻》をくらいましたが、被害は土地2枚と軽微。
ところがそのせいで手札の土地をダンプせざるを得ず、ターン7に食らった2発目の《荒廃稲妻》では《疲弊の休息》を捨てさせられました。
ここまでに12点回復してはいるものの、《断ち割る尖塔》を引けていないため、《消しえる火》から6点もらったりして、ターン7にはライフは15-20。手札も0枚対2枚と、分の悪い状況になりました。
ここで引き込んだ《カビーラの交差路》が偉く、《コーの空漁師》のターゲット(であるべき生物が除去されてしまうのでこれがターゲット)になって6点回復してくれました。
その後引いた《影餌付け》2枚にも助けられます。
Kaaneruさん渾身の6点《尖塔の連射》にも6点のライフを残し、その返しに《コーの空漁師》と《稲妻》がKaaneruさんの残りのライフを削り切りました。

都合、このゲームでは24点回復しました。

■第3ラウンド vs bunmeiさん
偵察によればbunmeiさんは、なんとわたしのデッキのコピーを使っておられます。
ありがたいことです。
だがしかし、おそらくbunmeiさんはミラー・マッチをやったことがないでしょう。
一方わたしは、・・・あるわけありませんなー。
どうなりますか。

・第1ゲーム
こちらが先手となり、《荒原の境界石》3《クァーサルの群れ魔道士》《稲妻》《終止》《捕らえられた陽光》をマリガン。
《山》《断ち割る尖塔》《クァーサルの群れ魔道士》《国境地帯のレインジャー》《ロウクスの瞑黙者》《捕らえられた陽光》をキープです。
あちらは初手キープ。

防御に長けたデッキどうしの対戦ということで、とんでもない泥仕合になるかと思いきや。
《ボジューカの沼》でbunmeiさんの《青ざめた出家蜘蛛》2体を追放できて、一筋の光明が。
結局最後は《コーの空漁師》で殴れた方が勝ちというようなことになりがちなので、蜘蛛は勝ちに直結します。
・・・とか思ってたらすぐに3体目が。
その3体目は殴ってきてくれたので、《稲妻》を使って2対1交換しました。
が、すぐに墓地から取り除かないと、いずれまた出てきます。
そこにたまたまドロー《コーの空漁師》。
《ロウクスの瞑黙者》を賛美してつっかけて、《稲妻》を使ったコンバット・トリックであちらの《グレイブディガー》1体も墓地に落とした上で、《ボジューカの沼》を再利用してまとめて追放。
これでだいぶ有利になりました。
とか思ってたらあちらも2枚目の《ボジューカの沼》。
墓地に置いておいたこちらの《青ざめた出家蜘蛛》も、1匹追放されてしまいました。
なかなかうまいこといきませんが、次のドローも《コーの空漁師》。
飛行ブロッカーのいないbunmeiさんの陣を飛び越えて、ビートダウンを開始できました。
ライフが26-14となり、墓地にもリソースのないbunmeiさんは、ちょっと早めの投了となりました。

ミラー・マッチは初めてですが、実は似たようなデッキとやったことはあるので、そのときのサイドボーディングでいいのじゃないかと思います。

IN: 《影餌付け》3《破滅の刃》3
OUT:《捕らえられた陽光》3《国境地帯のレインジャー》2《稲妻》1

墓地を封じるのがこのデッキの動きを止めることになりますので、そこは念入りに。

・第2ゲーム
なんとbunmeiさんは後手を選択。
なるほど。
確かに、ミラー・マッチなら後手の方がいいかもですね。
タダで一枚ドローできるわけですから。
となれば、先手の利を活かしてビートダウン・・・したかったのですが、
《平地》《広漠なる変幻地》《荒原の境界石》2《クァーサルの群れ魔道士》《終止》
という初手ではちょっとムリか。
ともあれこれをキープし、あちらも初手キープです。

こちらは先手の利を生かすため、《荒原の境界石》を素でキャストしてマナ加速。
ターン5に《青ざめた出家蜘蛛》を繰り出し、ターン6には賛美して5点。ライフは20-11になりました。
その裏、bunmeiさんは《グレイブディガー》。
さっきサイクリングしていた墓地の《青ざめた出家蜘蛛》を手札に戻されてしまいました。
あちらも6マナ整ってますので、次のターンには4/5到達が出てくるのでしょう。
だがしかし、今この瞬間、あちらの生物は《ロウクスの瞑黙者》と《グレイブディガー》のみ。
こちらは《エルフの幻想家》《クァーサルの群れ魔道士》《グレイブディガー》《青ざめた出家蜘蛛》と並んでいます。
手札には《終止》と《稲妻》。
ここはやるべし。
引いたばかりの《エルフの幻想家》を出してから、あちらの《ロウクスの瞑黙者》に《終止》を撃って総攻撃。
《グレイブディガー》がこちらの《クァーサルの群れ魔道士》と相討ちになりましたが、7点通って残りライフは4点。
こちらは《青ざめた出家蜘蛛》以外に丁度4点分の生物を出していますから、bunmeiさんは蜘蛛を出してタップ・アウトしてしまったら負けです。
仕方なく《ロウクスの瞑黙者》を出してドローに賭けたbunmeiさん。
しかし、芳しいドローではなかったようです。投了されました。

先手でマナ加速してビートダウン作戦。決まりました。

この段階で3連勝は2人だけとなり、次が決勝戦となりました。

■第4ラウンド vs arthfingさん
偵察によればarthfingさんはナヤ上陸を使っています。
あれー?
ナヤ上陸は黒赤と亀コンに負けてるはずだったのでは・・・。
どこまでやれるか分かりませんが、頑張ってみますか。

・第1ゲーム
あちらが先手でキープ。
こちらも《ボジューカの沼》《広漠なる変幻地》《荒原の境界石》2《クァーサルの群れ魔道士》《グレイブディガー》《稲妻》をキープです。

このゲームは、《板金鎧の土百足》が出てくるのが遅く、《コーの空漁師》が全く出てこなかったのが幸いしました。
そうなると怖いのは《冒険者の装具》だけですが、それは《グレイブディガー》で《クァーサルの群れ魔道士》を拾いまくって対処。
序盤の攻撃はチャンプ・ブロックでしのぎつつ、マナを並べて《グレイブディガー》3体を引き、2体までのアタックはタダで止められる体制を築きました。
こちらが《コーの空漁師》を賛美して殴り始めたところで、arthfingさんは早めの投了となりました。
まだライフは20-29だったのですが。

わたしのパソコンは、パーマネントがいっぱい並ぶと重くてまともにプレイできなくなるので、早く投了して頂けると本当に助かります。

ナヤ上陸にはどういうサイドボーディングをすればいいのか良く分かりません。
除去を入れることだけは分かっていますが、ライフ・ゲインは残すべきなのかどうなのか。
とりあえずこのようにしてみました。

IN: 《破滅の刃》3《秘宝の破壊》2
OUT:《捕らえられた陽光》3《青ざめた出家蜘蛛》2

おそらく墓地対策に《大祖始の遺産》を入れてくるでしょう。
こちらのデッキにそれはだいぶマズイので、《秘宝の破壊》でアドバンテージが取れたらラッキーです。
うまくすると《青ざめた出家蜘蛛》対策に《未達への旅》を入れてくれるかもしれませんし。
(今リストを見たら、《未達への旅》は使ってないようですけれど。)

・第2ゲーム
あちらが先手を選んで初手キープ。
こちらは《広漠なる変幻地》《コーの空漁師》2《クァーサルの群れ魔道士》2《ロウクスの瞑黙者》2をキープできず、《平地》《ボジューカの沼》《広漠なる変幻地》《エルフの幻想家》《ロウクスの瞑黙者》《グレイブディガー》をキープです。

これはちょっと悔いの残るゲームになりました。
このデッキでは、だいたいにおいて、ブロッカーを出すよりもアタッカーを除去することを優先すべきなのですが。
ターン3に《コーの空漁師》を出しつつ《エルフの幻想家》を出すことを優先して、《終止》を撃つためのマナ基盤を整えるのが1ターン遅れたせいで、毎ターン3点ずつ余計に殴られてターン7で負けてしまいました。
デッキが良くてもプレイがマズイと負けてしまいます。

このゲームはあちらが先手でしたし、仕方ないか、と思うことにして次のゲーム。

・第3ゲーム
先手を選んで《平地》《カビーラの交差路》《断ち割る尖塔》《クァーサルの群れ魔道士》《終止》《秘宝の破壊》2を見てちょっと悩みましたが、《断ち割る尖塔》と《終止》があるのは悪くないと思ってキープ。
あちらも初手キープです。

が、このキープが良くなかったです。
色事故を起こしてしまって、《終止》も《秘宝の破壊》も撃てず、クリーチャーも1枚も引けず、何もできずにただ殴られて負けてしまいました。

初手の2枚の《秘宝の破壊》は完全に腐りました。
サイド・インしたカードが2枚もあるのにそれが腐って負けるようではおかしいので、ということはサイドボーディングが間違っています。
《大祖始の遺産》対策は、《秘宝の破壊》じゃダメだということですね。
亀コンなどの遅いデッキが《大祖始の遺産》を入れてくる分には《秘宝の破壊》でもいいんでしょうが、アグロ・デッキの場合はそれでは間に合いません。

ナヤ上陸のことはすっぽり頭から抜けてましたなー。

■結果
3勝1敗の9MPで、オポ差の2位となりました。
賞品は「ワールドウェイク」ブースター3パック。

■感想
勝てると思ってたデッキには勝ち、そうじゃなかったデッキには負けた、という分かりやすい結果でした。
「ワールドウェイク」は、ゼンディコン、《方解石のカミツキガメ》、《疲弊の休息》、各種同盟者、《焼尽の猛火》などなど、小型セットの割に、いろいろ影響の大きかったセットだったように思います。
次のクラン大会では環境は変わってしまいますが、折角乗りかかった舟なので、SPDC 12とMPDC 8の参加は続けてみようかどうしようか。

それはともかく、今回は運営担当者のワン・ツー・フィニッシュで終ってしまいました。
現在の運営スタイルはこういう事態を想定しておらず、賞品配布と優勝者インタビューに支障を生じてしまいました。
司会者が自分にインタビューしたら寒いもんね!
今後こういう場合にどうすべきか考えた方がいいんですかなー。
そんな極稀なケース、今後再びあるとも思えないから必要ないか。

この後、Gathiiの方では、リプレイの残っている対戦の棋譜をご紹介しようと思います。

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