「基本セット2011」のスタンダード・コモン構築向けの評価をまとめました。

何故毎回こんなことをやるかというと、新しいカードをいろんな角度から眺めてみて、可能性を探るためです。
だがしかし、これまではあんまりいい成績ではなかったんですなー。

前回「エルドラージ覚醒」で少し評価測度を変えたのですが、上記のような意味で、どうもまだやりたいことができてない感じがします。
そこで、今回もちょっと測度を変えました。
何とかして安定させたいものです。

■使われそうなカード
・《血の座の吸血鬼》《取り消し》《夜の子》《破滅の刃》《強迫》《グレイブディガー》《溶岩の斧》《稲妻》《ラノワールのエルフ》《精神腐敗》《否認》《平和な心》《宮殿の護衛》《血の署名》《真面目な捧げ物》《嵐前線のペガサス》《広漠なる変幻地》
現に使われてますので。

・《占いフクロウ》
《海門の神官》との比較になろうかと思うんですが。
《占いフクロウ》の方がアグロ向きのように思います。
少なくとも環境初期には使われると思います。青赤緑トークンあたりで。
その先どうなるかは良く分かりませんが。

・《霊気の達人》
ナイス・クラゲ。
《セドラクシスの錬金術師》があんだけ使われてるんだから、これだって使われるでしょう。
ターン2《占いフクロウ》。ターン3殴って《霊気の達人》でもうヒト占い。とかいう光景がそこかしこで見られそうな予感がします。

・《斑の猪》
緑の《孤独な宣教師》として、白の入らないコントロール/コンボ・デッキの高速アグロ/バーン対策として使われる気がします。
がしかし、本家と比べるといろいろ見劣りするのは確かで、《放牧の林鹿》との使い分けになるのかも。

・《耕作》
ランプ系のデッキがこぞって採用することでしょう。

・《投げ飛ばし》
普通には使いにくいでしょうが、Kiln Flingerとか、そういう新しいコンボ・デッキに入る気がします。
《魂の火》と一緒に。

・《予感》
以前にも使われてましたし、今回も使われるでしょう。

・《歴戦の歩兵》
以前は白ウィニーで使われていました。
今は白ウィニーは絶滅寸前なのですが、白単兵士に居場所があるのではないかと思います。

・《鼓舞する突撃》
赤緑白トークンのフィニッシャーは、現状では《ラッパの一吹き》と《印章の祝福》なのですが、このカードが割り込む余地があるかどうか。
あるいは、《ラッパの一吹き》を切ってしまって、これと《印章の祝福》をフィニッシャーに据えた緑白トークンという方向に進むとか。
でも4マナは重いかな。
それよりも、《戦隊の鷹》ですか。並べて突撃。ほら死んだ。

・《リリアナの死霊》
空飛ぶ《貪欲なるネズミ》。
「ギルドパクト」がリーガルだった頃は《金切り声の混種》が使われていました。
たぶん、盛んに使われるようになるだろうと思います。

・《マナ漏出》
使われるどころか、下手をすると環境を変えかねません。

・《定業》
《思案》とどっちがいいかっていうハナシですが。
コンボ・デッキがフィニッシャーを引きに行くのに使う場合、3枚めくれる《思案》の方がいいかもしんないですね。
逆に、序盤のマナ基盤の安定用に使いたいデッキの場合は、《定業》の方がうれしいかも。
ともあれ、盛んに使われると思います。

・《聖なる狼》
たぶん、オーラ・デッキで使われるのではないかと。

・《安全な道》
今はあまり使われてないんですけど、白いデッキのトークン対策としてこれからは使われるのじゃないかと思います。

・《戦隊の鷹》
1/1飛行が出てるのに手札が2枚も増えるって意味が分かりません。
トークン・デッキと相性が良さそうな気がします。

■使われるかどうかよく分からないカード
・《血の税収》
やってることは《消しえる火》に近いんですよね。
まあ、《消しえる火》が使われてるのは、あわよくば6点入るからで、バーンが3点ゲインできるからってうれしくはないわけですが。
しかし、逆に、黒を使うけど白を使わないデッキが、バーン対策にサイドボードに入れるにはいいカードかもしれないと思い。
今は《孤独な宣教師》がいるので、バーンがすごく活躍するということはあんまりなさそうなんですけど、一応。

・《チャンドラの憤慨》
《炎の斬りつけ》との比較でしょうね。
本体にも2点入るのはいいんですが4マナはちょっと重い気がします。

・《縮退》
《板金鎧の土百足》に効かなかったり、《オンドゥの僧侶》を除去れなかったり、飛行クリーチャーをブロックできないなら除去れなかったり、いくつか問題はあるものの。
《マナ漏出》が戻ってきたことで、青単コントロールへの期待感もありますから、これも使われる場面があるような気もするんですが。

・《ガラクの仲間》
単に2マナ3/2が欲しいのであれば、「アラーラ再誕」の刃シリーズでいいと思います。
ただし、緑単ならワンチャンスあるかも。

・《スズメバチの一刺し》
緑単でワンチャンスあるかないか。ですか?

・《夜翼の影》
飛んでて黒くて大きいっていうのは危険だというのは、《凍える影》が証明した、と思ってるんですが。
《墓所の切り裂き魔》が《ヴァレロンの異国者》に手も足も出なくて面白くないと思ってる人は、こっちを使いたいかもしれません。
でも、5マナってちょっと重いですね。
近頃は《刺し込む光》という呪文もあって、白黒コントロールもメインから《ヴァレロンの異国者》に対応できるようになっているので、これの出番もないのかも。

・《垂直落下》
今は至るところに《コーの空漁師》がいるので、対策しているデッキはあります。
従来は、《グレイブディガー》も一緒に殺せる《枝分かれの稲妻》が使われることが多かったんですが、新たにこれが使われる余地があるかどうかは良く分からず。
バントとか緑白とか緑単とかで可能性があるのかないのか。

・《森のレインジャー》
《桜族の長老》みたいなもんですが、土地が手札に入る代わりに1/1が戦場に残ります。
マナ加速を必要としないとか、上陸デッキで使うとかなら優秀です。
とはいえ、《エルフの幻想家》や《国境地帯のレインジャー》がいる現環境で、これを選ぶヒトがどのくらいいるのかは不明。
トークン・ヘイトが増加傾向なのもよろしくないですね、タフネス1という意味で。
こいつがぴったりとハマるデッキができるのかどうなのか。

・《送還》
ほとんど使われてないんですが、わたしが使ってるので、使われるようになる・・・かもしれない。

・《臓物の予見者》
蘇生と相性がいいんですよね。
あと《風切るイグアナール》。
ひょっとするとグリクシス・コントロールでワンチャンスあるのかも。

・《火山の力》
《聖なる狼》デッキのサイドボードに入るのかどうなのか。
というかそんなデッキ成り立つのか。

・《蔦の壁》
《木の壁》に到達が付きました。
飛行が止まる壁はこれまでなかったので、壁デッキでワンチャンスあるかもしれません。

・《ヤヴィマヤのワーム》
よくわかりません。
《ヘイヴンウッドのワーム》《樫瘤の戦士》は、フィニッシャーとして使われた実績もありますので、6マナ6/4トランプルに可能性がないとは言い切れないです。
ただ、この手のフィニッシャーで重要なのは高いタフネスなので、タフネス4のこいつは、ちょっと力不足な感じはします。
それに、どうせならもう2マナがんばって《ウラモグの破壊者》っていう感じもしますし。

■使われなさそうなカード
・《反逆の行動》《暗殺》《血の峠の狂戦士》《目潰しの魔道士》《峡谷のミノタウルス》《破砕》《墓暴き》《破門》《焦熱のヘルハウンド》《濃霧》《巨大化》《大蜘蛛》《ゴブリンの長槍使い》《ゴブリンのトンネル掘り》《聖なる力》《氷の牢獄》《帰化》《ルーン爪の熊》《包囲マストドン》《銀毛のライオン》《秘本掃き》《邪悪なる力》
現に環境にありますが、使われてません。

・《男爵領の吸血鬼》《雲の十字軍》《雲の精霊》《ゴブリン気球部隊》《黄金光の蛾》《針刺ワーム》《野生のグリフィン》
以前にセットに収録されていたか、または同型再版ですが、以前も使われてません。

・《突撃するグリフィン》《蒼穹のドレイク》
色違いの同型カードがありますが、使われてません。

・《アジャニのマントラ》
《孤独な宣教師》《疲弊の休息》《陽の泉の探検》と12枚入れた上にまだライフ・ゲインしたければ入れてもいいかもしれません。
つまり入れない。

・《電弧の走り手》
3マナ5点火力ですが、実際に5点のダメージを与えられることはあまりないでしょう。
2マナ7点の《ゼクター祭殿の探検》、3マナ4点の《よろめきショック》、4マナ4/2トランプルの《破壊者のゼンディコン》などよりも優先する理由があるかしら。
あるとすると、生物なので墓地から拾いやすい、《コーの空漁師》で拾える、とかですか。
あんまり考えなくていいような気がします。

・《装甲のカンクリックス》
《方解石のカミツキガメ》の方がいい仕事をすると思います。

・《血に狂うゴブリン》
カードを失わずに攻撃条件を達成できる相棒がどのくらいいるか、考えてみました。
パーマネントで、《火花魔道士の弟子》《松明投げ》《ヴィティアのとげ刺し》《コーシの荒廃者》《孔の歩哨》。
非パーマネントだと、《焼尽の猛火》《荒廃稲妻》《チャンドラの憤慨》《爆発する境界》《乱動する地形》。
拡大解釈すれば《風切るイグアナール》《産卵の息》《よろめきショック》あたりも。
実はけっこうあるんですね。
しかし、デッキになるかって言われると・・・。

・《沼の略奪隊》
沼渡りということでは《泥地の吸血鬼》がいるので、それより優秀でない限り出番はなさそうな気がします。

・《ドライアドの好意》
使われるとすれば《オーラのナーリッド》デッキでしょうけど、わざわざこれを使わなくても《オーラのナーリッド》はほぼアンブロッカブルですし。

・《大いなるバジリスク》
5マナも払うなら、もっとマシなのを使う方がいいでしょう。

・《湾口の海蛇》
たぶん《ハリマーの波見張り》の方がいいかと。

・《狩人の饗宴》
この手のカードで実績があるものというと、《森の報奨》だけです。
つまり、サイクリングがあるからですね。
《豊潤な収穫》も《生命の運命》も使われてないところを見ると、これもダメなんじゃないかと。

・《扇動》
こういう方法で除去できるクリーチャーなら、別のカードで除去できると思います。

・《ジェイスの消去》
今のアグロ・デッキは相当早いので、たぶん、こんなことにカード1枚使う余裕はないのではないかと。

・《躁の蛮人》
エンチャント対策とアーティファクト対策を別のカードでやる余裕のあるデッキはたぶんないです。
エンチャント対策できない色だけどアーティファクト対策はしたい、っていうデッキもたぶんない。
もしそんなデッキがあるのなら、《粉砕》あたりがもっと使われているはずです。

・《臨海の護衛》
《ルーメングリッドの管理人》ですなー。
《ハリマーの採掘者》の下位互換ですが、《ハリマーの採掘者》だって同盟者デッキ以外では使われません。

・《マーフォークのスパイ》
長い方の能力には意味はないので、島渡りにどのくらい意味があるかということになりますが。
それまで細々と使われることもなかったわけではない《飛び地の精鋭》が、《ハリマーの波見張り》に取って代わられたところを見るに、《マーフォークのスパイ》の出番はない気がします。

・《力強い跳躍》
構築では、このカードを入れるよりも、最初から飛んでて大きいカードを入れる方がいいと思います。

・《冥界の恐怖》
ナイス・ゴキブリ。
《くすぶる解体者》の下位互換ですが、《くすぶる解体者》が使われた記憶もないです。

・《幻影の獣》
《幻影の召使い》も使われてませんしねぇ。
この手のクリーチャーで使われた実績があるのは、《霊糸の幻》くらいじゃないでしょうか。
そしてそれはイリュージョン・デッキだったからでした。

・《原初の繭》
現環境には、+1/+1カウンターを消費してどうこうっていう連中はいないんですよね。《膿絡み》とか。
となると、自分のクリーチャーに《平和な心》をエンチャントするようなデッキがあるなら、使えそうです。
つまり、使えません。

・《発熱の儀式》
一時的なマナ加速、って言っても1マナしか増えないんですよね。
他にも類似のカードがいくつかあって、1ターンに劇的に増えるっていうならまだしも。
しかも、がんばって増やしたところで、その効果的な使い方がほとんどなかったりも。

・《泥沼病》
黒単で、黒くてタフネス3以上のクリーチャーを殺す方法はいくつかあるのですが、これはその中のひとつです。
他にはどんな方法があるかというと、《骨の粉砕》《惨めな食事》《絶望の誘導》《墳墓の呪詛》《堕落の触手》《心臓刺しの蚊》などです。
そうですね、《堕落の触手》4枚では不足だというような相手と当たると予想されるなら、入れてもいいかもしれませんが。
その、黒くてタフネス3以上のクリーチャーが5枚以上デッキに入ってるところを見るのは稀です。

・《朽ちゆく軍団》
今の環境で、5マナ以上のクリーチャーで使われているものは20種類前後います。
が、それらはそれぞれ、何かしら使われる理由があります。
5マナのバニラで使われてるものというと、《喰らうワーム》だけですね。
それもほとんど見かけませんが。

・《巻物泥棒》
デッキを組みたくなるカードですけど。
アグロ・デッキの場合、こいつの攻撃を通す努力を、もっと別のクリーチャーに対して払った方が、ゲームが終わるのは早いと思います。
コントロール・デッキの場合、こいつを使わなくてもカードを引く方法はいっぱいあります。

・《突き刺す苦痛》
器用貧乏を絵に描いたような。
1体タップしてゲームが終わるならタップしますけど、そんなことはたぶんあんまり起きない。
1枚引けるのなら使うんですが。

・《雷の一撃》
《火をつける怒り》改。というか《殺戮の叫び》エコ・タイプ。
どちらもまるきり使われてませんでしたので、これもたぶんダメでしょう。

・《不屈の宣教師》
どうしてタフネスが2上がるだけで3マナも余分に支払わないといけないんだろう。
得られるライフも1減ってるし。
別に2/5でもバチは当たらないのでは?
印刷されたのは何かの間違いじゃないのかと思いたい一枚。

・《ヴァルショクの狂戦士》
3マナ3/2が使われないのに4マナ3/2速攻が使われる理由もないような。

こんなところですなー。

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