わたしの評価リストと、LSVの評価との比較です。
細かいことは既に書いたので省略。

今回は多色カードとアーティファクト、土地です。

LSVのリストはこちらです。
http://www.channelfireball.com/articles/mirrodin-besieged-set-review-gold-and-artifacts-part-1/
http://www.channelfireball.com/home/mirrodin-besieged-set-review-gold-and-artifacts-part-2/
アーティファクトはいっぱいあるので2パートに分かれているようです。

さて、わたしのカード評価は主に、シールド戦でどの色を使うかを決めるためのものでした。
しかし、無色のカードを評価することはそのためには無意味です。
無意味なことを何故するんですかなー。

わたしのカード評価は色を決めるためのものではありますが、その精度を高めるためには、後でカード評価基準自体の評価をしなくてはなりません。
無色のカードの評価は、そのイベントで勝った/負けた原因がカードの評価に問題があったためなのかどうかを判断するために必要です。
カード・プールは強かったのに色の選択を間違えて負けたのか、それともそもそも勝てないプールだったのか、とかですね。

そこで、わたしは有色の同等の機能のカードを基準にして評価しています。
同じくらい強いカードがもしも有色カードにあったら、どのくらいの評価を付けるか、という基準で点数を付けるわけです。

同じ問題はLSVの評価基準にもあります。
例えば

4.0: たとえこのカードがその色の唯一のカードであるとしても、このカードを使うことを真剣に検討する。
3.5: このカードの色を使おうと努力する。

は、無色のカードでは無意味な評価基準ですが、無色のカードについてもこれらの評価が付くことはありますし、そのことに関して特に言及はありません。
おそらくわたしと同じような判断をしているものと思われます。

というわけで以下が比較結果です。

■評価が一致:《裏切り者グリッサ》3.5 《刃の歩哨》1.5 《荒廃鋼の巨像》0.0 《銅の甲殻》2.5 《ダークスティールの板金鎧》1.0 《ドロスの切り裂き魔》3.0 《知識槽》0.0 《磁力地雷》0.0 《鏡操り》1.5 《マイアのタービン》4.0 《ピストン式大槌》2.5 《精神の病を這うもの》2.5 《剃刀ヶ原のサイ》1.5 《叫び角笛》0.5 《信号の邪魔者》1.0 《銀皮の鎧》1.5 《皮羽根》3.0 《回転エンジン》3.0 《イシュ・サーの背骨》4.0 《飛行機械の組立工》4.5 《タイタンの炉》1.0 《訓練する徒食者》1.5 《激戦の戦域》-1.0

■LSVの方が評価が高い:
・《ボーラスの工作員、テゼレット》4.5 > B評価(3.0相当)
LSVは、このカードは最初のパックで出てくるから強いと言ってます。
2パック目で出てきてもらっても、これを活かすデッキをピックできないと言うんですね。
シールド戦では、活躍できるかどうかは他にどんなカードを引いたかに依存します。
基本評価はBでどうでしょう。

・《骨溜め》4.5 > A評価(3.5-4.0相当)
これは《地層の鎌》よりも強そうですね。
《地層の鎌》はA評価でしたし、実際その強さはありました。
じゃあ、それより強いってことはS評価かっていうと、わたしの基準ではクラス・チェンジするほどまではいきません。
LSVのコメントには、何故こいつが強いかではなく、《堕落した良心》とどっちが強いかしか書いてません。
短期戦では《堕落した良心》に軍配が上がるが、長期戦では《骨溜め》の方が強かろう、となっているのですが、それは確かにそうでしょうね。
膠着した状態で一方が《堕落した良心》を引いてもう一方が《骨溜め》を引いたら、《骨溜め》を引いた方に天秤が傾くと思います。
わたしが問題にしたいのは、既に天秤があちら側に傾いているときに《骨溜め》を引いても逆転できないことも多そうだ、ということです。
一方、《堕落した良心》ならそれをひっくり返せることが多そうです。

・《真鍮の従者》2.5 > D評価(0.0-1.5相当)
LSVは、こいつの評価は「デッキに入らない」から「頭おかしい」まであり得ると言ってます。
つまり、デッキにどんな装備品が入ってるかに依るってことですね。
わたしの評価はデッキに装備品が1枚も入ってない場合のものであり、ある程度の数が入ってればB評価まであると思います。
そういう意味では評価は一致しているのかな。

・《核をうろつくもの》2.0 > D評価(0.0-1.5相当)
・《ファイレクシアの消化者》2.5 > D評価(0.0-1.5相当)
これまでの同様のカードと同じく、ドラフトとシールドとの感染生物に対する基本評価の差だと思います。

・《皮剥ぎの鞘》3.0 > C評価(1.5-2.5相当)
装備品はキャスティング・コストよりも装備コストの方が重要だと思っているのですがどうでしょう。
《皮剥ぎの鞘》の装備コストは{2}。
+1/+1の修正に対してはちょっとコストが大き過ぎると思うんですが。
《ヴァルショクの鉄球》などと較べてみても。
感染デッキなら実質+2/+1みたいなもんですからいいんですけど、それは感染デッキが組めるプールだった場合の話。
何だかんだ言って結局デッキには入ってそうな気はしますが。

・《六角板のゴーレム》2.5 > D評価(0.0-1.5相当)
7マナ5/7って、ちょっと《樫瘤の戦士》を思い出して懐かしくなります。あれは強かった。スタンダード・コモン構築での話ですが。
さておき、7マナ払うのならこれよりいいカードが普通はあるはずだと思いますが。
LSVによれば、こいつは青い《最上位のティラナックス》だそうです。
つまり、2.5というのはこれを青のカードだと思っての評価だってことですね。
ま、それなら分からなくもないかな、とは思いますが、だとしたらそれはドラフトの話ですね。
シールド戦では、こいつがいるから青をやろうということにはならないわけでして。

・《胆液の水源》3.5 > D評価(0.0-1.5相当)
アーティファクトを生け贄に捧げたり手札に戻したりすることをコストにするカードが一緒にない限りはデッキに入れたくないカードだと思います。
白マナの出ないデッキで《天使歌》を入れますか、っていう話で。(入れてもいいけど、入れなくて済むならもっといい。)
ドラフトの場合は、MBSでこのカードをピックしたら、SOMで相性の良いカードをピックすればいいからいいんですけど、シールドだとプールにそういうカードが入ってるとは限りません。
もしも入ってたら評価を上げればいいことです。
それでも2マナ2ドローのカードにわたしはA評価は付けられないですけども、そこを3.5付けるのがさすがわLSVですね。

・《迫撃鞘》4.0 > C評価(1.5-2.5相当)
《モグの狂信者》製造機。…と言うと強そうなんですが。
原材料として生物が必要なので、それほど効率がいいわけでもなく。
原材料だって、元々はデッキに入る品質の生物であるわけで、飛ばして惜しくないわけではないはずです。
最初の一発はいいんですけどね。
カード・プールにトークンを生産するカードがあるとか、ロクな生物がいなくて投げても惜しくないようなのばっかりだとか、あるいは相手のデッキにタフネス1で対処の必要な生物がいるとか《拘引》が入ってるとか、そういう場合はまた話も変わるんでしょうけども。
LSVは、マイアや鍛冶を殺したり、感染相手に良く効くのがエライと言ってます。
マイアや鍛冶を殺せるカードはこの環境には珍しくはないので、だからと言ってA評価付けるのはどうでしょう。
シールド戦ではそれほど感染デッキを恐れる必要はないでしょうし。

・《マイアの種父》2.0 > D評価(0.0-1.5相当)
2マナの《ツカタンのサリッド》。
でもアーティファクトが出てくることで何かうれしいことがある可能性はありますね。
そういうデッキが組めるようならも少し評価を上げてもいいかも。
LSVは、生け贄にしたり装備品が入ってたりすると強い、みたいなことを言ってます。
が、同時に、そういうのが一切無いデッキでは特段のことはないとも。
わたしの評価は一切のシナジーがない前提のものであり、何かあるときにC評価に上げるのは問題ないと思います。

・《マイアの溶接工》3.0 > C評価(1.5-2.5相当)
マナ・マイアを刻印するだけだって十分うれしいだろう、とLSVは言います。
まあ、何も刻印できないよりは確かに。
とはいえ、B評価の価値があるとするためには、起動型能力のあるB評価のアーティファクトを取り除けると期待できなくてはなりません。
そういうカードも確かにいくつかはありますが、決してそう多くはないです。
数え上げてみると、

レア以上:《光明の大砲》《溶鉄の尾のマスティコア》《大量破壊の網》《マイアのタービン》
アンコモン:《ゴーレムの職工》《パラジウムのマイア》《錆ダニ》《堕落の三角護符》《憤怒の三角護符》《思考の三角護符》
コモン:《モリオックの模造品》《シルヴォクの模造品》《ドロスの切り裂き魔》《突風掬い》《絡み森の大男》

くらいですか。
たまたま自分/相手のデッキにそういうカードがあるなら、A評価まではできると思いますが。

・《平和の徘徊者》3.0 > C評価(1.5-2.5相当)
LSVはコントロールを組むのが好きで、このカードはその戦略に合うから評価が高いということのようです。
わたしもコントロールの方が好きですが、そういう観点では評価していないです。

・《ファイレクシアの巨大戦車》3.5 > B評価(3.0相当)
LSVは、このカードは非感染デッキであってもデッキに入るだろうと言っています。
わたしも同意見で、B評価というのは非感染デッキでの評価です。
LSVは、感染アグロ・デッキよりもむしろミッド・レンジかコントロールがこのカードを使いたいはずだ、とも言ってます。
なるほど言われてみれば。それでLSVの評価が高いのかな?
たいていは1対2以上の交換ができるはずで、6マナ出す価値はあるだろうと思います。
A評価かどうかはちょっと自信がありませんが。

・《ファイレクシアの破棄者》3.0 > D評価(0.0-1.5相当)
この環境のシールド戦では、大抵は何らかの起動型能力を持ってるカードが出てくるはずで、それを封じられるのは悪くはないです。
LSVもそんなことを書いてます。
ですがしかし、出てきたものを適当に封じるだけなら、封じる相手はC評価のことが多いでしょう。
そうだとするとこいつの価値もC評価の除去くらいではないかと思います。
例えば相手が《鉄のマイア》を出したので、こっちは《ファイレクシアの破棄者》を出して、指定《鉄のマイア》したとします。
それで次のターン《ファイレクシアの破棄者》で殴って《鉄のマイア》と相討ちになってたら、それは1点除去と変わりません。
つまりこいつは、何か明確に封じたい相手 (《ゴーレムの職工》とか《ミミックの大桶》とか) に対策するサイドカードじゃないでしょうか。
メインから入るのかな?
ともあれ、ドラフトの場合は、サイドボード・カードであっても、ある程度の点数を付けてピックしないと、サイドボードに取ることすらできないので、3.0くらいの点数が付くのは理解できます。

・《貫く徘徊者》3.0 > C評価(1.5-2.5相当)
白のアグロ・デッキで使ったらスゴいけど、普通のデッキでも喜んで入れるよ、と書いてあります。
LSVは《貫く徘徊者》《微光角の鹿》とぶん回られて負けたそうです。なるほど。
さておき、ライフ・ルーズ付きとはいえ《丘巨人》は《丘巨人》なので、そんなに褒めても何も出ないわよ。

・《疫病のマイア》3.5 > C評価(1.5-2.5相当)
「ミラディンの傷跡」のマナ・マイアの評価は、紆余曲折の後に結局Cに落ち着いた経緯がありましたので、おそらくこれもCでいいはずです。
そういえばLSVは「ミラディンの傷跡」のときもマナ・マイアを高評価していましたっけ。

・《錆びた斬鬼》3.0 > D評価(0.0-1.5相当)
4マナ4/1バニラはあんまりデッキに入れたくないです。
こいつはバニラではなく再生を持っていますが、そのためにはアーティファクトを一つ生け贄にしなくてはなりません。
そのアーティファクトだってデッキに入る強さのカードですから、ということはおそらくこいつよりも価値は高いはず。
生け贄に捧げて惜しくないアーティファクト (《胆液の水源》とか《イシュ・サーの背骨》とか) が都合良くカード・プールにあるのならもちろん強いわけですが、そういう場合は評価を上げればいいです。
LSVは、ゴミ・アーティファクトを有効利用できると書いてますが、そもそもゴミはデッキに入れない方がいいでしょう。
つまり、ドラフト向けのシナジー指向カードの補正が掛かっているのではないでしょうか。
もひとつ、単純に生け贄能力が強い場面もある、とも書いてますね。《感染の賦活》《堕落した良心》《真っ二つ》を例に挙げて。
だから3.0です、ということでもないでしょうけど。

・《蜃気楼のマイア》3.5 > B評価(3.0相当)
2/2が突っ立ってるところに2/3で攻撃したら、どこからともなく《堕落の三角護符》が現れて一方的に討ち取られた、みたいなことが起きるフシギなカード。
そううまくいかなくても、これ自身も2点のアタッカー除去として機能するので、単体でもB評価はあると思います。
それ以上付けるには、ある程度アーティファクトがデッキに入ってることが前提になってきますね。

・《太陽の宝球》2.0 > D評価(0.0-1.5相当)
マナ・サポートはC評価、ということにしてはいるのですが、そのためにカード1枚使うかっていうと…。
《転倒の磁石》もわたしはB評価でしたが、LSVは3.5つけてましたね、そう言えば。
マナ加速したければ、普通ならマナ・マイアが何枚かプールにいるでしょう。
多色化サポートとしては確かに貴重ではありますが、それは多色化したいプールを引いたかどうかに依存する話です。
他のプレイヤーが使うかどうか、それが強いかどうか、様子を見てみます。

・《縒り糸歩き》3.0 > C評価(1.5-2.5相当)
5マナ2/4到達はあまりデッキに入れたくはないです。他に選択肢があるのなら。
でも、装備品であることはエラいので、そこを加点してC評価にしました。
LSVは、感染デッキで使うのが最も良いと書いてますが、それはわたしも同感で (パワー+2が偉過ぎる)、感染デッキが組めるならB評価(3.0)でいいと思います。

・《饗宴と飢餓の剣》4.5 > A評価(3.5-4.0相当)
強いんですなー。
クロックを刻んでいるときにこれを引いたら速やかにゲームが終ります。
ですがしかし、これを引いても負けてる盤面をひっくり返せるわけではないので、わたしの測度ではA評価止まりです。
MOドラフトではマスト・ピックですね。ペイ・アウト的な意味で。

・《ヴィリジアンの爪》3.0 > C評価(1.5-2.5相当)
LSVは、ファッティとか回避クリーチャーのいるデッキには必要ないけど、ミッド・レンジの地上部隊ばかりのデッキでは非常に有効だと書いています。
全くその通りで、特に装備コストが軽いのがいいですね。
感染デッキとの相性は抜群ですなー。
しかし、B評価かどうかと言われると、ちょっと自信がなく。
とりあえずC評価で様子を見たいです。

・《墨蛾の生息地》4.0 > C評価(1.5-2.5相当)
感染デッキでない限り、土地スロットに入れられるチャンプ・ブロッカーだと思います。
LSVがこれを4.0にする理由は、ドラフトではこのカードは必ずファースト・ピックになるからでしょう。
《ファイレクシアの十字軍》などと同様です。

■わたしの方が評価が高い:
・《大量破壊の網》1.5 < B評価(3.0相当)
LSVは、これがマナを食いすぎることを問題にしています。
盤面に触れもしないくせに1ターンに4マナも喰うのは確かにイマイチですね。
でもこれは別に毎ターン起動しなくちゃいけないわけではないです。
そもそも4マナ揃ったら優先的に唱えるべき呪文というわけでもなく、他にできることがあるのなら後回しでいいのです。
シールド戦ではマナの使い道の無いターンが生じることがしばしばありますが、こいつにそれを注ぎ込めば5回でヒトが死にます。
負けてる盤面をひっくり返したりはしてくれませんが、膠着状態で引いてうれしく、勝ってる状態で引いても邪魔にはなりません。
悪くないと思うのですが。

・《突風掬い》2.5 < B評価(3.0相当)
わたしに関して言うと、これは青のカードとしての評価です。
LSVもわたしもパワー2飛行はだいたい3.0/B評価です。
LSVのコメントには悪いことは書いてないので、どうしてこれが3.0じゃないのかは想像するしかありません。
おそらく起動に色マナを要するあたりだろうとは思いますが、2マナであることはそれを補って余りありそうな。
タフネス1が問題?
デッキに他にタフネス1が入ってないなら確かに問題ですが、この環境でそんなこと言ってたら入れるカードがなくなります。

・《ルーメングリッドのガーゴイル》3.0 < A評価(3.5-4.0相当)
4/4飛行にはA評価の価値があると思うのですが。
LSVのコメントを読んでもいいことしか書いてないので、何故3.0なのかは不明です。
ドラフトでは少し重めだからかな?

・《絡み森の大男》2.5 < B評価(3.0相当)
これも、緑のカードとしての評価です。
5マナ5/3再生は強いと思いますがねぇ。
再生コストは確かに高いのですが、再生コストというのは常に払わなければならないてもんじゃございません。
 マナ立てて殴る → 相手ブロックできない → 立ててたマナ使う
これでいいわけです。
LSVの評価が何故2.5止まりなのかは良く分かりません。
感染クリーチャーがあちこちにいるときに再生なんて意味ないだろということなのか、それとも5マナのカードにはもっといいカードが他にあるだろう、ということかしら。
パワー3点分の感染生物と相討ちできるなら十分仕事してるような気がするので、他との比較でしょうかね。
でも例えば《剣爪のゴーレム》と較べても悪くはないような。LSVは3.0つけてましたが。

次回はまとめです。
つづくー。

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