【翻訳】「アヴァシンの帰還」販売促進キャンペーンのお報せ
2012年4月1日 ゲーム コメント (11)何とも理解不能なことが始まるみたいですなー。
久々に面白かったので本家の記事を訳してみましたFYI。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/events/buy3cartonsandget1freepack
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「アヴァシンの帰還」販売促進キャンペーンのお報せ
Paolo Rifl
皆さんこんにちは。そしてはじめまして。今年からマジックのブランド・マネジメントを担当しているPaolo Riflです。デザイナー、ディヴェロッパー、クリエイターたちと比較すると、わたしのような人種がこんなふうに皆さんにご挨拶を申し上げるのは稀なことかもしれません。しかし、これから皆さんにお報せする内容の異例さに較べたら、それもほんの些細なことに過ぎないでしょう。
ここウィザーズ社では、この場でコラムを書いている者もそうでない者も、マジックに携わるすべてのメンバーが、製品の開発や組織化プレイのマネジメントを含むあらゆる仕事に日夜勤しんでいます。それは、皆さんにより楽しいゲーム体験をご提供するためです。ゲームを作ったことがある方ならば良くお分かりだと思いますが、そのゲームで楽しく遊んでもらえることは何よりの報酬です。しかし、コンサルタントが指摘する通り、楽しいことを続けるためには必要なものがあります。それは、情熱を脇へ置いておくとすると、資金です。
おかげさまでここ数年、マジック製品はたいへんご好評を頂いております。紙のカードも電子版のカードも、5年前とは比較にならない売れ行きです。ところが残念なことに、1枚のカードが売れることで得られる利益となると、それとは全く逆のことが言えます。確かに売れてはいるのですが、経費はそれ以上にかかっており、営業利益は不本意な水準に留まっています。組織化プレイをサポートする経費も、営業利益から捻出していますが、その額は近年益々膨れ上がっています。プロ・ツアーの開催数を更に減らさないためにも、われわれはもっと努力しなくてはなりません。
厳しい現実にも関わらず、パックの値上げはしない方針です。少なくとも暫くの間は。価格を上げたら利益も上がると思っている経営者は、税率を上げたら税収が上がると思っている政治家のようなものです。収入を増やすために種籾まで出荷してしまってどうしようと言うのでしょうか。
一方で経費の削減は難しい状況です。カードの品質を落とさずに印刷コストを下げる努力を長年続けてきましたが、そろそろ限界です。いまや開発部のミーティングに必須のクッキーですら、経費で購入することはできなくなりました。社員旅行はグランプリの開催地にオーバーステイすることで賄っています。もちろん北米大陸限定です。来期は年棒の高い古参を何人か馘にして、単価の安いゴブリンかトロールを雇おうという話も出ています。クリエイティブ・チームを除く全セクションが反対しているため、実現するかどうかは不透明ですが。・・・すみません。トロールを雇う話は冗談です。彼らの食事は人間ですし、それは何とか用意できたとしても、会議室の椅子が壊れてしまうので。
そういうわけですので、率直に言って、皆さんにはもっとパックを買って頂かなくてはなりません。とはいえ、既にお小遣いを全額パックに注ぎ込んで下さっている方々には、これ以上の無理は申せません。では、まだ少し余裕のある方に、もう少し多くのパックを買って頂くにはどうしたら良いでしょう? そのために最も効果的なのは、面白い製品を作ることです。これこそ、設立以来ウィザーズ社が真剣に取り組み続けてきたことであり、高い成果の出ているところです。しかし、それだけでは限界があります。毎年続けてヒットを飛ばせる保証も無いのに、たった1年失敗しただけでプログラムに大きな支障が出るようではいけません。面白い製品はもちろん作りますが、それ以外にも何か工夫がいります。皆さんが、ブースター・パックをカートン単位で大量に買い込みたくなるような工夫です。
さて、いよいよ5月4日には「アヴァシンの帰還」がリリースされます。既に少しずつ情報が公開され始めていますね。皆さんもきっと楽しみにしておられると思います。われわれはこの最新の拡張セットの販売促進のために、新しい試みを導入することにしました。
「アヴァシンの帰還」を3カートン(18ボックス)以上ご購入のご予約を頂いたお客様には、3カートン毎に1パックをオマケします!
これまでシーズンの初めには2カートンしかご予約されていなかった方でも、シーズンが終ってみれば結局3カートンくらいの量をご購入されていた、というご経験はおありでしょう。それならば最初から3カートン買っちゃいましょう! たったそれだけのことで1パックのオマケです。従来は1カートンしかご予約されていなかったという方は、同じようなお友達を2人見つけて、3人分まとめてご予約下さい。すると、購入量を増やしたわけでもないのに無料で1パックが手に入ります。まるでマジックではありませんか! ただし、その無料のパックを誰のものにすべきかは、平和的な手段で決めて下さい。わたしのお勧めはブースター・ドラフトで決める方法です。トロールをけしかけるのはあまりお勧めできません。
われわれがこの決定に至った道のりは決して平坦ではありませんでした。社内には、「こんなことをしても、元から3カートン以上予約していたプレイヤーにタダでパックを配ることになるだけだ」という声も多かったのです。あるいは、「元々1カートン予約していたプレイヤーが3人集まれば、購入量が増えないのにパックを配らないといけないではないか」という意見もありました。それは確かにいいアイディアなので、上でご紹介させて頂きました。そうした人々に対してわたしは、今回成果が上がったら次回以降も続けるが、上がらなかったら打ち切ろう、と説得しました。つまり、今回はあくまでもトライアルです。そのため、今回オマケで配布するパックは「アヴァシンの帰還」ではなく、「メルカディアン・マスクス」、「次元の混乱」、「神河救済」からランダムに選ぶことになりました。今回の試みでこれらの在庫が一掃できれば、次回からは最新のパックがオマケになるはずです。
皆さんに、この新しいキャンペーンを気に入って頂ければ幸いです。「アヴァシンの帰還」のご予約は、お近くのマジック・ザ・ギャザリング取扱店舗までどうぞ。この記事についての皆さまのご感想をツイートして下さい。ハッシュタグは「#buy3cartonsandget1freepack」です。
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追記
最後のパラグラフですが、ちょっと訳し残しがありまして、たいへん失礼しました。
書き直します。
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皆さんに、この新しいキャンペーンを気に入って頂ければ幸いです。「アヴァシンの帰還」のご予約は、お近くのマジック・ザ・ギャザリング取扱店舗までどうぞ。3カートン以上をご予約の際には、本キャンペーンにご参加なさる旨を、ゴブリンの店員にお申し付け下さい。1センテンスあたり5単語以下の平易な英語でお願いします。なお、本キャンペーンは、ゴブリンのスタッフの採用試験を兼ねております関係で、ゴブリンの店員がいない店舗では、お取り扱い致し兼ねます。とはいえ、危険を冒す価値はありますよ! この記事についての皆さんのご感想をツイートして下さい。ハッシュタグは「#buy3cartonsandget1freepack」です。
久々に面白かったので本家の記事を訳してみましたFYI。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/events/buy3cartonsandget1freepack
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「アヴァシンの帰還」販売促進キャンペーンのお報せ
Paolo Rifl
皆さんこんにちは。そしてはじめまして。今年からマジックのブランド・マネジメントを担当しているPaolo Riflです。デザイナー、ディヴェロッパー、クリエイターたちと比較すると、わたしのような人種がこんなふうに皆さんにご挨拶を申し上げるのは稀なことかもしれません。しかし、これから皆さんにお報せする内容の異例さに較べたら、それもほんの些細なことに過ぎないでしょう。
ここウィザーズ社では、この場でコラムを書いている者もそうでない者も、マジックに携わるすべてのメンバーが、製品の開発や組織化プレイのマネジメントを含むあらゆる仕事に日夜勤しんでいます。それは、皆さんにより楽しいゲーム体験をご提供するためです。ゲームを作ったことがある方ならば良くお分かりだと思いますが、そのゲームで楽しく遊んでもらえることは何よりの報酬です。しかし、コンサルタントが指摘する通り、楽しいことを続けるためには必要なものがあります。それは、情熱を脇へ置いておくとすると、資金です。
おかげさまでここ数年、マジック製品はたいへんご好評を頂いております。紙のカードも電子版のカードも、5年前とは比較にならない売れ行きです。ところが残念なことに、1枚のカードが売れることで得られる利益となると、それとは全く逆のことが言えます。確かに売れてはいるのですが、経費はそれ以上にかかっており、営業利益は不本意な水準に留まっています。組織化プレイをサポートする経費も、営業利益から捻出していますが、その額は近年益々膨れ上がっています。プロ・ツアーの開催数を更に減らさないためにも、われわれはもっと努力しなくてはなりません。
厳しい現実にも関わらず、パックの値上げはしない方針です。少なくとも暫くの間は。価格を上げたら利益も上がると思っている経営者は、税率を上げたら税収が上がると思っている政治家のようなものです。収入を増やすために種籾まで出荷してしまってどうしようと言うのでしょうか。
一方で経費の削減は難しい状況です。カードの品質を落とさずに印刷コストを下げる努力を長年続けてきましたが、そろそろ限界です。いまや開発部のミーティングに必須のクッキーですら、経費で購入することはできなくなりました。社員旅行はグランプリの開催地にオーバーステイすることで賄っています。もちろん北米大陸限定です。来期は年棒の高い古参を何人か馘にして、単価の安いゴブリンかトロールを雇おうという話も出ています。クリエイティブ・チームを除く全セクションが反対しているため、実現するかどうかは不透明ですが。・・・すみません。トロールを雇う話は冗談です。彼らの食事は人間ですし、それは何とか用意できたとしても、会議室の椅子が壊れてしまうので。
そういうわけですので、率直に言って、皆さんにはもっとパックを買って頂かなくてはなりません。とはいえ、既にお小遣いを全額パックに注ぎ込んで下さっている方々には、これ以上の無理は申せません。では、まだ少し余裕のある方に、もう少し多くのパックを買って頂くにはどうしたら良いでしょう? そのために最も効果的なのは、面白い製品を作ることです。これこそ、設立以来ウィザーズ社が真剣に取り組み続けてきたことであり、高い成果の出ているところです。しかし、それだけでは限界があります。毎年続けてヒットを飛ばせる保証も無いのに、たった1年失敗しただけでプログラムに大きな支障が出るようではいけません。面白い製品はもちろん作りますが、それ以外にも何か工夫がいります。皆さんが、ブースター・パックをカートン単位で大量に買い込みたくなるような工夫です。
さて、いよいよ5月4日には「アヴァシンの帰還」がリリースされます。既に少しずつ情報が公開され始めていますね。皆さんもきっと楽しみにしておられると思います。われわれはこの最新の拡張セットの販売促進のために、新しい試みを導入することにしました。
「アヴァシンの帰還」を3カートン(18ボックス)以上ご購入のご予約を頂いたお客様には、3カートン毎に1パックをオマケします!
これまでシーズンの初めには2カートンしかご予約されていなかった方でも、シーズンが終ってみれば結局3カートンくらいの量をご購入されていた、というご経験はおありでしょう。それならば最初から3カートン買っちゃいましょう! たったそれだけのことで1パックのオマケです。従来は1カートンしかご予約されていなかったという方は、同じようなお友達を2人見つけて、3人分まとめてご予約下さい。すると、購入量を増やしたわけでもないのに無料で1パックが手に入ります。まるでマジックではありませんか! ただし、その無料のパックを誰のものにすべきかは、平和的な手段で決めて下さい。わたしのお勧めはブースター・ドラフトで決める方法です。トロールをけしかけるのはあまりお勧めできません。
われわれがこの決定に至った道のりは決して平坦ではありませんでした。社内には、「こんなことをしても、元から3カートン以上予約していたプレイヤーにタダでパックを配ることになるだけだ」という声も多かったのです。あるいは、「元々1カートン予約していたプレイヤーが3人集まれば、購入量が増えないのにパックを配らないといけないではないか」という意見もありました。それは確かにいいアイディアなので、上でご紹介させて頂きました。そうした人々に対してわたしは、今回成果が上がったら次回以降も続けるが、上がらなかったら打ち切ろう、と説得しました。つまり、今回はあくまでもトライアルです。そのため、今回オマケで配布するパックは「アヴァシンの帰還」ではなく、「メルカディアン・マスクス」、「次元の混乱」、「神河救済」からランダムに選ぶことになりました。今回の試みでこれらの在庫が一掃できれば、次回からは最新のパックがオマケになるはずです。
皆さんに、この新しいキャンペーンを気に入って頂ければ幸いです。「アヴァシンの帰還」のご予約は、お近くのマジック・ザ・ギャザリング取扱店舗までどうぞ。この記事についての皆さまのご感想をツイートして下さい。ハッシュタグは「#buy3cartonsandget1freepack」です。
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追記
最後のパラグラフですが、ちょっと訳し残しがありまして、たいへん失礼しました。
書き直します。
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皆さんに、この新しいキャンペーンを気に入って頂ければ幸いです。「アヴァシンの帰還」のご予約は、お近くのマジック・ザ・ギャザリング取扱店舗までどうぞ。3カートン以上をご予約の際には、本キャンペーンにご参加なさる旨を、ゴブリンの店員にお申し付け下さい。1センテンスあたり5単語以下の平易な英語でお願いします。なお、本キャンペーンは、ゴブリンのスタッフの採用試験を兼ねております関係で、ゴブリンの店員がいない店舗では、お取り扱い致し兼ねます。とはいえ、危険を冒す価値はありますよ! この記事についての皆さんのご感想をツイートして下さい。ハッシュタグは「#buy3cartonsandget1freepack」です。
コメント
そこを何とかしてあげて欲しいんですなー。
わたしはMO専門プレイヤーなのでどうしょもないですが。
>>零-ZERO-さん
武士の情けでござる。
>>mrgreed@元締め
途中で、「こんなキャンペーンで『プレーンシフト』の在庫が一掃できるわけがない」ことに気が付いて変更しました。
セットの選択が、弱くはないが高額カードが皆無な辺り、絶妙ですな。
>一度やらせてみて、駄目なら戻せば大丈夫らしいですよ。
わはは。
だがしかし、一旦上げた税率はなかなか戻るもんじゃないでしょうなー。
そもそも、消費税率なぞを国会で立法させるのが間違ってるんじゃないかと。
法的拘束力のあるインフレ・ターゲットを定めた上で、税率も日銀に決めさせればいいのに。
ともあれ、DiaryNoteがやっと復旧したようなので、急いでネタバラしせねば。
ちなみに、わたしの四月馬鹿記事に関するコダワリを、こちらにまとめてみました。
tp://ameblo.jp/kakoiku/entry-11209826617.html
どうもすみません。
ネタバラし部分の準備もしていたのですが、その原稿が自宅にしかなかったので・・・。
ところで、「Paolo Rifl」は「April Fool」のアナグラムです。
それを指摘したくてうずうずしたヒトはツイートして下されば良かったのですが。
(実際は「翻訳」ではないんですけど、まあ、そこはそれ・・・。)