■「マジック・ザ・ギャザリング カード検索データベース」:カード・データの更新

2012年9月26日発表のオラクル更新を反映しました。

http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/214b&page=2


最近オラクルの更新はだいぶ量が減ってきたのと、実はけっこう面白いことが書いてあるので、少し紹介してみましょうか。
だがしかし、チョサッケン的には問題があるので、ナイショにしといて欲しいんですなー。

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オラクル更新

■《焚書/Book Burning》、《雲蹄の麒麟/Cloudhoof Kirin》、《予兆/Foreshadow》、《予報/Predict》

《焚書/Book Burning》を持ってるからって何かされるわけではないので、どうかご心配なく。ライブラリー・トップからカードを墓地に置くように指示する場合に、誰がそれをするのかはけっこういい加減だったりします。まあ、特段の事情がない限り、ライブラリーのオーナーにやらせとけばいいのですが。《焚書/Book Burning》他4枚のカードには別段そんな事情も無いので、オーナーにやらせるように書き換えました。

以前の《焚書/Book Burning》のテキスト:
Any player may have Book Burning deal 6 damage to him or her. If no one does, put the top six cards of target player’s library into his or her graveyard.
(プレイヤー1人を対象とする。いずれのプレイヤーも、「焚書は自分に6点のダメージを与える。」を選んでもよい。誰もそうしない場合、対象となったプレイヤーのライブラリーの一番上から4枚のカードをそのプレイヤーの墓地に置く。)

新しい《焚書/Book Burning》のテキスト:
Any player may have Book Burning deal 6 damage to him or her. If no one does, target player puts the top six cards of his or her library into his or her graveyard.
(プレイヤー1人を対象とする。いずれのプレイヤーも、「焚書は自分に6点のダメージを与える。」を選んでもよい。誰もそうしない場合、対象となったプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から4枚のカードを自分の墓地に置く。)

以前の《雲蹄の麒麟/Cloudhoof Kirin》のテキスト:
(略)

■《亡霊の首領/Revenant Patriarch》と《金切り声の混種/Shrieking Grotesque》

これら2枚はオリジナルの「ラヴニカ」ブロックを通して存在したサイクルの一部でした。単色カードなんだけど、2番目の色も使って唱えるとイイコトがあるというやつです。今回は機能的な変更ではありません。2回目に出てくるカード名を「それ/it」に置き換えることで、より厳密にしようというだけのことです。同じサイクルにある《グルールの潰し屋/Gruul Scrapper》と《蒸気核の奇魔/Steamcore Weird》にも同じ変更をしようかと思ったんですが、「it, it」と続いちゃうのはイマイチでした。

以前の《亡霊の首領/Revenant Patriarch》のテキスト:
When Revenant Patriarch enters the battlefield, if {oW} was spent to cast Revenant Patriarch, target player skips his or her next combat phase.
Revenant Patriarch can’t block.
(亡霊の首領が戦場に出たとき、亡霊の首領を唱えるために(白)が支払われていた場合、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の次の戦闘フェイズを飛ばす。
亡霊の首領ではブロックできない。)

新しい《亡霊の首領/Revenant Patriarch》のテキスト:
When Revenant Patriarch enters the battlefield, if {oW} was spent to cast it, target player skips his or her next combat phase.
Revenant Patriarch can’t block.
(亡霊の首領が戦場に出たとき、それを唱えるために(白)が支払われていた場合、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の次の戦闘フェイズを飛ばす。
亡霊の首領ではブロックできない。)

以前の《金切り声の混種/Shrieking Grotesque》のテキスト:
(略)

■《水晶のしぶき/Crystal Spray》と《ヴォルラスの気まぐれ/Whim of Volrath》

これら2枚は文章変更効果を生成し、色を表す語を別の色を表す語に、基本土地タイプを表す語を別の基本土地タイプを表す語に書き換えます。ところがこいつらのテンプレートですと、色を表す語を基本土地タイプを表す語に変更できるかのような誤解を与えかねません。赤渡りとかプロテクション(沼)とかできてもあんまりうれしくないので、これら2枚も《幻覚/Mind Bend》と同様のテンプレートに変更します。

以前の《水晶のしぶき/Crystal Spray》のテキスト:
Change the text of target spell or permanent by replacing all instances of one color word or basic land type with another until end of turn.
Draw a card.
(呪文1つかまたはパーマネント1つを対象とする。それに書かれた色を表す言葉か基本土地タイプを表す言葉1種類をすべて別な色または基本土地タイプに置き換える。
カードを1枚引く。)

新しい《水晶のしぶき/Crystal Spray》のテキスト:
Change the text of target spell or permanent by replacing all instances of one color word with another or one basic land type with another until end of turn.
Draw a card.
(呪文1つかまたはパーマネント1つを対象とする。それに書かれた色を表す言葉1種類をすべて別な色に、または、基本土地タイプを表す言葉1種類をすべて別な基本土地タイプに置き換える。
カードを1枚引く。)

以前の《ヴォルラスの気まぐれ/Whim of Volrath》のテキスト:
(略)

■《棘茨の精霊/Bramble Elemental》

当初、《棘茨の精霊/Bramble Elemental》が印刷されたときには、問題はありませんでした。その後わたしは総合ルール603.2d項を勉強して、「つけられるたび」という誘発条件が使われている限り、オーラが《棘茨の精霊/Bramble Elemental》につけられた状態で戦場に出たときにはそれは誘発しないという論理的結論に達しました。以来、《棘茨の精霊/Bramble Elemental》は見苦しいと言わざるを得ないエラッタの数々を受け続けて来たわけです。わたしはどうもそれには満足できなかったので、折に触れてこの問題について考え続けてきました。最終的に、そのルールがあまりにも広過ぎるのだと気付いたので、パーマネントが特定の状態で戦場に出たときには誘発して欲しくない種類のトリガーをより厳密に定義することにしたのでした(例えばマーフォークがタップ状態で戦場に出ても《水流を読む者/Judge of Currents》は誘発しないとか)。この新しいルールを得て、《棘茨の精霊/Bramble Elemental》は安住の地に戻ることができたのでした。

以前の《棘茨の精霊/Bramble Elemental》のテキスト:
Whenever an Aura becomes attached to Bramble Elemental or enters the battlefield attached to Bramble Elemental, put two 1/1 green Saproling creature tokens onto the battlefield.
(オーラが1つ棘茨の精霊につけられるか、オーラが1つ棘茨の精霊につけられた状態で戦場に出るたび、緑の1/1の苗木・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。)

新しい《棘茨の精霊/Bramble Elemental》のテキスト:
Whenever an Aura becomes attached to Bramble Elemental, put two 1/1 green Saproling creature tokens onto the battlefield.
(オーラが1つ棘茨の精霊につけられるたび、緑の1/1の苗木・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。)

■《無垢への回帰/Seeds of Innocence》

印刷されているテキストには、ライフ・ゲインできるかどうかが破壊できたかどうかに依存するとは一言も書いてないので、そのように直しました。《ダークスティールの溶鉱炉/Darksteel Forge》もライフゲインも好きだっていう人はうれしいんじゃなかろうか。

以前の《無垢への回帰/Seeds of Innocence》のテキスト:
Destroy all artifacts. They can’t be regenerated. The controller of each artifact destroyed this way gains life equal to its converted mana cost.
(すべてのアーティファクトを破壊する。それらは再生できない。この方法で破壊された各アーティファクトのコントローラーは、その点数で見たマナ・コストに等しい点数のライフを得る。)

新しい《無垢への回帰/Seeds of Innocence》のテキスト:
Destroy all artifacts. They can’t be regenerated. The controller of each of those artifacts gains life equal to its converted mana cost.
(すべてのアーティファクトを破壊する。それらは再生できない。それらの各アーティファクトのコントローラーは、その点数で見たマナ・コストに等しい点数のライフを得る。)

■《生命の根/Roots of Life》

You take the good, you take the bad ~(*1)。最初の能力であなたは2つの基本土地タイプを得るわけですが、あろうことか複数形になっています。ので、直しました。and there you have the Roots of Life, the Roots of Life ...(*1)

以前の《生命の根/Roots of Life》のテキスト:
As Roots of Life enters the battlefield, choose Islands or Swamps.
Whenever a land of the chosen type an opponent controls becomes tapped, you gain 1 life.
(生命の根が戦場に出たとき、島か沼を選ぶ。
いずれかの対戦相手がコントロールしている選ばれたタイプの土地がタップ状態になるたび、あなたは1点のライフを得る。)

新しい《生命の根/Roots of Life》のテキスト:
As Roots of Life enters the battlefield, choose Island or Swamp.
Whenever a land of the chosen type an opponent controls becomes tapped, you gain 1 life.
(生命の根が戦場に出たとき、島か沼を選ぶ。
いずれかの対戦相手がコントロールしている選ばれたタイプの土地がタップ状態になるたび、あなたは1点のライフを得る。)(*2)

(*1) The Facts of Life ですなー。知らないヒトおいてけぼり。つか訳したって分からないヒトには分からないし・・・。
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Facts_of_Life_%28TV_series%29

(*2) 日本語だと変わんないんですけどね。複数形とかないので。

■《死の雲/Death Cloud》

ある日、編集長のDel Laugelがこのカードをわたしのところに持ってきました。その後、《小悪疫/Smallpox》と同じテンプレートだね、と答えたんですが。その後《小悪疫/Smallpox》を良く見てみました。その後、この余計な「その後」はいったいなんじゃらほいと思ったわけです。その後わたしはそいつを何とかすることに決めて、その後この更新を書いている次第。機能的な変更ではありません。4つの部分は依然として順番に実行されます。

以前の《死の雲/Death Cloud》のテキスト:
Each player loses X life, then discards X cards, then sacrifices X creatures, then sacrifices X lands.
(各プレイヤーは、X点のライフを失い、その後カードをX枚捨て、その後X体のクリーチャーを生け贄に捧げ、その後X個の土地を生け贄に捧げる。)

新しい《死の雲/Death Cloud》のテキスト:
Each player loses X life, discards X cards, sacrifices X creatures, then sacrifices X lands.
(各プレイヤーは、X点のライフを失い、カードをX枚捨て、X体のクリーチャーを生け贄に捧げ、その後X個の土地を生け贄に捧げる。)

■《直観/Intuition》

些細な美観上の変更をもう一つ。このカードには、あなたのライブラリーからカードを探す標準テンプレートには含まれていない余計な「any」が入ってました。

以前の《直観/Intuition》のテキスト:
Search your library for any three cards and reveal them. Target opponent chooses one. Put that card into your hand and the rest into your graveyard. Then shuffle your library.
(対戦相手1人を対象とする。あなたのライブラリーから好きな3枚のカードを探し、それらを公開する。その対戦相手はそれらの中から1枚を選ぶ。選ばれたカードをあなたの手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。その後あなたのライブラリーを切り直す。)

新しい《直観/Intuition》のテキスト:
Search your library for three cards and reveal them. Target opponent chooses one. Put that card into your hand and the rest into your graveyard. Then shuffle your library.
(対戦相手1人を対象とする。あなたのライブラリーから3枚のカードを探し、それらを公開する。その対戦相手はそれらの中から1枚を選ぶ。選ばれたカードをあなたの手札に加え、残りをあなたの墓地に置く。その後あなたのライブラリーを切り直す。)

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こんなところで。
好評だったら次もやろうかどうしようか。
つか、どうせ訳すなら総合ルールの更新の方ですかねぇ。
そっちの方が需要多いだろうし。

マジック・サポート http://www4.atpages.jp/kakoiku/index.php?lang=Japanese

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