「マジック・サポート」更新
2013年12月22日 ゲーム■「マジック・ザ・ギャザリング 総合ルール・ビューワ」:新規ルールの登録
2013年9月27日発効の総合ルールを登録しました。
http://www4.atpages.jp/kakoiku/crv.php?lang=ja
いやー、時間がかかってしまってスミマセンでした。
どのくらい時間がかかったかというと、すでに11月1日発効の総合ルールが有効です。
現時点ではその最新版の和文ルールは公開されていないので、「マジック・サポート」の「総合ルール・ビューワ」には登録できないんですけども。
や、今のプログラムだと、和文が一緒にないと入れられないんですよね。
この仕様にしたのは正直失敗じゃった。
というのは、和文は公開が遅れることが多いのと、従来の慣例では、基本セットとブロックのセットの発売に伴うもの以外の更新ではそもそも和訳されないので。
さて、今回(正確に言うと前回)どこが変わったのかは、毎度お馴染み Matt Tabak の Update Bulletin に書いてあります。訳しておきましょう。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/266b&page=3
========================================================
総合ルールの更新
■205.3j
プレインズウォーカー・タイプのリストに「アショク」と「ゼナゴス」が仲間入り。
■205.3m
クリーチャー・タイプのリストに「神」「ニンフ」「黒貂」が仲間入り。
■207.2c
能力語の一覧に「英雄的」が仲間入り。
■301.5e と 303.4j
このルールは《棍棒での殴り合い》と《威圧するリシド》で生じるややこしい状況に関係します。ちょっとメンドクサイんですけども。まだ読んでます? じゃあ、いきましょう。えーと、装備品でないパーマネントが「装備しているクリーチャー」を参照する能力を持つことはあり得ます。同様に、オーラでないパーマネントが「エンチャントされている(何か)」を参照する能力を持つこともあり得ます。特殊な状況では、そういうパーマネントが他のパーマネントにつけられることもあります。
例えば、以前、《マイアの溶接工》が《悪魔骨の鞭》と《異形化するリシド》を追放するというヤヤコしいコンボが見つかりました。溶接工が、オーラになってクリーチャーにつけられるようになったわけです。しかし、それが装備品でないとして、《悪魔骨の鞭》の能力はどういう意味を持つでしょう? 「装備しているクリーチャー」って、あるんでしょうか? 当時のわれわれの結論は、「いいえ」でした。「装備しているクリーチャー」は装備品以外では意味を持たないこととしました。「エンチャントされているクリーチャー」にもオーラ以外では意味を持たせませんでした。
このスタンスは論理的だったんですけど、ちょっと想定外の影響が出てしまいました。分かりやすいのは《威圧するリシド》です。こいつは「あなたはエンチャントされているクリーチャーをコントロールする」を持つオーラになります。コントロール変更効果は第2種です。ところがその時点では、リシドはまだオーラじゃありません。オーラになるのは第4種です。ルールに従えば、この能力は一切なんにもしません。オーラじゃないものが「エンチャントされているクリーチャー」を参照しているんだからして。明らかにやっちまってました。
というわけで方向転換します。301.5e と 303.4j で展開された新たなパラダイムの下では、「エンチャントされている」「装備している」および「城砦化されている」は、「つけられている」の単なる言い換えです。該当の能力を持つパーマネントがどのようなタイプなりサブタイプなりを持っているかにも、その能力がそのパーマネントがついている何かをどのように参照しているかにもよりません。
■303.4h
このルールは、オーラでも装備品でも城砦でないパーマネントを、オブジェクトやプレイヤーについた状態で戦場に出そうとする、あんまり普通ではないケースの効果を取り扱うために作られました。が、状況をちょっと特定し過ぎていて、本来扱えるべきであったケースが漏れてました(*1)。これが生じる例を挙げると、例えば「授与」を持っているオーラと《ちらつく形態》が同じクリーチャーにつけられているとします。《ちらつく形態》の能力を起動すると、授与を持ったカードは、つけられていないエンチャント・クリーチャーとして戦場に戻ります。
■305.7
このルールは土地タイプを変更する効果に関するものですが、ちょこっと変えました。効果が、土地のサブタイプを、1つ以上の基本土地タイプに変える場合、その土地がそれまで持っていたすべての能力は失われます。ところがこのルール、迂闊なことにコピー効果で得られた能力のことを忘れてました。そこで、穴を塞ぎました。
■700.5
「[色]への信心」という用語を定義する新たなルールです。
■701.28
キーワード能力「怪物化」のための新たなルールです。
■702.102
キーワード「授与」のための新たなルールです。
■910.10b
些細なミス・タイプを訂正しました。(*2)
■用語集
「授与」「信心」「怪物化」「怪物的」「組である」(忘れてました)を追加しました。
訳註
(*1) それまでは、「クリーチャーに付けられた状態で」って書いてあったんですね。別段クリーチャーに限定する必要はなかったのです。
(*2) 「player」に付く不定冠詞が抜けてたってことなんですが。念のため、「910.10b」なんていう項番のルールは存在しません。今回はジョークが少ないな、とか思ってたらそう来たか。
2013年9月27日発効の総合ルールを登録しました。
http://www4.atpages.jp/kakoiku/crv.php?lang=ja
いやー、時間がかかってしまってスミマセンでした。
どのくらい時間がかかったかというと、すでに11月1日発効の総合ルールが有効です。
現時点ではその最新版の和文ルールは公開されていないので、「マジック・サポート」の「総合ルール・ビューワ」には登録できないんですけども。
や、今のプログラムだと、和文が一緒にないと入れられないんですよね。
この仕様にしたのは正直失敗じゃった。
というのは、和文は公開が遅れることが多いのと、従来の慣例では、基本セットとブロックのセットの発売に伴うもの以外の更新ではそもそも和訳されないので。
さて、今回(正確に言うと前回)どこが変わったのかは、毎度お馴染み Matt Tabak の Update Bulletin に書いてあります。訳しておきましょう。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/266b&page=3
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総合ルールの更新
■205.3j
プレインズウォーカー・タイプのリストに「アショク」と「ゼナゴス」が仲間入り。
■205.3m
クリーチャー・タイプのリストに「神」「ニンフ」「黒貂」が仲間入り。
■207.2c
能力語の一覧に「英雄的」が仲間入り。
■301.5e と 303.4j
このルールは《棍棒での殴り合い》と《威圧するリシド》で生じるややこしい状況に関係します。ちょっとメンドクサイんですけども。まだ読んでます? じゃあ、いきましょう。えーと、装備品でないパーマネントが「装備しているクリーチャー」を参照する能力を持つことはあり得ます。同様に、オーラでないパーマネントが「エンチャントされている(何か)」を参照する能力を持つこともあり得ます。特殊な状況では、そういうパーマネントが他のパーマネントにつけられることもあります。
例えば、以前、《マイアの溶接工》が《悪魔骨の鞭》と《異形化するリシド》を追放するというヤヤコしいコンボが見つかりました。溶接工が、オーラになってクリーチャーにつけられるようになったわけです。しかし、それが装備品でないとして、《悪魔骨の鞭》の能力はどういう意味を持つでしょう? 「装備しているクリーチャー」って、あるんでしょうか? 当時のわれわれの結論は、「いいえ」でした。「装備しているクリーチャー」は装備品以外では意味を持たないこととしました。「エンチャントされているクリーチャー」にもオーラ以外では意味を持たせませんでした。
このスタンスは論理的だったんですけど、ちょっと想定外の影響が出てしまいました。分かりやすいのは《威圧するリシド》です。こいつは「あなたはエンチャントされているクリーチャーをコントロールする」を持つオーラになります。コントロール変更効果は第2種です。ところがその時点では、リシドはまだオーラじゃありません。オーラになるのは第4種です。ルールに従えば、この能力は一切なんにもしません。オーラじゃないものが「エンチャントされているクリーチャー」を参照しているんだからして。明らかにやっちまってました。
というわけで方向転換します。301.5e と 303.4j で展開された新たなパラダイムの下では、「エンチャントされている」「装備している」および「城砦化されている」は、「つけられている」の単なる言い換えです。該当の能力を持つパーマネントがどのようなタイプなりサブタイプなりを持っているかにも、その能力がそのパーマネントがついている何かをどのように参照しているかにもよりません。
■303.4h
このルールは、オーラでも装備品でも城砦でないパーマネントを、オブジェクトやプレイヤーについた状態で戦場に出そうとする、あんまり普通ではないケースの効果を取り扱うために作られました。が、状況をちょっと特定し過ぎていて、本来扱えるべきであったケースが漏れてました(*1)。これが生じる例を挙げると、例えば「授与」を持っているオーラと《ちらつく形態》が同じクリーチャーにつけられているとします。《ちらつく形態》の能力を起動すると、授与を持ったカードは、つけられていないエンチャント・クリーチャーとして戦場に戻ります。
■305.7
このルールは土地タイプを変更する効果に関するものですが、ちょこっと変えました。効果が、土地のサブタイプを、1つ以上の基本土地タイプに変える場合、その土地がそれまで持っていたすべての能力は失われます。ところがこのルール、迂闊なことにコピー効果で得られた能力のことを忘れてました。そこで、穴を塞ぎました。
■700.5
「[色]への信心」という用語を定義する新たなルールです。
■701.28
キーワード能力「怪物化」のための新たなルールです。
■702.102
キーワード「授与」のための新たなルールです。
■910.10b
些細なミス・タイプを訂正しました。(*2)
■用語集
「授与」「信心」「怪物化」「怪物的」「組である」(忘れてました)を追加しました。
訳註
(*1) それまでは、「クリーチャーに付けられた状態で」って書いてあったんですね。別段クリーチャーに限定する必要はなかったのです。
(*2) 「player」に付く不定冠詞が抜けてたってことなんですが。念のため、「910.10b」なんていう項番のルールは存在しません。今回はジョークが少ないな、とか思ってたらそう来たか。
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