「マジック・サポート」更新
2014年5月6日 ゲーム■「マジック・ザ・ギャザリング カード検索データベース」:カード・データの更新
続いて2014年1月28日発表のオラクル更新の反映です。
っていうか反映したのは2月9日だったんですけども、報告を忘れてたんですなー。
原文はこちらです。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/284b&page=2
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オラクル更新
■《身を焦がす怒り/Blind Fury》(機能変更あり)
「マジック・オンライン」で「ミラージュ」がリリースされる前、《身を焦がす怒り》を唱えられるのは戦闘ダメージ・ステップより前であるとの制限が加えられました。これは、戦闘ダメージがスタックに置かれている間、それが解決される前に対応して《身を焦がす怒り》を唱えることを防ぐためでした。そうした場合、トランプルを持つブロックされたクリーチャーの戦闘ダメージは既にプレイヤーに割り当てられているでしょうから、そのクリーチャーがトランプルを失うことに意味はありません。その上にクリーチャーに割り当てられた戦闘ダメージが倍になる特典を得られます。そもそもM10以前のルール構成では、《身を焦がす怒り》が持つ明白に意図的な欠点は回避可能だったのです。「ミラージュ」が出た頃のルール構成ではできなかったことでした。
しかしながら、今や戦闘ダメージはスタックを使いません。このタイミング制限は不必要です。《身を焦がす怒り》を戦闘ダメージ・ステップより前に唱えれば、その呪文は意図した通りに機能します。戦闘ダメージ・ステップの間かまたはそれより後に唱えた場合、基本的には何も起こりません(複数の戦闘が生じ得る場合は別ですが、その場合でも想定内の結果になるだけです)。よって、このタイミング制限は取り除かれました。
ちなみに、その他のいくつかのカード、例えば《すさまじき激情/Blood Frenzy》にも似たような制限があって、意図的な欠点を回避できないようになっています。しかし、それらの効果の性質上、制限を取り除くことは異なるカードを作ることと変わりません。そういうことがしたいわけではないので、それらのカードには手を出しませんでした。
以前のテキスト:
Cast Blind Fury only before the combat damage step.
All creatures lose trample until end of turn. If a creature would deal combat damage to a creature this turn, it deals double that damage to that creature instead.
身を焦がす怒りは戦闘ダメージ・ステップより前にのみ唱えられる。
すべてのクリーチャーはターン終了時までトランプルを失う。このターン、クリーチャーがいずれかのクリーチャーに戦闘ダメージを与える場合、代わりにそれはそのクリーチャーにその点数の2倍のダメージを与える。(*1)
新しいテキスト:
All creatures lose trample until end of turn. If a creature would deal combat damage to a creature this turn, it deals double that damage to that creature instead.
すべてのクリーチャーはターン終了時までトランプルを失う。このターン、クリーチャーがいずれかのクリーチャーに戦闘ダメージを与える場合、代わりにそれはそのクリーチャーにその点数の2倍のダメージを与える。
■《血文字の羽ペン/Bloodletter Quill》(機能変更なし)
誰がライフを失うのかを明記するのが標準的です。このカードには「あなたは」が抜けていました。
以前のテキスト:
{o2}, {oT}, 血文字の羽ペンの上に血液カウンターを1個置く:カードを1枚引き、その後血文字の羽ペンの上に置かれている血液カウンター1個につき1点のライフを失う。
{oU}{oB}:血文字の羽ペンの上から血液カウンターを1個取り除く。
{o2}, {oT}, Put a blood counter on Bloodletter Quill: Draw a card, then lose 1 life for each blood counter on Bloodletter Quill.
{oU}{oB}: Remove a blood counter from Bloodletter Quill.
新しいテキスト:
{o2}, {oT}, 血文字の羽ペンの上に血液カウンターを1個置く:カードを1枚引き、その後あなたは血文字の羽ペンの上に置かれている血液カウンター1個につき1点のライフを失う。
{oU}{oB}:血文字の羽ペンの上から血液カウンターを1個取り除く。
{o2}, {oT}, Put a blood counter on Bloodletter Quill: Draw a card, then you lose 1 life for each blood counter on Bloodletter Quill.
{oU}{oB}: Remove a blood counter from Bloodletter Quill.
■《新野の火計/Burning of Xinye》(機能変更あり。っていうか元に戻った)
「イニストラード」の更新の際、わたしはこのカードを変更して、誰がいつ何をするのか明確にしようとしました。不幸なことに、うっかり破壊されない土地が絡んだ場合の機能的な変更を加えてしまったのです(*2)。嗚呼、若さ故の過ち・・・。以前のテキストに戻しましょう。(手を振りつつ)何も見なかったということで。
以前のテキスト:
Choose four lands you control and destroy those lands. Then target opponent chooses four lands he or she controls. Destroy those lands. Then Burning of Xinye deals 4 damage to each creature.
対戦相手1人を対象とする。あなたがコントロールする土地を4枚選び、それらの土地を破壊する。その後その対戦相手は自分がコントロールする土地を4枚選ぶ。それらの土地を破壊する。その後、新野の火計は各クリーチャーに4点のダメージを与える。
新しい(そして古くもある)テキスト:
You destroy four lands you control, then target opponent destroys four lands he or she controls. Then Burning of Xinye deals 4 damage to each creature.
対戦相手1人を対象とする。あなたがコントロールする土地を4枚破壊し、その後その対戦相手は自分がコントロールする土地を4枚破壊する。その後、新野の火計は各クリーチャーに4点のダメージを与える。
■《雲石の工芸品/Cloudstone Curio》(機能変更あり)
過ぐる2007年、このカードのテキストは「パーマネント・タイプ」から「カード・タイプ」に変更されました。当時、「パーマネント・タイプ」は廃語とされていましたが、この用語はルールのあちこちに残っていました。「イニストラード」のテンプレート作業のとき、《迫り来る復興/Creeping Renaissance》に使うために、タンスの奥からこの語を引っ張り出しました。有効な用語となったからには、《雲石の工芸品/Cloudstone Curio》の機能変更を戻すべきでしょう。
機能変更って? そう、カードはパーマネント・タイプを共有せずともカード・タイプを共有することがあるのです。今も湧き出るフシギの泉、「部族」のおかげで。「部族エンチャント - ゴブリン」と「部族アーティファクト - 兵士・装備品」とはカード・タイプ(部族)を共有していますから、これまでは《雲石の工芸品》の影響を受けていました。しかし、それらはパーマネント・タイプを共有してはいません(「部族」は違います)から、今やそうではなくなったのです。
以前のテキスト:
Whenever a nonartifact permanent enters the battlefield under your control, you may return another permanent you control that shares a card type with it to its owner’s hand.
いずれかのアーティファクトでないパーマネントがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはそれと共通のカード・タイプを持つあなたがコントロールしている他のパーマネント1つをオーナーの手札に戻してもよい。
新しいテキスト:
Whenever a nonartifact permanent enters the battlefield under your control, you may return another permanent you control that shares a permanent type with it to its owner’s hand.
いずれかのアーティファクトでないパーマネントがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはそれと共通のパーマネント・タイプを持つあなたがコントロールしている他のパーマネント1つをオーナーの手札に戻してもよい。
■《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》(機能変更あり)
《ゴブリンの戦長》の初出は「スカージ」でしたが、最初期のデュエル・デッキ「Elves vs. Goblins」にも兄弟が参加しています。その際、クリーチャー・タイプが「ゴブリン・戦士」に変更されました。名前が「戦長」ってだけでなく、ポーズも好戦的ですもんね。あの杖を見てください! 不運にも、この変更はオラクルに反映され忘れたようで、時の彼方に失われてしまいました。だがしかし、遂にその時が来たのです。何故ならわたしが気がついちゃったから。思うに、単にその時のオラクル変更を今するっていうだけなんですけどね。
以前のクリーチャー・タイプ:
Goblin
ゴブリン
新しいクリーチャー・タイプ:
Goblin Warrior
ゴブリン・戦士
■《オパールの宮殿/Opal Palace》(機能変更なし)
この「マジック・ザ・ギャザリング 統率者(2013年版)」のカードには「追加の」が抜けていました。この語は助けにはなりますが必須ではありません。よってこれは機能変更ではありません。
以前のテキスト:
{oT}: Add {o1} to your mana pool.
{o1}, {oT}: Add to your mana pool one mana of any color in your commander’s color identity. If you spend this mana to cast your commander, it enters the battlefield with a number of +1/+1 counters on it equal to the number of times it’s been cast from the command zone this game.
{oT}:あなたのマナ・プールに{1}を加える。
{o1}, {oT}:あなたのマナ・プールに、あなたの統率者の固有色のうち1色の色のマナ1点を加える。このマナを支払ってあなたの統率者を唱えた場合、それはあなたがこのゲーム中にそれを統率領域から唱えた回数に等しい数の+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出る。
新しいテキスト:
{oT}: Add {o1} to your mana pool.
{o1}, {oT}: Add to your mana pool one mana of any color in your commander’s color identity. If you spend this mana to
cast your commander, it enters the battlefield with a number of additional +1/+1 counters on it equal to the number of times it’s been cast from the command zone this game.
{oT}:あなたのマナ・プールに{1}を加える。
{o1}, {oT}:あなたのマナ・プールに、あなたの統率者の固有色のうち1色の色のマナ1点を加える。このマナを支払ってあなたの統率者を唱えた場合、それはあなたがこのゲーム中にそれを統率領域から唱えた回数に等しい数の追加の+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出る。
■《超心理戦/Psychic Battle》(機能変更あり)
《超心理戦》の以前のテキストの最終行は、ゲームが毎回直ちに引き分けになるのを防ぐため、このカードがリリースされた後速やかに付け加えられたものでした。対象を変更しようとして新しい対象を選んだなら、《超心理戦》の能力はそれ自身を繰り返し繰り返し繰り返し誘発させます。追加された行は、1枚の《超心理戦》には対処できましたが、2枚以上の《超心理戦》は互いを無窮に誘発し続けるので、依然としてゲームを引き分けにしてしまいます。これは当時のテンプレート作業における見過ごしですが、ここで取り戻すこととします。
以前のテキスト:
Whenever a player chooses one or more targets, each player reveals the top card of his or her library. The player who reveals the card with the highest converted mana cost may change the target or targets. If two or more cards are tied for highest cost, the target or targets remain unchanged. Changing targets this way doesn’t trigger this ability.
いずれかのプレイヤーが1つ以上の対象を選ぶたび、各プレイヤーは自分のライブラリーの一番上のカードを公開する。最も大きい点数で見たマナ・コスト(*3)のカードを公開したプレイヤーは、その対象を1つまたはそれ以上変更してもよい。最も大きいコストのカードが2枚以上ある場合、対象は変更されない。これにより対象を変更することはこの能力を誘発させない。
新しいテキスト:
Whenever a player chooses one or more targets, each player reveals the top card of his or her library. The player who reveals the card with the highest converted mana cost may change the target or targets. If two or more cards are tied for highest cost, the target or targets remain unchanged. Changing targets this way doesn’t trigger abilities of permanents named Psychic Battle.
いずれかのプレイヤーが1つ以上の対象を選ぶたび、各プレイヤーは自分のライブラリーの一番上のカードを公開する。最も大きい点数で見たマナ・コストのカードを公開したプレイヤーは、その対象を1つまたはそれ以上変更してもよい。最も大きいコストのカードが2枚以上ある場合、対象は変更されない。これにより対象を変更することは超心理戦という名前のパーマネントの能力を誘発させない。
訳註
(*1)「その点数の2倍のダメージを与える」
「it deals double that damage」の訳文には2種類あって、時期によって異なります。最近では「イニストラード」まで「その2倍のダメージを与える」だったのですが、「闇の隆盛」以降は「その点数の2倍のダメージを与える」に戻ったので、そちらを採用しました。
「その2倍のダメージを与える」
《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher(MRD)》
《猛火煽り/Overblaze(BOK)》
《ラクドスの頌歌/Anthem of Rakdos(DIS)》
《純なる炎の探索/Quest for Pure Flame(ZEN)》
《我が溶鉄の地に参ぜよ/Approach My Molten Realm(ARC)》
《火の召使い/Fire Servant(M11)》
《審問官のフレイル/Inquisitor’s Flail(INI)》
「その点数の2倍のダメージを与える」
《ラースの灼熱洞/Furnace of Rath(9ED,10E)》
《要塞の灼熱洞/Stronghold Furnace(HOP)》
《流血の呪い/Curse of Bloodletting(DKA)》
《黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight(AVR)》
《双子神の指図/Dictate of the Twin Gods(JOU)》
(*2)「機能的な変更を加えてしまった」
「土地を4枚破壊する」だったら破壊できる土地を4枚破壊しますが、「土地を4枚選び、それらの土地を破壊する」であれば破壊されない土地を選んで「破壊できませんでした」と言うことも可能です。しかし、「イニストラード」のときの改訂のポイントはそこ(だけ)じゃなかったと思うのですが、すべて元に戻してしまっていいんですかなー。
(*3)「最も大きい点数で見たマナ・コスト」
「highest converted mana cost」の訳文は一定していません。
「最も大きい」
《強き者の優位/Favor of the Mighty(LRW)》
《異教徒の罰/Heretic’s Punishment(ISD)》
「最も高い」
《鎌の死霊/Scythe Specter(CMD)》
最も新しい「イニストラード」の訳文に従い、「大きい」を採用しました。
続いて2014年1月28日発表のオラクル更新の反映です。
っていうか反映したのは2月9日だったんですけども、報告を忘れてたんですなー。
原文はこちらです。
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/284b&page=2
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オラクル更新
■《身を焦がす怒り/Blind Fury》(機能変更あり)
「マジック・オンライン」で「ミラージュ」がリリースされる前、《身を焦がす怒り》を唱えられるのは戦闘ダメージ・ステップより前であるとの制限が加えられました。これは、戦闘ダメージがスタックに置かれている間、それが解決される前に対応して《身を焦がす怒り》を唱えることを防ぐためでした。そうした場合、トランプルを持つブロックされたクリーチャーの戦闘ダメージは既にプレイヤーに割り当てられているでしょうから、そのクリーチャーがトランプルを失うことに意味はありません。その上にクリーチャーに割り当てられた戦闘ダメージが倍になる特典を得られます。そもそもM10以前のルール構成では、《身を焦がす怒り》が持つ明白に意図的な欠点は回避可能だったのです。「ミラージュ」が出た頃のルール構成ではできなかったことでした。
しかしながら、今や戦闘ダメージはスタックを使いません。このタイミング制限は不必要です。《身を焦がす怒り》を戦闘ダメージ・ステップより前に唱えれば、その呪文は意図した通りに機能します。戦闘ダメージ・ステップの間かまたはそれより後に唱えた場合、基本的には何も起こりません(複数の戦闘が生じ得る場合は別ですが、その場合でも想定内の結果になるだけです)。よって、このタイミング制限は取り除かれました。
ちなみに、その他のいくつかのカード、例えば《すさまじき激情/Blood Frenzy》にも似たような制限があって、意図的な欠点を回避できないようになっています。しかし、それらの効果の性質上、制限を取り除くことは異なるカードを作ることと変わりません。そういうことがしたいわけではないので、それらのカードには手を出しませんでした。
以前のテキスト:
Cast Blind Fury only before the combat damage step.
All creatures lose trample until end of turn. If a creature would deal combat damage to a creature this turn, it deals double that damage to that creature instead.
身を焦がす怒りは戦闘ダメージ・ステップより前にのみ唱えられる。
すべてのクリーチャーはターン終了時までトランプルを失う。このターン、クリーチャーがいずれかのクリーチャーに戦闘ダメージを与える場合、代わりにそれはそのクリーチャーにその点数の2倍のダメージを与える。(*1)
新しいテキスト:
All creatures lose trample until end of turn. If a creature would deal combat damage to a creature this turn, it deals double that damage to that creature instead.
すべてのクリーチャーはターン終了時までトランプルを失う。このターン、クリーチャーがいずれかのクリーチャーに戦闘ダメージを与える場合、代わりにそれはそのクリーチャーにその点数の2倍のダメージを与える。
■《血文字の羽ペン/Bloodletter Quill》(機能変更なし)
誰がライフを失うのかを明記するのが標準的です。このカードには「あなたは」が抜けていました。
以前のテキスト:
{o2}, {oT}, 血文字の羽ペンの上に血液カウンターを1個置く:カードを1枚引き、その後血文字の羽ペンの上に置かれている血液カウンター1個につき1点のライフを失う。
{oU}{oB}:血文字の羽ペンの上から血液カウンターを1個取り除く。
{o2}, {oT}, Put a blood counter on Bloodletter Quill: Draw a card, then lose 1 life for each blood counter on Bloodletter Quill.
{oU}{oB}: Remove a blood counter from Bloodletter Quill.
新しいテキスト:
{o2}, {oT}, 血文字の羽ペンの上に血液カウンターを1個置く:カードを1枚引き、その後あなたは血文字の羽ペンの上に置かれている血液カウンター1個につき1点のライフを失う。
{oU}{oB}:血文字の羽ペンの上から血液カウンターを1個取り除く。
{o2}, {oT}, Put a blood counter on Bloodletter Quill: Draw a card, then you lose 1 life for each blood counter on Bloodletter Quill.
{oU}{oB}: Remove a blood counter from Bloodletter Quill.
■《新野の火計/Burning of Xinye》(機能変更あり。っていうか元に戻った)
「イニストラード」の更新の際、わたしはこのカードを変更して、誰がいつ何をするのか明確にしようとしました。不幸なことに、うっかり破壊されない土地が絡んだ場合の機能的な変更を加えてしまったのです(*2)。嗚呼、若さ故の過ち・・・。以前のテキストに戻しましょう。(手を振りつつ)何も見なかったということで。
以前のテキスト:
Choose four lands you control and destroy those lands. Then target opponent chooses four lands he or she controls. Destroy those lands. Then Burning of Xinye deals 4 damage to each creature.
対戦相手1人を対象とする。あなたがコントロールする土地を4枚選び、それらの土地を破壊する。その後その対戦相手は自分がコントロールする土地を4枚選ぶ。それらの土地を破壊する。その後、新野の火計は各クリーチャーに4点のダメージを与える。
新しい(そして古くもある)テキスト:
You destroy four lands you control, then target opponent destroys four lands he or she controls. Then Burning of Xinye deals 4 damage to each creature.
対戦相手1人を対象とする。あなたがコントロールする土地を4枚破壊し、その後その対戦相手は自分がコントロールする土地を4枚破壊する。その後、新野の火計は各クリーチャーに4点のダメージを与える。
■《雲石の工芸品/Cloudstone Curio》(機能変更あり)
過ぐる2007年、このカードのテキストは「パーマネント・タイプ」から「カード・タイプ」に変更されました。当時、「パーマネント・タイプ」は廃語とされていましたが、この用語はルールのあちこちに残っていました。「イニストラード」のテンプレート作業のとき、《迫り来る復興/Creeping Renaissance》に使うために、タンスの奥からこの語を引っ張り出しました。有効な用語となったからには、《雲石の工芸品/Cloudstone Curio》の機能変更を戻すべきでしょう。
機能変更って? そう、カードはパーマネント・タイプを共有せずともカード・タイプを共有することがあるのです。今も湧き出るフシギの泉、「部族」のおかげで。「部族エンチャント - ゴブリン」と「部族アーティファクト - 兵士・装備品」とはカード・タイプ(部族)を共有していますから、これまでは《雲石の工芸品》の影響を受けていました。しかし、それらはパーマネント・タイプを共有してはいません(「部族」は違います)から、今やそうではなくなったのです。
以前のテキスト:
Whenever a nonartifact permanent enters the battlefield under your control, you may return another permanent you control that shares a card type with it to its owner’s hand.
いずれかのアーティファクトでないパーマネントがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはそれと共通のカード・タイプを持つあなたがコントロールしている他のパーマネント1つをオーナーの手札に戻してもよい。
新しいテキスト:
Whenever a nonartifact permanent enters the battlefield under your control, you may return another permanent you control that shares a permanent type with it to its owner’s hand.
いずれかのアーティファクトでないパーマネントがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはそれと共通のパーマネント・タイプを持つあなたがコントロールしている他のパーマネント1つをオーナーの手札に戻してもよい。
■《ゴブリンの戦長/Goblin Warchief》(機能変更あり)
《ゴブリンの戦長》の初出は「スカージ」でしたが、最初期のデュエル・デッキ「Elves vs. Goblins」にも兄弟が参加しています。その際、クリーチャー・タイプが「ゴブリン・戦士」に変更されました。名前が「戦長」ってだけでなく、ポーズも好戦的ですもんね。あの杖を見てください! 不運にも、この変更はオラクルに反映され忘れたようで、時の彼方に失われてしまいました。だがしかし、遂にその時が来たのです。何故ならわたしが気がついちゃったから。思うに、単にその時のオラクル変更を今するっていうだけなんですけどね。
以前のクリーチャー・タイプ:
Goblin
ゴブリン
新しいクリーチャー・タイプ:
Goblin Warrior
ゴブリン・戦士
■《オパールの宮殿/Opal Palace》(機能変更なし)
この「マジック・ザ・ギャザリング 統率者(2013年版)」のカードには「追加の」が抜けていました。この語は助けにはなりますが必須ではありません。よってこれは機能変更ではありません。
以前のテキスト:
{oT}: Add {o1} to your mana pool.
{o1}, {oT}: Add to your mana pool one mana of any color in your commander’s color identity. If you spend this mana to cast your commander, it enters the battlefield with a number of +1/+1 counters on it equal to the number of times it’s been cast from the command zone this game.
{oT}:あなたのマナ・プールに{1}を加える。
{o1}, {oT}:あなたのマナ・プールに、あなたの統率者の固有色のうち1色の色のマナ1点を加える。このマナを支払ってあなたの統率者を唱えた場合、それはあなたがこのゲーム中にそれを統率領域から唱えた回数に等しい数の+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出る。
新しいテキスト:
{oT}: Add {o1} to your mana pool.
{o1}, {oT}: Add to your mana pool one mana of any color in your commander’s color identity. If you spend this mana to
cast your commander, it enters the battlefield with a number of additional +1/+1 counters on it equal to the number of times it’s been cast from the command zone this game.
{oT}:あなたのマナ・プールに{1}を加える。
{o1}, {oT}:あなたのマナ・プールに、あなたの統率者の固有色のうち1色の色のマナ1点を加える。このマナを支払ってあなたの統率者を唱えた場合、それはあなたがこのゲーム中にそれを統率領域から唱えた回数に等しい数の追加の+1/+1カウンターが置かれた状態で戦場に出る。
■《超心理戦/Psychic Battle》(機能変更あり)
《超心理戦》の以前のテキストの最終行は、ゲームが毎回直ちに引き分けになるのを防ぐため、このカードがリリースされた後速やかに付け加えられたものでした。対象を変更しようとして新しい対象を選んだなら、《超心理戦》の能力はそれ自身を繰り返し繰り返し繰り返し誘発させます。追加された行は、1枚の《超心理戦》には対処できましたが、2枚以上の《超心理戦》は互いを無窮に誘発し続けるので、依然としてゲームを引き分けにしてしまいます。これは当時のテンプレート作業における見過ごしですが、ここで取り戻すこととします。
以前のテキスト:
Whenever a player chooses one or more targets, each player reveals the top card of his or her library. The player who reveals the card with the highest converted mana cost may change the target or targets. If two or more cards are tied for highest cost, the target or targets remain unchanged. Changing targets this way doesn’t trigger this ability.
いずれかのプレイヤーが1つ以上の対象を選ぶたび、各プレイヤーは自分のライブラリーの一番上のカードを公開する。最も大きい点数で見たマナ・コスト(*3)のカードを公開したプレイヤーは、その対象を1つまたはそれ以上変更してもよい。最も大きいコストのカードが2枚以上ある場合、対象は変更されない。これにより対象を変更することはこの能力を誘発させない。
新しいテキスト:
Whenever a player chooses one or more targets, each player reveals the top card of his or her library. The player who reveals the card with the highest converted mana cost may change the target or targets. If two or more cards are tied for highest cost, the target or targets remain unchanged. Changing targets this way doesn’t trigger abilities of permanents named Psychic Battle.
いずれかのプレイヤーが1つ以上の対象を選ぶたび、各プレイヤーは自分のライブラリーの一番上のカードを公開する。最も大きい点数で見たマナ・コストのカードを公開したプレイヤーは、その対象を1つまたはそれ以上変更してもよい。最も大きいコストのカードが2枚以上ある場合、対象は変更されない。これにより対象を変更することは超心理戦という名前のパーマネントの能力を誘発させない。
訳註
(*1)「その点数の2倍のダメージを与える」
「it deals double that damage」の訳文には2種類あって、時期によって異なります。最近では「イニストラード」まで「その2倍のダメージを与える」だったのですが、「闇の隆盛」以降は「その点数の2倍のダメージを与える」に戻ったので、そちらを採用しました。
「その2倍のダメージを与える」
《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher(MRD)》
《猛火煽り/Overblaze(BOK)》
《ラクドスの頌歌/Anthem of Rakdos(DIS)》
《純なる炎の探索/Quest for Pure Flame(ZEN)》
《我が溶鉄の地に参ぜよ/Approach My Molten Realm(ARC)》
《火の召使い/Fire Servant(M11)》
《審問官のフレイル/Inquisitor’s Flail(INI)》
「その点数の2倍のダメージを与える」
《ラースの灼熱洞/Furnace of Rath(9ED,10E)》
《要塞の灼熱洞/Stronghold Furnace(HOP)》
《流血の呪い/Curse of Bloodletting(DKA)》
《黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight(AVR)》
《双子神の指図/Dictate of the Twin Gods(JOU)》
(*2)「機能的な変更を加えてしまった」
「土地を4枚破壊する」だったら破壊できる土地を4枚破壊しますが、「土地を4枚選び、それらの土地を破壊する」であれば破壊されない土地を選んで「破壊できませんでした」と言うことも可能です。しかし、「イニストラード」のときの改訂のポイントはそこ(だけ)じゃなかったと思うのですが、すべて元に戻してしまっていいんですかなー。
(*3)「最も大きい点数で見たマナ・コスト」
「highest converted mana cost」の訳文は一定していません。
「最も大きい」
《強き者の優位/Favor of the Mighty(LRW)》
《異教徒の罰/Heretic’s Punishment(ISD)》
「最も高い」
《鎌の死霊/Scythe Specter(CMD)》
最も新しい「イニストラード」の訳文に従い、「大きい」を採用しました。
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