「マジック・サポート」更新
2015年9月11日 Magic: The Gathering■「マジック・ザ・ギャザリング 総合ルール・ビューワ」:新規ルールの登録
2015年7月17日発効の総合ルールを登録しました。
http://www4.atpages.jp/kakoiku/crv.php?lang=ja
Update Bulletin の残りも訳しました。
原文はこちらです。
http://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/magic-origins-update-bulletin-comprehensive-rules-changes-2015-07-16
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■■■■■■■■■■■■
「マジック・オリジン」更新報告 - 総合ルールの変更
■■■■■■■■■■■■
■106.10a
これは新しいルールで、パーマネントがマナを引き出す目的でタップされるか、特定の種類のマナを引き出す目的でタップされるたびに誘発する能力の解決方法を少々変更するものです。で、あなたがクリーチャーをコントロールしていないときに《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle》をタップしても、それについている《繁茂/Wild Growth》は誘発しません。良い報せとしては、《魔力の篭手/Gauntlet of Power》で青を選ぶと、何らかの置換効果で{U}を出す《山/Mountain》をタップすることでそれが誘発することが明確になりました。さあ、デッキを作るんだ!
■107.12
カオス・シンボルがやかましくなりました。{CHAOS}! 他のいくつかのルールも同様に変更されています。
■107.13 と 107.14
太陽シンボルと月シンボルを定義していたルールを削除しました。「マジック・オリジン」の両面カードで使われているこれらのシンボルは、どう見ても太陽と月ではありません。面白いことに、そのうちの一方はプレインズウォーカー・シンボルで、それ自身がメンドクサい定義を抱えています。なので、それらのシンボルは単なる飾りで、両面カードの表面はマナ・コストのある方だという定義にしました。この修正は永続的で、将来にわたって変更が必要となることはありません。
■207.2c
能力語の一覧に「魔巧/Spell Mastery」が追加されました。(能力句?(*1))
■400.4b
このルールは、ある種のカードが統率領域から離れるのを停めるものですが、「策略」を入れるのを忘れたんですなー。しまった!
■408.3
統率領域を用いるフォーマットと変種ルールの一覧に「コンスピラシー・ドラフト」がありませんでした。しまった!
■509.1c
このルールは強制と制限が攻撃やブロックの選択にどのように影響するかを説明しています。そこには、2体以上のクリーチャーによってしかブロックされないクリーチャーを扱った例が載っていました。今や威迫がありますので、例を少々書き直しました。
■601.2 とそのサブルール
呪文を唱える/能力を起動する手順にいくつか変更を加えました。それは基本的には呪文を示すということに要約されます。これには、モードや対象などの必要な選択が含まれます。その後で、示された内容が適正であるか否かがゲームによってチェックされます。最後に、その呪文が適正だとすれば、コストを計算し、支払います。実践的には大きな変更ではありません。「授与」は少し理解し易くなりました。例えば、効果によってクリーチャー呪文を唱えられない場合でも、それをオーラとして唱えることができます。他にも、分割カードや瞬速で生じるおかしなケースのいくつかが、同様に明確化されました。
■601.5
唱えることを禁止されている呪文は唱え始めることができないというルールでしたが、削除しました。ルール 601.2 の変更により、適正性のチェックは、定められた1点でのみ生じます。細かく言えば、例えば《翻弄する魔道士/Meddling Mage》で指定された名前の呪文を唱え始めることもできます。だからって、ゲームがこの不正な行動を検知して巻き戻す前に何かができるというわけではありません。実際には何も変わらないのです。
■603.6d
《エレボスのタイタン/Erebos’s Titan》は、クリーチャー・カードが対戦相手の墓地を離れるたびに誘発する能力を持ちます。「戦場を離れた」ときに誘発する能力と同じく、この能力も、墓地を離れたオブジェクトの特性を決める前に、その時点まで「過去を振り返る」必要があります。このルールには、そのように振舞う能力の一覧が載っていますが、「カードが墓地を離れたときに誘発する能力」もそこに加えられました。
■608.2b
このルールは、解決中の呪文や能力が不正な対象に対してどのように働くかを述べていますが、いくつか変更を加えました。呪文が複数の対象を取り、そのうちのいくつかの(ただしすべてではない)対象が不正になった場合でも、その呪文は解決されますが、不正な対象には如何なる意味においても影響を与えません。不正な対象に対する処理は行われません。呪文がゲームのルールを変更する場合でも、それらの変更は不正な対象には適用されません。そしてその呪文がその対象の情報を必要とする場合、その情報に依存することは何一つ行われません。
■613.6 とそのサブルール
これらのルールはタイムスタンプ・システムについて述べています。継続的効果の相互作用の方法を決めるのに(稀に)使用されるものです。概ね単なる文章の入れ替えなのですが、表向きになったり裏向きになったりしたときにパーマネントに新しいタイムスタンプを与える新しいルールもあります。同様に、両面カードは変身したときに新しいタイムスタンプを得ます。それから最後に、裏向きの策略が表向きになったときにも新しいタイムスタンプを得ます。
■701.16c
このルールは、特定のオブジェクトをあなたのライブラリーに加えて切り直すように言われたけれどもそのようなオブジェクトが存在しないかまたは置換効果によって別のどこかに移動した場合に何が起きるかを規定するものです。以前のルールでは、あなたはライブラリーを切り直しませんでしたが、それが変わります。今後は、効果があなたのライブラリーに何かを加えて切り直すように指示したなら、1枚のカードも加えないとしてもあなたはライブラリーを切り直します。(このことを解決しなかった呪文や能力と混同してはいけません。《奉納/Oblation》は対象が存在しなければ打ち消され、あなたはライブラリーを切り直しません。)
■701.28b
「怪物的」は「高名である」と共通部分が多いので、「怪物的」について述べているこのルールも、同じ表現を多用するように修正されました。
■702.57
「移植」に関するこのルールは、複数の「移植」を持つクリーチャーについて述べていましたが、正しくは「パーマネント」であるべきでした。
■702.102c
「授与」を持つ呪文を唱えることに関するこのルールは、601.2の変更に伴って少し書き換えられました。
■702.110
「威迫」に関する新しいルールです。
■702.111
「高名」に関する新しいルールです。
■713.1
この新しいルールには、《一日のやり直し/Day’s Undoing》とターンを終了させることについての説明を追加しました。《一日のやり直し》はターンを終了させる前に追加の効果を持つ初めてのカードです。いずれかの能力が、「ターンを終了させる」手順の前に、プレイヤーがライブラリーを切り直したりカードを引いたりしている間に誘発した場合、それらの能力はスタックには乗りません。そもそも「ターンを終了させる」手順がそいつらを食っちまいます。もちろん、「ターンを終了させる」手順の最中に誘発した能力は、そのターンのクリンナップ・ステップの間にスタックに乗ります。(とはいえそういう能力は非常に稀ですが。)
■903.11
統率者戦の新しい「タック・ルール」(*2)です。どこかから追放されるか、オーナーの手札や墓地やライブラリーに置かれる統率者を、代わりに統率領域に置くことができます。
■用語集
新しい項目:「威迫」「高名」
削除された項目:「月シンボル」「太陽シンボル」
註
*1 能力句?
「能力語」は「ability word」の訳語なのですが、この「word」は「単語」を意味します。「魔巧/Spell Mastery」は2語からなるので、「word」じゃなくて「phrase」でしょ、という意味なのですが。じゃあこれまでのすべての能力語は「word」だったかというと、「同調/Join Forces」とか「誘引/Tempting Offer」とか、甚だしくは「議決/Will of the council」なんてのもあったので、今更感は否めず。
*2 タック・ルール
「tuck rule」には定訳が無いようです。無理矢理な訳語を作っても良かったんですが、服の「tuck」は「タック」で通じますから、訳さずに済むのならその方が良いということで。サボったわけじゃないよ。
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以上なんだぜ。
2015年7月17日発効の総合ルールを登録しました。
http://www4.atpages.jp/kakoiku/crv.php?lang=ja
Update Bulletin の残りも訳しました。
原文はこちらです。
http://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/magic-origins-update-bulletin-comprehensive-rules-changes-2015-07-16
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「マジック・オリジン」更新報告 - 総合ルールの変更
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■106.10a
これは新しいルールで、パーマネントがマナを引き出す目的でタップされるか、特定の種類のマナを引き出す目的でタップされるたびに誘発する能力の解決方法を少々変更するものです。で、あなたがクリーチャーをコントロールしていないときに《ガイアの揺籃の地/Gaea’s Cradle》をタップしても、それについている《繁茂/Wild Growth》は誘発しません。良い報せとしては、《魔力の篭手/Gauntlet of Power》で青を選ぶと、何らかの置換効果で{U}を出す《山/Mountain》をタップすることでそれが誘発することが明確になりました。さあ、デッキを作るんだ!
■107.12
カオス・シンボルがやかましくなりました。{CHAOS}! 他のいくつかのルールも同様に変更されています。
■107.13 と 107.14
太陽シンボルと月シンボルを定義していたルールを削除しました。「マジック・オリジン」の両面カードで使われているこれらのシンボルは、どう見ても太陽と月ではありません。面白いことに、そのうちの一方はプレインズウォーカー・シンボルで、それ自身がメンドクサい定義を抱えています。なので、それらのシンボルは単なる飾りで、両面カードの表面はマナ・コストのある方だという定義にしました。この修正は永続的で、将来にわたって変更が必要となることはありません。
■207.2c
能力語の一覧に「魔巧/Spell Mastery」が追加されました。(能力句?(*1))
■400.4b
このルールは、ある種のカードが統率領域から離れるのを停めるものですが、「策略」を入れるのを忘れたんですなー。しまった!
■408.3
統率領域を用いるフォーマットと変種ルールの一覧に「コンスピラシー・ドラフト」がありませんでした。しまった!
■509.1c
このルールは強制と制限が攻撃やブロックの選択にどのように影響するかを説明しています。そこには、2体以上のクリーチャーによってしかブロックされないクリーチャーを扱った例が載っていました。今や威迫がありますので、例を少々書き直しました。
■601.2 とそのサブルール
呪文を唱える/能力を起動する手順にいくつか変更を加えました。それは基本的には呪文を示すということに要約されます。これには、モードや対象などの必要な選択が含まれます。その後で、示された内容が適正であるか否かがゲームによってチェックされます。最後に、その呪文が適正だとすれば、コストを計算し、支払います。実践的には大きな変更ではありません。「授与」は少し理解し易くなりました。例えば、効果によってクリーチャー呪文を唱えられない場合でも、それをオーラとして唱えることができます。他にも、分割カードや瞬速で生じるおかしなケースのいくつかが、同様に明確化されました。
■601.5
唱えることを禁止されている呪文は唱え始めることができないというルールでしたが、削除しました。ルール 601.2 の変更により、適正性のチェックは、定められた1点でのみ生じます。細かく言えば、例えば《翻弄する魔道士/Meddling Mage》で指定された名前の呪文を唱え始めることもできます。だからって、ゲームがこの不正な行動を検知して巻き戻す前に何かができるというわけではありません。実際には何も変わらないのです。
■603.6d
《エレボスのタイタン/Erebos’s Titan》は、クリーチャー・カードが対戦相手の墓地を離れるたびに誘発する能力を持ちます。「戦場を離れた」ときに誘発する能力と同じく、この能力も、墓地を離れたオブジェクトの特性を決める前に、その時点まで「過去を振り返る」必要があります。このルールには、そのように振舞う能力の一覧が載っていますが、「カードが墓地を離れたときに誘発する能力」もそこに加えられました。
■608.2b
このルールは、解決中の呪文や能力が不正な対象に対してどのように働くかを述べていますが、いくつか変更を加えました。呪文が複数の対象を取り、そのうちのいくつかの(ただしすべてではない)対象が不正になった場合でも、その呪文は解決されますが、不正な対象には如何なる意味においても影響を与えません。不正な対象に対する処理は行われません。呪文がゲームのルールを変更する場合でも、それらの変更は不正な対象には適用されません。そしてその呪文がその対象の情報を必要とする場合、その情報に依存することは何一つ行われません。
■613.6 とそのサブルール
これらのルールはタイムスタンプ・システムについて述べています。継続的効果の相互作用の方法を決めるのに(稀に)使用されるものです。概ね単なる文章の入れ替えなのですが、表向きになったり裏向きになったりしたときにパーマネントに新しいタイムスタンプを与える新しいルールもあります。同様に、両面カードは変身したときに新しいタイムスタンプを得ます。それから最後に、裏向きの策略が表向きになったときにも新しいタイムスタンプを得ます。
■701.16c
このルールは、特定のオブジェクトをあなたのライブラリーに加えて切り直すように言われたけれどもそのようなオブジェクトが存在しないかまたは置換効果によって別のどこかに移動した場合に何が起きるかを規定するものです。以前のルールでは、あなたはライブラリーを切り直しませんでしたが、それが変わります。今後は、効果があなたのライブラリーに何かを加えて切り直すように指示したなら、1枚のカードも加えないとしてもあなたはライブラリーを切り直します。(このことを解決しなかった呪文や能力と混同してはいけません。《奉納/Oblation》は対象が存在しなければ打ち消され、あなたはライブラリーを切り直しません。)
■701.28b
「怪物的」は「高名である」と共通部分が多いので、「怪物的」について述べているこのルールも、同じ表現を多用するように修正されました。
■702.57
「移植」に関するこのルールは、複数の「移植」を持つクリーチャーについて述べていましたが、正しくは「パーマネント」であるべきでした。
■702.102c
「授与」を持つ呪文を唱えることに関するこのルールは、601.2の変更に伴って少し書き換えられました。
■702.110
「威迫」に関する新しいルールです。
■702.111
「高名」に関する新しいルールです。
■713.1
この新しいルールには、《一日のやり直し/Day’s Undoing》とターンを終了させることについての説明を追加しました。《一日のやり直し》はターンを終了させる前に追加の効果を持つ初めてのカードです。いずれかの能力が、「ターンを終了させる」手順の前に、プレイヤーがライブラリーを切り直したりカードを引いたりしている間に誘発した場合、それらの能力はスタックには乗りません。そもそも「ターンを終了させる」手順がそいつらを食っちまいます。もちろん、「ターンを終了させる」手順の最中に誘発した能力は、そのターンのクリンナップ・ステップの間にスタックに乗ります。(とはいえそういう能力は非常に稀ですが。)
■903.11
統率者戦の新しい「タック・ルール」(*2)です。どこかから追放されるか、オーナーの手札や墓地やライブラリーに置かれる統率者を、代わりに統率領域に置くことができます。
■用語集
新しい項目:「威迫」「高名」
削除された項目:「月シンボル」「太陽シンボル」
註
*1 能力句?
「能力語」は「ability word」の訳語なのですが、この「word」は「単語」を意味します。「魔巧/Spell Mastery」は2語からなるので、「word」じゃなくて「phrase」でしょ、という意味なのですが。じゃあこれまでのすべての能力語は「word」だったかというと、「同調/Join Forces」とか「誘引/Tempting Offer」とか、甚だしくは「議決/Will of the council」なんてのもあったので、今更感は否めず。
*2 タック・ルール
「tuck rule」には定訳が無いようです。無理矢理な訳語を作っても良かったんですが、服の「tuck」は「タック」で通じますから、訳さずに済むのならその方が良いということで。サボったわけじゃないよ。
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以上なんだぜ。
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